貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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3402 東レ

東証P
714.7円
前日比
-4.5
-0.63%
PTS
719円
20:43 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.7 0.69 2.52 4.59
時価総額 11,660億円
比較される銘柄
帝人, 
東洋紡, 
グンゼ
決算発表予定日

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三機工業 Research Memo(2):建築設備、機械システム、環境システム、不動産の4つのセグメント


■会社概要

(1)会社沿革

三機工業<1961>は1925年に旧三井物産<8031>の機械部を母体として設立された設備工事会社である。最初の大型工事である東洋レーヨン(株)(現在の東レ<3402>)の滋賀工場と青森製氷(株)の冷蔵倉庫から始まり、当初は暖房、衛生、鉄骨工事や建材などを扱っていた。その後、電気工事にも進出し、建築設備の一貫した企画・設計・施工を主たる業務として事業展開している。

戦後は朝鮮戦争特需によって業績を伸ばし、1958年には資本金が1,000百万円を超えた。その後は東京オリンピック関連のプロジェクトにも参画、日本経済の成長とともに同社も業績を伸ばした。事業分野も空調、衛生、電気などの建築設備事業から、搬送機器、搬送システム、水処理、廃棄物処理等へ拡大し、現在では国内トップクラスの設備工事会社となっている。株式については1950年に東京証券取引所に上場している。

前期に創立90周年を迎えた同社は、2015年4月に新たに長谷川勉(はせがわつとむ)氏が代表取締役社長に就任した。基本的には前社長(現代表取締役会長)の梶浦卓一(かじうらたくいち)氏からの路線を継承しているが、2015年度末に、2025年の創立100周年に向けた長期ビジョン“Century 2025”を発表する等、今までの路線に加えて長谷川社長の新たな戦略が付加されつつある。

(2)事業内容

同社の主要事業は、建築設備、機械システム、環境システム、不動産の4つのセグメントに分けられている。以下は各事業部門の概要である。

a)建築設備
建築設備事業は、オフィスビル、学校、病院、ショッピングセンター、工場、研究施設などの設備の企画・設計・施工・保守・改修などを行う。当部門で扱う内容は多岐にわたっており、さらに細かく以下のような営業種目に分かれている。

●ビル空調衛生
オフィスビルや学校、病院、デパート、ホテル、倉庫などの一般建築物や施設向け空調設備、給排水・衛生設備、地域冷暖房施設、さらに厨房設備、防災設備などを提供する。

●産業空調
工場・研究施設向け産業空調設備全般、特に同社が強みを有している半導体業界や医薬・食品業界工場向けのクリーンルーム設備や化学メーカー、医療機器メーカー向けなどの特殊な空調設備及び付帯設備、さらに自動車メーカー向けの環境制御装置などを提供する。

●電気
電気設備、情報・通信関連設備、電気土木などを提供する。

●ファシリティシステム
金融機関等の事務所やディーリングルームの構築、移転に伴うプロジェクトマネジメントサービスなどの提供、大型ビルの中央監視・自動制御システム、IPソリューション、ネットワークソリューション、BCPソリューションなどを提供する。

b)機械システム
工場や自動倉庫向けに各種の搬送機器(コンベヤ、仕分け機器など)や搬送システム、いわゆる「マテハンシステム」などを提供する。

c)環境システム
水処理施設(上下水処理設備、産業排水処理設備、汚泥処理設備、汚泥焼却設備など)、廃棄物処理施設(ごみ焼却施設、ごみ埋立汚水処理施設)などを提供する。

d)不動産事業
工場跡地などの遊休地を利用して、不動産賃貸業務と建物管理業務を行っている。

以上のように同社は主たる事業として各種の設備やソリューションなどを提供している。受注形態は施主から直接受注する場合とゼネコン経由の間接受注があるが、比率的にはほぼ半々となっている。

受注金額は案件次第であり、数百万円から数十億円と幅が広い。工期(受注から売上まで)も同様で、数週間から長いものは数年に及ぶ。利益率も案件ごとに異なるが、労務費や資材コスト、工程管理等の影響により、売上時の利益率が当初の計画から変動する場合がある(悪化する場合もあれば改善する場合もある)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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