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3228三栄建築設計

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プレサンス Research Memo(1):通期売上高予想1,000億円超えに向け2Qも順調


プレサンスコーポレーション<3254>は、ファミリーマンション及びワンルームマンションの企画・開発・分譲を手掛ける独立系デベロッパーである。近畿圏及び東海・中京圏ではマンション供給数No.1であり、都心主要駅から徒歩10分以内の利便性の良い立地に、自社で企画開発するプレサンスシリーズのマンションを展開する。士気の高い販売部隊が強みであり、完成在庫の売れ残りは極めて少ない。1997年の設立以来、順調な成長を続けており、2007年に東証2部上場、リーマンショックにも大きな影響を受けずに2013年には東証1部上場を果たしている。

2017年3月期第2四半期の売上高は61,498百万円(計画比0.4%増)、営業利益11,997百万円(同7.5%増)、経常利益11,910百万円(同8.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益8,059百万円(同7.1%増)となり、売上高・各利益ともに期初の計画に近い順調な決算となった。前期比で売上高・各利益でマイナスとなったが、昨年度は上期に引き渡しが多かったためであり、成長軌道に変化はない。主力のファミリーマンション販売とワンルームマンション販売が想定どおりの進捗であった。2017年3月期予想は、初めて売上高が1,000億円を超え、過去最高益を更新する見通しだ。第2四半期の段階で売上予想の90.2%は契約済み(引き渡し予定)であり、同社の計画はすべて個別物件と紐付けがなされているため、業績の大きなブレはないだろう。

大規模開発案件として注目の「プレサンス レジェンド 堺筋本町タワー(337戸)」および「プレサンス レジェンド 琵琶湖(486戸)」は販売が開始され順調に契約が進捗している(引き渡しは2018年以降)。また、同社は良好な財務基盤をベースに、マンション用地の先行取得を進めてきた。2017年3月期第2四半期時点の取得済みの用地をマンション戸数に換算すると、ファミリーマンション5,004戸(2016年3月期実績の 3年分超)、ワンルームマンション5,287戸(同3年分超)、一棟販売2,780戸(同7倍程度)となり、向こう3年以上の土地の仕入れが完了しており、これは業界屈指の値である。

同社は、2016年9月にASEAN諸国における不動産開発プロジェクト等への出資を目的として、三栄建築設計<3228>と共同で新会社「(株)プロスエーレ」を設立した。手始めに、ベトナムの不動産デベロッパーTIEN PHATとの間で、合弁会社を設立し、ホーチミン市で進める分譲住宅開発事業に参画する。同プロジェクトは、ホーチミン市中心部から3.5kmの7区において、延床総面積72,551.5平方メートル、総戸数504戸の分譲マンション及び商業施設を含む開発を行う予定だ。ベトナムでは、2015年7月に施行された改正住宅法に伴い、外国人の不動産購入に関する規制が緩和された。高い成長性が見込まれるベトナム及びASEAN諸国の都市部の不動産開発に、今後も積極的に取り組んでいく考えである。

2017年3月期に中間配当が導入され、2016年10月1日には株式分割(普通株式1株を4株に分割)が実施され流動性が高まった。上期の中間配当は35円、下期の配当金予想は8.75円(株式分割を考慮しない場合35円)、年間の配当金は70円(株式分割を考慮しない場合)、配当性向10%を予想する。株主分割に伴い株主優待(JTBナイスギフト)の贈呈対象も広がる。

■Check Point
・向こう3年以上のマンション用地を取得済み、業界屈指の成長余力
・大規模ファミリーマンションプロジェクトの販売開始、契約は順調な滑り出し
・ASEAN諸国での不動産開発へ出資する新会社を設立、ベトナムの分譲マンションプロジェクトに参画へ
・中間配当を導入し、株式分割の実施で流動性を高める

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《YF》

 提供:フィスコ

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