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3452 ビーロット

東証S
995円
前日比
-11
-1.09%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.5 1.31 8,510
時価総額 199億円
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決算発表予定日

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ビーロット Research Memo(1):インバウンド戦略が好調!6年連続増収増益を達成し、初配当実施


■要約

ビーロット<3452>は、代表取締役社長の宮内誠(みやうちまこと)氏を始め不動産や金融に強いプロフェッショナル達が2008 年に設立した不動産投資分野でワンストップサービスを提供する新興企業である。

設立当初は、不動産仲介及び賃貸管理を主力に業績を重ね、3期目以降は、自社で投資した不動産の資産価値を高める不動産投資開発事業を成長ドライブに急成長した。

2014年12月には、リーマンショック後に設立された不動産会社では最短となる6年2ヶ月で東証マザーズ市場へスピード上場を果たした。富裕層に向けた1棟の投資用不動産をメインとしたコンサルティング等も行い、関東だけでなく北海道・関西・九州を含む全国でのサービス提供を行っている。上場後、信用力と資金調達力で成長を加速させている。

2015年には、アセットマネジメント会社とシンガポール現地法人の100%子会社を設立。2016年4月には設立26年目、従業員100名を超える(株)ライフステージ(本社大阪市:分譲住宅販売業) のM&Aを実施、2016年9月にはミサワホーム<1722>と共同出資で不動産ファンドを組成した。2017年12月期、同社はこれまでの少数精鋭のプロ集団体制から、子会社を含めて総勢130名超のグループ企業となり、更なる成長のステージに突入した。

1. 2016年12月期の業績
2016年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比67.3%増の11,626百万円、経常利益で前期比33.4%増874百万円と6年連続の増収増益となった。売上高に関しては、主力の不動産投資開発事業において、売却件数が16件(前期13件)に増加。REIT向け案件等の取り扱い不動産の大型化や、海外投資家への売却が寄与し、大きく伸長した。

利益面においては、投資用不動産の売買仲介及び事業承継コンサルティングを行う不動産コンサルティング事業の増益幅が大きかった。設立2年目のシンガポール現地法人が増益に大きく貢献した。

不動産マネジメント事業では、長期にわたりオーナーをサポートする管理運営受託が48件(前期40件)、アセットマネジメントの受託件数4件(前期1件)とそれぞれ増加。各セグメントで専門性やサービスの内容を拡充させながら、グループとして海外に向けたインバウンド戦略に取り組むことで好業績となった。

2. 今後の見通し
2017年12月期通期の連結業績は、売上高で前期比38.9%増の16,154百万円、経常利益で同34.4%増の1,175百万円と引き続き大幅な増収増益を見込む。 2017年12月期、主力の不動産開発事業では開発プロジェクト5棟(札幌、新宿、新富、京都五条、福岡)が竣工を迎え、賃料等収受が開始され、業績への貢献が期待される。

2016年12月期末の貸借対照表の販売用不動産(仕掛含む)残高は11,392百万円に達しており、これに進捗中の建物工事費や販売計画上の利益がプラスされることを考慮すると、既に予算達成のための十分な資産が期初の段階で積み上がっていると考える。仕入が好調な背景には、資本力が増加したことによる取扱不動産の大型化や、競合他社に先駆けて買い手が望む不動産を商品化する先見性がある。ホテルについては、シンガポールをハブとしたアジア投資家のニーズに先回りしたもので前期に売却を終えた「IMANO TOKYO」でのノウハウを用いて、投資用不動産の紹介からファンド組成を含むファイナンスアレンジ、期中運営の受託までをワンストップでサービス提供していく考えだ。

3. 成長戦略
同社では、近年インバウンド戦略として、デザイン性の高いカプセルホテルやホステルなどを主とした宿泊系アセットの商品開発に取り組んできた。2015年にファーストキャビン築地とIMANO TOKYO(新宿)を簡易宿所として不動産再生したことを皮切りに全国で開発案件が進行している。直近では2016年12月に「the kamui niseko(北海道・ニセコ、ホテルコンド)」、2017年3月には、「ナインアワーズ北新宿(東京・新宿・カプセルホテル)」が竣工し賃料等の収受を開始した。2017年9月には「京都清水五条ホステル(清水寺、世界文化遺産付近)」の竣工が予定されている。カプセルホテルからコンドミニアムまで、北海道から沖縄まで多様なインバウンド向け施設を手掛け、売却の際の販路まで拡大と、同時に多方面で増強展開していることが同社の強みである。

2017年1月には、恵比寿駅・五反田駅の至近にカプセルホテル2棟を所有する(株)ヴィエント・クリエーションの全株式を取得し子会社化した。インバウンド戦略の一環ではあるが、未公開企業の株式を購入して再生を図る、いわゆる「プライベートエクイティ投資」にも進出し、今後更に事業領域を広げたい考えだ。

■Key Points
・6年連続増収増益を達成
・資本提携やM&Aを駆使してインバウンド戦略を推進中
・初の配当実施予定(17円)、積極的な自社株買いにも注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《NB》

 提供:フィスコ

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