信用
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3461 パルマ

東証G
332円
前日比
-3
-0.90%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.3 1.00 1.81
時価総額 22.4億円
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決算発表予定日

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DEAR・L Research Memo(2):専門性の高い人材派遣事業の確立を目指し、DLX-HDを子会社化


■要約

3. 成長戦略
リアルエステート事業の投資戦略としては、1)コロナ禍でも賃貸需要・流通性・希少性のある都心不動産の深堀・厳選投資を推進、2)採用強化・人員増強による物件情報の量・入手ルートの継続的拡充、3)社内建築士機能の強化や協力会社との協働による、迅速かつ柔軟な事業企画を追求、の3点である。投資エリアに関しては、これまでの戦略どおり東京圏に厳選して都市型マンションや収益不動産等の不動産開発・投資事業規模の拡大を継続する。特に投資に注力するのは、神楽坂・飯田橋・市ヶ谷をはじめとする「職・食・住」の利便性が良好なエリアで、区で言えば新宿区を中心とした周辺エリアである。重点エリアが絞り込まれていることは、仕入れにおいて声が掛かりやすく、企業ブランドとしてもアドバンテージになる。コロナ禍においては、さらに駅に近い物件などハードルを上げて厳選している。人材に関しては、2021年9月期は、新卒1名、中途採用4名を迎え、陣容の強化も進捗している。仕入れは順調に進捗している。2021年9月期第2四半期の段階で販売用不動産が2,458百万円、仕掛販売用不動産が13,688百万円、合計16,147百万円(前期末は10,044百万円)あり、前年同期を大幅に上回り、過去最高水準である。2014年9月期から過去7年間の第2四半期時点での販売用不動産金額(仕掛含む)は、その年の通期の経常利益額と連動する傾向にあり、進行期の通期決算も期待ができる。

4. ESGへの取り組み
同社ではESG(Environment:環境、Social:社会、Governance:ガバナンス)という言葉が注目される以前から、その理念を実践してきた経緯がある。同社は、不動産業としての側面だけではなく、ベンチャー企業のためのインキュベーション機能も果たしており、活力ある産業社会の実現に貢献している。2009年に業績の低迷する(株)パルマファイナンシャルサービシーズ(現 パルマ<3461>)(セルフストレージ事業)に投資を行い、上場企業に育て上げたのをはじめ、2021年1月には専門性の高い人材派遣事業を確立するためにDLX-HDを子会社化している。また、早稲田大学に関係するベンチャー企業に投資する専門ファンド「早稲田投資事業有限責任組合」への出資や、「ベンチャー稲門会」での社長の講演など、若い才能を伸ばす支援を積極的に行っている。

5. 株主還元策
同社は株主還元策として配当を実施している。配当の基本方針としては、財務体質強化と内部留保の確保を図る一方、株主への利益還元を重要な経営課題としており、配当性向40%を目指して配当を実施する。また、自己株式の取得に関しても、株価の推移や財務状況等を勘案し、機動的に行う方針である。2021年9月期に堅調な利益計画(親会社株主に帰属する当期純利益20億円予想)を背景に、配当性向40%、配当金年20円を目標とする。進行期も自己株式の取得が行われており、総還元性向はさらに高くなる。

■Key Points
・コロナ禍においても、不動産投資家のレジデンス投資意欲は持続。早期の情報入手と目利きによる素早い判断力が強み
・開発用地の取得を積極的に行うも、高い自己資本比率(45.0%)を維持
・2021年9月期は経常利益30億円目標。建築期間の必要なマンション開発事業と回転の早いADR事業を組み合わせ、収益時期を最適化
・販売用不動産(仕掛含む)は160億円、都心30物件が進行中
・専門性の高い人材派遣事業の確立を目指しDLX-HDを子会社化
・ESGへの取り組みは不動産業界の枠組みを超えたベンチャー企業支援に特色
・2021年9月期は配当性向40%、配当金年20円が目標。自己株式の取得によりさらに高い株主還元が期待できる

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《ST》

 提供:フィスコ

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