貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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3405クラレ

東証1
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時価総額 3,414億円
決算発表予定日

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「感染第2波」警戒モード突入、新型コロナから日本を救う銘柄群を追え <株探トップ特集>


―米国では新型コロナ感染が再び増勢、ジャパンクオリティーで挑む対策関連に再注目―

  新型コロナウイルス感染症の再拡大に対する警戒が高まっている。国内においては、いったん沈静化の方向にあるが、秋から冬にかけては爆発的な“第2波”に見舞われることへの警戒感もくすぶっている。また、中南米では感染の拡大が加速、米国では新型コロナ感染症が再び増勢基調を強めていることで懸念が深まる状況だ。第2波襲来に備え、ジャパンクオリティーで挑むさまざまな感染対策関連株を追った。

●陽性率は東京で0.10%

 世界的な爆発的感染への警戒が再び高まっている。東京においても、11日の「東京アラート」解除後、ここ感染者が増加傾向にあるが、政府は19日に都道府県をまたぐ移動を全国で解禁しており、経済活動修復への期待と同時に不安も募る状況だ。

 厚生労働省が16日に公表した抗体保有調査結果(東京、大阪、宮城で実施)によると、新型コロナ感染を示す抗体検査では、陽性率が東京0.10%、大阪が0.17%、宮城0.03%となり、依然として大半の人が抗体を保有していないという結果になった。感染者の少なさを証明するものだが、逆に抗体保有者の少なさから再び流行拡大への懸念が深まる。また、一度新型コロナに感染したからといって、再感染から逃れられるかは未知のウイルスということもあり、いまのところ確証はない。

●感染阻止に向け国産化急務

 再び新型コロナの猛威が世界を襲うことになれば、各国で自国第一主義が蔓延する状況下において輸入に頼れなくなることも十分予想され、第1波で見られた日本国内での防疫用品のひっ迫化が繰り返される懸念がある。更に、輸入品は品質面での不安も大きい。直近では、神奈川県が4月に中国から購入した医療用マスク50万枚の一部に不良品が発見され1枚も使用されずに保管されていることが報道で伝わっている。しかし、ここにきて国内の生産体制は急速に整いつつある。医療用マスク、防護服をはじめとする対策関連製品は国内生産が急速に拡大しており、15日にはクラレ <3405> がマスクフィルター用不織布の国内向け生産体制を強化すると発表。加えて開発が急がれる治療薬やワクチンはもちろん、感染阻止に向けて国産技術を用いた製品や新たなソリューション開発も加速している。

●アンジェス牽引するワクチン開発

 世界が待望する ワクチン開発では米国企業がリードする状況だが、仮に製品化されたとしても日本にどのくらい配分されるかは未知数で国産ワクチンを確保することが最重要課題だ。しかし日本も手をこまねいてはいない。3月にアンジェス <4563> [東証M]が大阪大学との新型コロナ向けDNAワクチンの共同開発に着手。タカラバイオ <4974> をはじめ、EPSホールディングス <4282> 、新日本科学 <2395> など有力企業が次々に参画。18日には、塩野義製薬 <4507> 子会社のシオノギファーマが中間体の分担製造でタカラバイオの協力体制に加わると発表している。更にアンジェスはきょう、取引終了後に「新型コロナウイルス感染症 DNAワクチン治験届け調査完了」を公表した。治験施設における治験審査委員会(IRB)において審議・承認されたのちに、臨床 試験を開始することになるとしており、そう遠くない将来でのワクチン製造に期待が持てそうだ。ワクチン開発をリードするアンジェスの株価はうなぎ上り。年初には600円近辺だった株価が現在では4倍近い2300円近辺で推移しており、5月8日に上ヒゲで付けた年初来高値2455円奪還をにらむ。

●院内感染対策でキーウェア

 新型コロナ感染症で問題視された院内感染によるアウトブレークでは、キーウェアソリューションズ <3799> [東証2]への活躍期待が膨らんでいる。同社は、金融や通信向けなどへの基幹業務のシステムサービスを主力とするが、医療関連分野でも実績を重ねており院内感染対策ソリューション「Medlas-SHIPL」などを展開している。Medlas-SHIPLは、院内検査部門や外部委託検査会社からの検査結果をもとに、院内感染の早期発見・早期対応を可能とし、アウトブレークを未然に防ぐ機能を実現した院内感染監視システムだ。業績は20年3月期営業利益が前の期比35.6%増の4億3300万円と絶好調、21年3月期も前期比3.7%増の4億5000万円見通しと利益成長が続く見通しだ。株価は、ここ急速に上げ足を速めており、きょうは一時106円高の914円まで買われ年初来高値を更新している。

●DIC、ECMOの中空糸膜に注力

 感染が拡大するなか、重症患者の治療に用いられ最後の砦ともいえる体外式膜型人工肺(ECMO)のひっ迫状況が伝わったことは記憶に新しいが、5月中旬に「ECMOに用いられる中空糸膜の提供に注力」することを発表したDIC <4631> にも注目したい。血液に酸素を供給する役割を担う中空糸膜を生産しているが、これはECMOにとってなくてはならない製品のひとつだ。同社の中空糸膜は、血栓塞栓症などを引き起こすリスクを効果的に抑制できる特殊なポリオレフィン樹脂を素材とし、1990年に人工肺用のガス分離膜として採用されて以来30年にわたり使用されており信頼性も高い。会社側では「増産できる状態であり、いつでも対応ができる。問い合わせも、ここ増加している」(広報)としており、ECMO運用での安定供給を目指す方針だ。株価は、3月中旬に付けた年初来安値1833円を底に切り返し、8日には3000円大台目前まで迫ったものの上昇一服、現在は2700円台半ばでもみ合っている。

●空間除菌消臭装置で日機装、カナミックN

 日機装 <6376> は5月27日に、1月から発売を開始している自社の空間除菌消臭装置「Aeropure(エアロピュア)」に搭載される深紫外線LEDについて、新型コロナに対する有効性を確認したと発表。同社は新型コロナの不活化試験を、宮崎大学医学部の共同研究講座で実施し、新型コロナの感染価の減少率は、30秒、60秒照射後にともに99.9%以上だったという。この発表を受け株価は急動意したが、現在は上昇前の水準に戻っている。会社側では「問い合わせ、引き合いともに増加している。今後も更に開発を進めることで、さまざまなニーズに応えていきたい。軽量でコンパクトであることから、一般家庭で使用できることも大きな利点だ」(広報IRグループ)と話す。またインフルエンザ感染予防にも効果があり、新型コロナ対策とともに活躍期待が膨らみそうだ。

 また、カナミックネットワーク <3939> は4月から、新型コロナ感染症などへの対策として屋内空間用紫外線殺菌装置「UVCエアクリーンmanager」の販売を開始した。医療機関、介護施設、学校、飲食店など幅広い業態で需要が見込まれることが予想され期待が高まっている。同製品は、あらゆる菌種・ウイルスに対して優れた殺菌力効果をもつ「UV-Cランプ」を使用しており、代替ウイルスに対する除去性能評価試験で除去率99.99%を達成しているという。

●フォーバルR、オフィスまるごと抗菌サービスで関心

 紫外線による空間除菌装置にスポットライトがあたるが、それ以外でも“除菌”への関心は非常に高い。こうしたなか、オフィスの感染対策で注目が集まっているのがフォーバル・リアルストレート <9423> [JQ]だ。同社はオフィス移転支援を主力とするが、オフィスまるごと抗菌サービス「デルフィーノ」を展開しており関心が高まっている。デルフィーノでオフィス内をコーティングすると、ウイルスや菌がコーティング面に触れるだけで感染力や毒性が無くなるという。ここ急速に集団感染から社員を守るという風潮が高まっていることから活躍素地は大きい。

●AIソリューション活用のアジャイル、ザイン

 AIソリューションを活用した感染対策にもスポットライトがあたっている。アジャイルメディア・ネットワーク <6573> [東証M]は16日、人工知能(AI)カメラによる「密集・発熱・マスク着用」を検知・共有する、新型コロナ対策の独自AIソリューションをレンタルモデルで提供を開始したと発表。同ソリューションは、同社が提供するAI分析ソリューション「SkyREC(スカイレック)」を利用したもので、イベントや展示会場、ホテルビュッフェ、社員食堂、商業施設、オフィスビルなど幅広い場所での活用が期待できるという。イベントなどでは、利用期間の短さから導入費用が課題となっていたが、レンタルということもありニーズを捉えそうだ。同社は、18日の取引終了後にOak キャピタル <3113> [東証2]に対する第三者割当増資などで約4億円を調達したことを発表したことで、独自ソリューションで新型コロナ対策の一角として急騰していた株価を更に押し上げた格好だ。きょうも株価はストップ高となり、投資家の熱い視線を向かわせている。

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]は、4月にマスク着用でも顔認証可能なゲート型AI顔認証・体温検知ソリューションの販売を開始。ゲート型AI顔認証・体温検知ソリューションは、同社グループのキャセイ・トライテックが企画しリリースするもので、非接触、マスク着用でも検温、 顔認証ができることが特徴だ。ビル入り口のゲートや改札口に簡単に設置可能で、小規模事業者向けの入退室制御端末として新型コロナ感染拡大予防対策に有効なソリューションだという。5月27日には、設置・移動が簡単で多人数同時検温・マスク検出可能なサイネージ型AI顔認証検温ソリューションの販売を発表するなど、この分野で攻勢を掛けている。

 また、きょうは電算システム <3630> が混雑状況を見える化し「3密」を軽減するデジタルサイネージの提供を開始すると発表。これが株価を刺激し、一気に年初来高値を更新しており、感染対策への関心の高さを浮き彫りにしている。

 新型コロナ感染対策は医療分野だけにとどまらず、AIソリューションの活用によるものまで幅広い。備えあって憂いなし、感染爆発第2波は日本人の英知を結集し抑え込まなければならない。

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