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2016年01月12日20時00分

ウエアラブル本命に急浮上する『衣料型』 <株探トップ特集>


―IoT時代の主役を狙う繊維各社―

 スマートフォンの次のデバイスとして、身に付けられる電子機器「ウエアラブルデバイス」が大きな期待を集めている。現状は米アップル社の「アップルウオッチ」などの時計型やメガネ型、ブレスレット型が先行しているが、このところ関心が高まっているのが衣料型だ。身体の動きを正確に捉えるには衣料型が向いているとされ、ウエアラブルデバイスの「本命」になると目されている。

●高機能素材・システムが続々!

 ウエアラブルデバイスとは、身体に装着して利用するICT(情報通信技術)端末のこと。デバイスに搭載されたセンサーを通じて生体情報を取得・送信し、クラウド上で解析しフィードバックすることで、健康管理やスポーツトレーニングといった領域だけでなく、高齢化の進展で需要が拡大しそうな見守り支援などヘルスケア分野での活用が見込まれている。総務省が昨年7月に発表した「平成27年版情報通信白書」では、世界市場は2013年の671万台から17年には2億2390万台に、国内市場は13年度の53万台から17年度には1310万台に拡大すると予想している。

 あらゆるモノがインターネットでつながる「インターネット・オブ・シングス(IoT)」時代の主役にウエアラブルデバイスを位置付けようとハイテク・IT企業がさまざまな取り組みをみせるなか、繊維関連企業もこの流れに乗り遅れまいと衣料型での市場参入を活発化させている。

 各社は導電性を備えながら、柔軟性の高い素材を開発。日常的に着用する衣服ベースであれば身に付けていることがほとんど気にならないためスムーズに受け入れられる可能性が高く、これが「本命」とされるゆえんだ。13日から15日にかけて東京ビッグサイトで開催される「第2回ウェアラブルEXPO」にも繊維各社の出展が予定されており、各社の動向が注目されている。

●「ウェアラブルEXPO」にグンゼ、セーレンなど出展

 グンゼ <3002> は6日、NEC <6701> の技術協力により、着るだけで姿勢や消費カロリー(活動量)、心拍などの生体情報を計測でき、肌着として日常的に着用できる衣料型ウエアラブルシステムを開発したと発表。「ウェアラブルEXPO」に出展する。

 このシステムは同社のニット(編み)技術で導電性繊維をインナーに加工し、伸縮性や通気性に優れているのが特徴。「まず自社が運営するスポーツクラブで16年度中のサービス提供を目指す」(広報IR室)としているほか、ヘルスケアの領域での展開も視野に入れている。

 セーレン <3569> も「ウェアラブルEXPO」に導電性繊維を出展予定で、スマートテキスタイル関連の商品や技術を紹介する。このほかでは東洋紡 <3101> が自然な着心地と高精度の生体情報が取得できるセンサー用電極・導線素材を、旭化成 <3407> は世界に先駆け開発した低抵抗な伸縮電線を展示する。

●東レや帝人、住江織物、リーバイスにも注目

 東レ <3402> もウエアラブルデバイスに注力している1社だ。同社は14年1月、NTT <9432> と共同で生体情報を取得できる機能素材「hitoe(ヒトエ)」を開発。同年12月にはゴルドウイン <8111> がウエア型のトレーニングデータ計測用デバイス「C3フィット」にヒトエを採用し商品化した。

 帝人 <3401> は15年1月、動きを生地でデータ化するウエアラブルセンサー「圧電ファブリック」を関西大学と共同開発。人の動きを精緻に再現することでセンシング技術を確立し、IoT社会の進化に貢献することを目指している。また、同年4月にはグループの帝健が、京都大学などと共同で着用するだけで心電計測ができるウエアラブル電極布を開発している。

 住江織 <3501> は生体情報計測センサー用の布帛(ふはく)電極を研究開発中だ。この電極にはトチュウ(杜仲茶の原料植物)の生体内で合成された天然ポリマー「トチュウエラストマー」が使用されており、天然素材であることから肌に優しいことが特徴。「現時点では商品化までには至っていないが、将来的には他社と協業できれば」(経営企画室)と期待を込めている。

 リーバイス <9836> [JQ]の株価が15年6月初旬に約5.8倍に急騰し昨年来高値1052円をつけたことは記憶に新しい。きっかけは米リーバイ・ストラウスとGoogleが共同でウエアラブル・テクノロジー開発プロジェクト「プロジェクト ジャガード」を発表したことで、Googleは同年11月に服に触れることでスマートフォンを遠隔操作できる「スマート生地」を一部メディアに公開した。16年中にも米リーバイスが製品化する予定であり、日本法人の同社もマークしておきたい。

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