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3291 飯田GHD

東証P
1,993.5円
前日比
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
8.0 0.58 4.51 0.31
時価総額 5,589億円
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北恵<9872>住宅関連の中で、PBRが0.5倍と割安感が際立つ


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』10月5日放送において、北恵<9872>を取り上げている。主な内容は以下の通り。


■注目ポイント
世界的な景気減速懸念が依然として払拭しきれない中、国内の新設住宅着工戸数は6ヶ月連続でのプラス成長を記録している。今後は関連銘柄の業績回復が鮮明化していく可能性が高く、住宅関連各社に関心が高まる場面は近いと判断したい。関連銘柄の中で、PBRが0.5倍と割安感が際立つ同社に注目する。

■事業概要
同社は住宅用の各種建材や住設機器の専門商社であり、独立系では最大級である。仕入先はLIXIL グループ<5938>、クリナップ<7955>、ニチハ<7943> 等の大手メーカーを含めて約2,000 社に達するが、特定のメーカーに偏っていることはない。基本的に顧客から注文が入ってからメーカーへ発注し、商品はメーカーから建築現場へ直送される仕組みとなっているため自社ではほとんど在庫を保有しない。

販売先別は、同社の営業拠点を経由して全国の工務店や住宅会社へ販売する直販が64.8%、子会社及び各地の木材店・建材店を経由するルート販売が35.2% となっている。商品別の売上高は、木質建材が10%、非木質建材が7%、合板が4%、木材製品が4%、住宅設備機器が26%、施工付販売が41%などとなっている。また、同社が独自に企画・開発したオリジナル商品が約4%となっている。全国に営業所を有していることもあり地域的な偏りはない。

代表的な販売先は、飯田グループホールディングス<3291>、桧家ホールディングス<1413>、タマホーム<1419> などのハウスメーカーであるが、大和ハウス工業<1925>、積水ハウス<1928>、ミサワホーム<1722> 等のプレハブメーカーとの取引は少ない。その他は地方の地場の住宅ハウスメーカーや工務店等である。

■特色や強み
同社の事業は住宅用建材の仕入販売であるため、販売動向は全体の住宅着工件数に左右されるのは避けられない。しかし同社は2,000 社以上の仕入先、販売先を抱えていることから、特定の取引先の影響を受けることは少ない。言い換えれば、資金回収や商品納入のリスクが分散されており、これは同社の強みの1 つと言える。

また、施工付販売を行っていることも同社の特色。既に15 年前から施工付販売を行っているが、その時からインターネットの時代に入れば、単に商品を右から左へ流す事業は伸び悩むと予想していた。そのため同社では、少しでも付加価値を付けた販売が必要であると考え、施工付販売を開始した。

施工付販売の主なものは外壁工事であり、ニチハ、LIXIL、ケイミュー等のメーカーから資材を仕入れ、同社が施工まで行うもの。特色としては、同社独自の施工基準を設けており、施工管理や施工確認書による品質管理を徹底していること。さらに、独自の「外壁工事瑕疵10 年保証制度」を付けており、これにより工務店やハウスビルダーの瑕疵担保責任をバックアップしている。2015 年11 月期第2 四半期累計期間(2014 年12 月-2015年5 月) では4,907 棟(月平均818 棟) の施工付外壁工事を受注している。

ほか、競合企業は比較的代理店販売が多く、同社のほうが直接販売の比率が高い。直販比率が高いと販売費用はかかるが、一方でユーザー(工務店、住宅メーカー等) やエンドユーザー(施主からの生の声(意見、要望等) を聞くことが可能であり、これがオリジナル商品の開発や提案型営業に役立っているようだ。

■業績動向
2015 年11 月期第3 四半期累計の業績は、売上高が前年同期比5.1% 減の34,826 百万円、営業利益が同39.2% 減の427 百万円となった。前年同期に消費増税前の駆け込み需要があったことから前年同期比では減収減益となっている。

商品別売上高は、全体の環境が厳しい状況であったことから各商品とも減収となったが、重点商品である施工付販売が前年同期比11.4%増と増収になったことは注目に値する。

2015 年11 月通期の業績は、売上高が前期比4.0% 減の47,000 百万円、営業利益が10.4% 減の800 百万円が予想されている。住宅着工件数は回復傾向にあるものの、上期のマイナスを取り戻すまでにいかず通期でも減収・減益は避けられないとみている。会社は今期の業績については上記のように厳しく予想しているが、住宅着工に回復感がみられることから、上振れの可能性は残ると見られる。

■業界の現状と今後
今後の日本では人口減少が続くことから、長期的には国内の住宅市場は大きな成長は望めない。さらに中期的には、2017 年4 月に再び消費税の増税(8% から10%) が予定されており、その後の反動減が懸念される。一方で、政府からは、住宅取得に係る贈与税の非課税枠拡大、住宅ローン減税、すまい給付金、住宅エコポイント、フラット35S 金利優遇幅の拡大など、各種の新築住宅政策が出されている。これらの各種優遇政策が消費者にもっと浸透していけば、新築住宅の需要はある程度下支えされ需要が喚起されると予想される。このため、同社にとっての事業環境は必ずしもアゲインストではなく、むしろ業績拡大のチャンスにもなり得るだろう。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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