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3300 アンビDX

東証G
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前日比
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アンビション Research Memo(1):サブリース事業を主力に関連サービスを展開する急成長企業


AMBITION<3300>は、都心で若年層向けマンションのサブリース事業を中心に不動産関連サービスを展開する急成長企業である。「不動産SPA」のコンセプトのもと、サブリース(転貸)事業※1「かりあげ王」、賃貸仲介事業「ルームピア」「バロー」、売買事業※2「かいとり王」、民泊や家具付き賃貸サービスなどを通じて、顧客の様々なライフステージに適応する事業を展開している。

※1サブリース(転貸)事業は、同社では「プロパティマネジメント事業」の一部である。
※2売買事業は、同社では「インベスト事業」の一部である。

主力のプロパティマネジメント事業は、特に東京23区のDINKS・単身者向けマンション・デザイナーズマンションなどを借り上げてサブリース(転貸)する点に特徴がある。サブリース戸数は2016年9月末時点で7,492戸(前年同期比43.9%増)と大幅に伸びた。全社売上高の75.8%、同営業利益の大半を稼ぐ大黒柱である。賃貸仲介事業は、首都圏17店舗において自社物件を始めとする賃貸物件の仲介を行っており、サブリース(転貸)事業を援護する存在だ。また、首都圏の中古マンション流通の活況を背景に、購入・リノベーション・売買を行うインベスト事業も全社収益に貢献する。2016年8月に設立された(株)ADAMは不動産の開発(デベロップメント)を行う子会社であり、グループに新たな機能が追加された。

2017年6月期第1四半期は売上高2,766百万円(前年同期比29.5%増)と大幅な増収を達成した。主力のプロパティマネジメント事業におけるサブリース戸数が大幅に増加し、並行してリーシングも進捗したことが要因である。ただし、獲得したサブリース物件のすべてが第1四半期時点で入居済みということではなく、転居が本格化する第3四半期(1月?3月)以降に向けた物件の仕込みという先行投資の意味合いが大きい。その結果、費用面では売上原価が増加し、販管費も戦略的に増やしたため、営業損失が90百万円(前年同期は56百万円の利益)と若干の損失となった。2017年6月期は期初に上半期の赤字を計画しているため、想定通りである。

2017年6月期予想は、売上高13,305百万円(前期比50.2%増)、営業利益230百万円(同15.0%増)と期初予想が据え置かれている。売上高の増加は、プロパティマネジメント事業とインベスト事業の成長分が大きな割合を占める。プロパティマネジメント事業においては、サブリース(転貸)の契約件数が第1四半期は好調に推移しており、繁忙期に入居率を上げることで大きく業績を上げるシナリオが進行中だ。インベスト事業においては、販売用不動産(2016年9月末残高901百万円)の仕込みがあり、全社利益への貢献が期待される。

成長戦略としては、不動産関連の周辺業務を取り込み、一気通貫のサービス体制を目指す。2017年6月期第1四半期に進捗した取り組みとしては、家具付き賃貸事業・民泊事業の推進が挙げられる。同社は東京都大田区において民泊事業者として初めて承認され、滞在実績の特区内シェアでも51%を達成している(2016年11月現在)。現状は規制緩和の途上にあり、法的な環境が整った段階で本格的に拡充する予定だ。また、同社では訪日外国人及び1ヶ月からの短期利用の国内利用者に向けに家具付き賃貸物件の拡充を始めた。管理物件の立地特性やニーズを勘案し、1)民泊、2)家具付き賃貸、3)通常の賃貸、を使い分け柔軟に対応する戦術だ。さらに先の布石として、同社は、少額短期保険会社の設立に動き出した。 家財保険の販売を内製化し付加価値を取り込む狙いである。

■Check Point
・サブリース(転貸)管理戸数が7,492戸に伸長(前年同期比43.9%増)
・2017年6月第1四半期は大幅増収、サブリース物件先行取得と成長基盤整備投資のため営業損失(第2四半期までの損失は想定どおり)
・不動産一気通貫サービス展開が加速。家具付き賃貸事業、少額短期保険事業など周辺市場に参入

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《NB》

 提供:フィスコ

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