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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3538 ウイルプラス

東証S
1,021円
前日比
+11
+1.09%
PTS
1,024.9円
14:49 04/23
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.9 1.00 4.26 43.33
時価総額 105億円
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決算発表予定日

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ウイルプラスH Research Memo(5):店舗開設コストが上昇基調にある点は今後も注視が必要


■ウイルプラスホールディングス<3538>の業績の動向

2. 財務の状況
2019年6月期第2四半期は営業キャッシュフローが33百万円のマイナスとなった。投資キャッシュフローも有形固定資産の取得や事業譲受の費用などから747百万円のマイナスとなった。短期借入金の増加によって財務キャッシュフローは425百万円のプラスとなったものの、現金及び現金同等物は2018年6月末から354百万円の減少となった。

営業キャッシュフローがマイナスに転じた最大の要因は棚卸資産の増加(1,254百万円)だ。この要因は、1)ポルシェ取扱開始に伴う2拠点分の新車在庫、2)ブレグジットの影響でMINIが2019年4月から一時的に生産中止となることへの対応での在庫積み増し、3)新車販売増に伴う中古車在庫の増加・回転率の悪化だ。これらはいずれも一時的なもので、2019年6月期下期中には解消される見込みとなっている。

投資キャッシュフローは有形固定資産の取得が主因だ。これは店舗開設(新規開店や移設開店など)のために土地を手当てしたことがその内容だ。また、事業譲受もまた、マイナス要因となった。

弊社では営業キャッシュフローのマイナスは通期ベースでは改善されるとみており、全く懸念していない。一方で、有形固定資産の取得に伴うキャッシュアウトが増加している点には注目している。同社は新規出店に際し、既存の自動車ディーラーの店舗を居抜きで借りることで出店費用の抑制やバランスシートの肥大化防止を図ってきた。2019年6月期第2四半期のこうした動きは、従来のような出店戦略が、物件不足や建築コストの高騰などで徐々に難しくなってきていることを示唆している。後述するように、同社は高ROE経営を実践しているが、有形固定資産の増加はROE低下要因となるリスクがあるので注意が必要だ。


2019年6月第2四半期は1店舗の純増。東京・神奈川エリアのドミナント強化に加え、ポルシェについて東北エリア全域を商圏に収めることに成功
3. 店舗異動の状況
2019年6月期第2四半期における店舗異動は、新規開設(M&Aによる獲得を含む)が2店舗、閉店が1店舗となり、2018年6月末から1店舗純増して期末店舗数は27店舗となった。

増加した店舗のうち1店舗はチェッカーモータースが11月23日付でオープンしたJEEP目黒だ。既存ブランドによるドミナント戦略の一環で目黒区内の山手通り沿いにオープンした。この結果チェッカーモータースが世田谷・目黒・大田各区の城南地区に構える店舗数は、ジープ、アルファロメオ、フィアットの各ブランドを合わせて5店舗となった。一方、チェッカーモータースは閉鎖も1店舗実施した。対象はアルファロメオ/フィアット/アバルト横浜サービスで、店舗の効率化を図った。この結果、2018年12月末のチェッカーモータースの店舗数は14店舗で、2018年6月末と同じとなった。

新規開設のもう1店は、ポルシェの正規ディーラー事業を営むウイルプラスアインスによるポルシェセンター仙台だ。この店舗は他の事業者によって運営されていたが、そこから事業譲受によってウイルプラスアインスが獲得した。ウイルプラスアインスはかねてより、2019年初頭にポルシェセンター郡山(福島県郡山市)の開設を計画していたが、ポルシェセンター仙台を獲得したことで、ポルシェブランドについては一気に東北全エリアを自己の商圏に収めることに成功した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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