信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3223 エスエルディー

東証S
940円
前日比
-6
-0.63%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.7 4.94
時価総額 14.7億円
比較される銘柄
ゼットン, 
あさくま, 
DDグループ
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

DDHD Research Memo(1):前期業績は計画を上回る大幅な増収増益を実現


■要約

1. 事業概要
DDホールディングス(旧商号:ダイヤモンドダイニング)<3073>は、首都圏を中心に多ブランド展開による飲食事業を主力とするとともに、ダーツやビリヤード、カラオケなどのアミューズメント事業も手掛けている。保有ブランドの多様性を生かしたブランドマネジメント制とドミナント展開に特徴がある。特に、「世界一のエンターテインメント企業グループ」をビジョンに掲げ、「VAMPIRE CAFE(ヴァンパイアカフェ)」や「アリスのファンタジーレストラン」、「ベルサイユの豚」など、個性的な人気ブランドを創出してきたことや積極的なM&Aによる規模拡大、「わらやき屋」や「九州熱中屋」、「BAGUS(バグース)」などの高収益ブランドがこれまでの同社の成長を支えてきた。

2. 持株会社体制への移行
2017年6月から、ハワイアンレストラン「ALOHA TABLE(アロハ・テーブル)」等の店舗ブランドを展開する(株)ゼットン<3057>並びに「chano-ma」や「茶茶」等の店舗ブランドを展開する(株)商業藝術を連結化するとともに、2017年9月には持株会社体制へ移行し、「株式会社DDホールディングス」へと商号変更した。また、2017年11月には、「kawara CAFE&DINING」等の店舗ブランドを展開する(株)エスエルディー<3223>と資本業務提携契約を締結した(持分法適用関連会社化)。「世界に誇る『オープンイノベーション企業』」を新たな経営理念とし、外部資源との相互補完と相乗効果による企業価値の最大化を図ることで、成長を加速する方向性を打ち出している。

3. 2018年2月期決算の概要
2018年2月期の連結業績は、売上高が前期比47.8%増の45,077百万円、営業利益が同34.4%増の2,204百万円と大幅な増収増益となり、売上高、段階利益ともに過去最高を更新した。(株)ゼットン及び(株)商業藝術の連結効果に加えて、前期出店分の通年寄与や既存店売上高の伸び(前期比101.8%)、今期出店分(19店舗)が増収要因となった。利益面でも、新規事業(国内ウェディングやカプセルホテル)の大型店開業に係るイニシャルコストやグループ集約(持株会社体制への費用を含む)等にかかる一過性の費用計上があったものの、連結効果が営業利益を押し上げる要因となったほか、連結効果を除いた部分でも既存店売上高の伸びなどにより大幅な営業利益を実現した。したがって、前期業績を総括すると、M&Aによる規模の拡大に加えて、既存店売上高の伸びや新規事業の立ち上げなどで大きな成果を残したと評価できる。

4. 2019年2月期の業績見通し
2018年2月期の連結業績予想について同社は、売上高を前期比13.3%増の51,078百万円、営業利益を同14.7%増の2,529百万円と3期連続の増収増益を見込んでいる。前期出店分の通年寄与や今期出店分(16店舗を計画)が増収要因となる見通しである。また、既存店売上高も飲食事業を前期比100.0%、アミューズメント事業を同101.1%と想定している。一方、利益面では、ビール仕入れ額の上昇などによる原価率の上昇を保守的に見込むものの、販管費率の抑制により営業利益率は5.0%(前期は4.9%)に若干改善する見通しである。弊社でも、既存店が好調に推移していることや出店計画の具現性も高いことから、同社の業績予想の達成は十分に可能であるとみている。注目すべきは、ノンアルコール業態への参入(利用時間の分散)や国内ウェディング及びカプセルホテルを含む周辺事業、出店エリアの拡大(地方でのドミナント展開)など、前期に形を作ってきたものをいかに収益化していくのかにある。今後の成長に向けて、その道筋をフォローしたい。

5. 成長戦略
同社は、(株)ゼットン及び(株)商業藝術、(株)エスエルディーのグループ会社化などを踏まえ、改めて中期経営計画を公表する予定としている(現時点では未公表)。もっとも、弊社では、高収益ブランドを軸とした出店拡大やウェディング事業の本格稼働、海外事業の拡大のほか、新業態(ノンアルコール業態を含む)への展開により、持続的な成長を目指す方向性に大きな変化はないものとみている。また、ゼットン及び商業藝術、エスエルディーとの融合が国内ウェディング及びカプセルホテルを含む周辺事業拡大やノンアルコール業態への事業展開をはじめ、新たな価値の創出により成長を後押しするものと評価している。追加的なM&Aを含め、今後の成長戦略の進捗に注目していきたい。

■Key Points
・2017年9月より持株会社体制へ移行し、「DDホールディングス」として新たなスタート
・2018年2月期の業績は、(株)ゼットン及び(株)商業藝術の連結化や既存店の伸びにより大幅な増収増益を実現
・ノンアルコール業態への参入、周辺事業(国内ウェディング及びカプセルホテル)への展開、出店エリアの拡大など、今後の成長に向けても大きな成果
・2019年2月期も高収益ブランドの出店拡大や既存店の伸びなどにより3期連続の増収増益を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《TN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均