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3435 サンコーテクノ

東証S
1,471円
前日比
+3
+0.20%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
7.0 0.69 2.24
時価総額 129億円
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決算発表予定日

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サンコーテクノ Research Memo(3):6子会社2関連会社でグループを構成。ファスニング事業と機能材事業を展開


■会社概要

2. 事業の概要
同社グループは、サンコーテクノ<3435>本体のほかに子会社6社、関連会社2社で構成されており、ファスニング事業と機能材事業の2つの事業を展開している。

同社は新中期経営ビジョン『S.T.G VISION 2020』に取り組んでいるが、その一環で2016年3月期に組織変更を行った。そこでは工事部門をファスニング事業の中に取り込み、後述するように、営業体制の変更や「エンジニアリング本部」を創設した。また、機能材事業においても、製品ごとに開発・製造・販売を一気通貫で行う体制とし、経営のスピード向上を図った。

(1) ファスニング事業
ファスニング事業は、1)主力製品のあと施工アンカーと軽量物ファスナー(壁や屋根を取り付ける際のドリルねじ類の総称)及びアンカー施工の際に用いるドリルの製造・販売、2)あと施工アンカーをはじめとする締結技術を応用した各種構造物の耐震補強工事等の施工管理と部材供給、3)ソーラーパネル設置に際して施工管理と部材供給を行う太陽光関連、の大きく3つをその内容としている。

同社は1965年に「オールアンカー」の実用新案登録を取ったことに象徴されるように、金属系アンカーでは市場シェア約50%を握っている。また、接着系アンカー・その他のアンカーも交えたあと施工アンカー市場全体でも約40%の市場シェアを有しているトップ企業となっている。

アンカー製品の生産は、主に国内の野田工場と、タイの生産子会社の2ヶ所で行っている。タイの生産分は大部分を国内に輸入して日本で販売しているが、一部は東南アジア市場で販売している。原料の鋼材については、国内工場は日本で、タイ工場はタイで、それぞれ調達している。同業他社が海外工場で安価な現地調達の鋼材を使用して製造し、国内に輸入しているのに対し、同社は国内生産に強いこだわりを持っている。製造コストの面では不利になるが、トップ企業としてのブランド力と品質への信頼性を武器に、ディスカウントすることなく他社よりも割高な価格でありながらもトップシェアを維持できている。この点に同社の強みが表れていると弊社では考えている。

(2) 機能材事業
機能材事業では、1)FRPシート、2)電動油圧工具、3)アルコール測定器、の3つを軸に製造・販売を行っている。過去は製品ラインナップがもっと多かったが、同社が真に強みを発揮できる製品に絞り込んだ結果、現在のラインナップに集約された。

FRPシートはUV硬化樹脂を用いたガラスファイバー強化シートだ。現場で貼付け、紫外線ランプや太陽光で簡単に硬化して作業を終了できる点が評価されて販売が伸びている。

電動油圧工具は子会社のIKKが製造するもので、鉄筋カッターやベンダーなど様々な種類がある。電動油圧工具は北米や東南アジアなどを中心に海外へ輸出されている。工具本体の耐用年数は長いが、鉄筋カッターの刃などは消耗品であり、ストック型ビジネスの一面もある。

アルコール測定器の主たる用途は、タクシー会社や運送会社等におけるドライバーのアルコール測定用だ。検知精度向上を目指して接触燃焼式から燃料電池式に転換するなど、製品の改良・開発を続けている。また、2015年3月にはクラウド型点呼サービスを開始している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《NB》

 提供:フィスコ

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