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3377 バイク王&カンパニー

東証S
557円
前日比
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業績
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100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.6 1.22 1.97
時価総額 85.3億円
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決算発表予定日

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GセブンHD Research Memo(4):オートバックス事業の収益が回復、業務スーパー事業も安定成長続く


■G-7ホールディングス<7508>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) オートバックス・車関連事業
オートバックス・車関連事業の売上高は前年同期比8.4%増の16,842百万円、営業利益は同135.3%増の349百万円となった。オートバックス関連を中心としたG-7・オート・サービスの売上高は前年同期比2.5%増、営業利益は同220.4%増と急回復し、同事業セグメントの利益増の大半を占めた。国内店舗数は73店舗で推移したが、既存店売上高の伸びが増収につながった。また、利益面では収益性の高いタイヤの販売が好調に推移したことが大幅増益に寄与した。

主要カテゴリー別の前年同期比増収率を見ると、タイヤが10.2%増となったほか、バッテリーが4.8%増、オイルが3.1%増、サービス(車検や鈑金・塗装等)が2.7%増といずれも堅調に推移した。唯一、カーナビゲーションの低迷でカーAV機器が7.5%減と減収となったが、ドライブレコーダーについては横ばい水準だったが、10月にテレビ報道で取り上げられたことが契機となり、現在は入荷待ちの状況となるほどの売れ行きで、下期以降の売上増に貢献することが予想される。

なお、当第2四半期累計のオートバックスグループ全体の既存店売上高は前年同期比2.6%増となっており、引き続きグループ内での販売力の高さを維持していることがうかがえる。

G-7バイクワールドについては売上高が前年同期比3.5%増と増収に転じ、営業損失額も数千万円程度縮小した。国内店舗数は横ばいの12店舗となったが、商品ラインナップを売れ筋商品に絞り込んだほか、競合店対策を実施したことも第2四半期から奏功した。営業損失額は若干程度となっており、通期での黒字化も射程圏内となってきている。同社は2016年11月にバイクの買取販売を行うバイク王&カンパニー<3377>と、両社の商品・サービスに関しての相互送客や「バイクワールド」と「バイク王」の店舗併設の拡大、並びに人的交流・情報共有を進めていくことを目的とした業務提携を実施しており、今後はこうした業務提携の効果も期待される。

海外店舗については、マレーシアで「オートバックス」(2店舗)及び「バイクワールド」(2店舗)、タイで「バイクワールド」(1店舗)を展開している。マレーシアに進出して6年目となるが、売上高は順調に拡大している。「オートバックス」についても客数は増えてきており、今後の収益化が期待される。

(2) 業務スーパー・こだわり食品事業
業務スーパー・こだわり食品事業の売上高は前年同期比7.5%増の37,071百万円、営業利益は同0.7%増の1,231百万円となった。このうち、主力の「業務スーパー」を展開するG-7スーパーマートの売上高は前年同期比7.7%増、営業利益は同0.1%増となった。既存店ベースの売上高が同2.2%増と堅調に推移したことに加え、新規出店効果(9月末店舗数は前年同期末比11店舗増の134店舗)も売上増に寄与した。なお、当第2四半期累計期間における新規出店は7店舗(前年同期は4店舗)となっている。利益面では、新規出店に伴う経費増により若干の増益にとどまったが、会社計画は上回っている。

G-7ミートテラバヤシの売上高は前年同期比11.8%増、営業利益は同4.1%増と好調に推移した。「業務スーパー」との同時出店により9月末の店舗数は前年同期末比で9店舗増の102店舗まで拡大し、増収増益要因となった。当第2四半期累計期間における新規出店数は8店舗(前年同期は4店舗)、退店数は1店舗となっている。

また、G7ジャパンフードサービスの売上高は前年同期比2.0%増、営業利益は同32.5%減と増収減益となった。こだわり食品事業については引き続き堅調に推移したものの、スイーツ事業の売上減少による利益減が響いた(スイーツ事業についてはその他事業セグメントに含まれる)。

(3) その他事業
その他事業の売上高は前年同期比9.8%増の3,245百万円、営業損失は73百万円(前年同期は17百万円の損失)となった。このうち、「めぐみの郷」を運営するG-7アグリジャパンについては売上高で前年同期比11.6%増と2ケタ増収となったものの、営業利益では損失が若干拡大する格好となった。前期から課題となっている商品在庫の廃棄ロスが増加したことが主因だ。9月末の「めぐみの郷」店舗数は前年同期末比で2店舗増の25店舗となっている。また、5月に子会社化した川瀬食品(株)が展開していたスーパーを「激安スーパーめぐみのさと」に衣替えし、G-7アグリジャパンが販売を行っているが、まだ収益化するまでには至っていない状況だ。なお、川瀬食品の年間売上規模は2016年度実績で約18億円、のれんは90百万円(5年定額償却)となっている。

前期より開始したコインランドリーサービス事業は、順調に拡大している。衣服類だけでなく布団や絨毯など自宅では洗濯しにくいものも洗濯・乾燥できることから開店以降、好評を得ている。特に、今年は雨天も多かったことから客足も好調だったようだ。9月末時点の店舗数は前期末比2店舗増の4店舗となった。初期投資額は洗濯機・乾燥機などの設備投資費用で約20百万円かかるが、売上原価は低く、償却費を回収できれば利益が出るビジネスモデルとなる。月間売上高は平均で50~70万円だが、繁盛店では120万円に達する店舗もある。まだ、収益への貢献は軽微だが、今後もオートバックス店舗やグループ店舗が集積するG-7モール等に出店して行く予定で、2020年までに50店舗、将来的には100店舗を目標としている。

スイーツ事業についてはチーズタルト専門店「BAKE CHEESE TART」を兵庫に新規出店し、9月末の店舗数は4店舗となった。テイクアウト専門店のため1店舗当たりの月間売上高は小さいものの、小規模店舗で人員も1~2名で運営できるため、比較的早期に利益が出せる収益モデルとなっているのが特徴だ。ただ、一時のブームがやや沈静化したこともあって、既存店売上高が減収となっており、当第2四半期累計では前年同期比で減益となった。また、スティック型シュークリーム「Zクロッカンシューザクザク」を2店舗、焼きたてカスタードアップルパイ専門店「RINGO」1店舗を新規出店している。

海外事業の状況について見ると、ミャンマーで運営しているアグリ事業については大きな進捗が見られなかった。また、飲食事業ではマレーシア、インドネシアで「らーめん神戸」を、台湾で「串かつだるま」(FC契約)をそれぞれ直営で1店舗運営しているがいずれも苦戦しているようだ。店員の定着率が低く、店舗運営面での課題が解消できていないことが要因と見られる。「らーめん神戸」に関しては2018年3月までに一旦リセットする方針を固めている。現地企業への売却、または運営委託を進めていく。

また、2017年5月に子会社化した中古自動車の輸出販売を主に行う(株)Crown Trading(出資比率51%)に関しては、売上高が堅調に推移したものの営業利益ベースでは若干の損失計上となった。年間売上規模は約21億円の会社で、のれんは111百万円(5年定額償却)となっている。2018年3月に追加出資を行い100%子会社化する予定となっている。株式の取得価額は合わせて250百万円となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

 提供:フィスコ

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