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3198 SFPホールディングス

東証P
1,938円
前日比
-25
-1.27%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
29.4 5.70 1.34 5.81
時価総額 442億円
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SFP Research Memo(5):既存店の強化や新業態の立ち上げにも大きな成果


■活動実績

SFPホールディングス<3198>は、前々期(2017年2月期)の業績が計画を下回ったこと(特に、郊外の既存店)や今後の持続的な成長を見据え、出店方針の見直しを行うとともに、既存店の強化や新業態の開発に取り組んできた。したがって、業績の伸び(出店ペース)では一旦踊り場を迎えたものの、以下のテーマに対しては大きな成果を残すことができたと言える。

1. 店舗改装
既存店の改装を30店舗(磯丸28店舗、鳥良2店舗)で実施した結果、収益の維持・向上を実現することができた。具体的には、清潔感のあるきれいな外装への刷新により集客力を高めるとともに、床の張替え、コンロ収納テーブルへの変更、店内レイアウトの見直し、内壁の刷新などにより、居心地の良い空間づくりとオペレーションの効率化を図った。

2. タブレット導入による客単価の向上
各店舗へのタブレット端末の導入により客単価の向上でも成果をあげることができた。通常の注文の流れが、「呼び出し」→「オーダー」→「端末入力」→「復唱」→「調理」→「提供」となるところを、タブレット導入により、「端末入力」→「調理」→「提供」と大幅に注文にかかる作業を削減し、実質的な提供時間の短縮を図った。その結果、顧客の利便性が高まり、客単価の向上(手軽に注文がしやすいことや待ち時間の短縮などによる)につながったようだ。また、タブレット導入により、インバウンド需要への対応(英語、韓国語、広東語、北京語など)も可能となっている。

3. 新業態へのチャレンジ
同社は、前述のとおり、「駅前繁華街」「1階路面店」の一等立地による独自の収益モデルの優位性を活かすため、「磯丸水産」モデルによる新業態の開発を進めている。その第1弾として、2017 年3 月27 日に餃子を専門とした居酒屋「餃子製造販売店 トラ五郎」※を新宿にオープンすると、最終的には9店舗(うち4店舗は業態転換)を出店するに至った。開業1期目での9店舗出店は同社最速のペースであり、3本目の柱として確かな手応えをつかんだ証左と言える。顧客を飽きさせない豊富な餃子メニュー(4 ジャンルで13 種類)に特長があり、「磯丸水産」よりも低い客単価(推定2,000 円程度)だが、回転が速い(客数が期待できる)ため店舗売上高ではほぼ同程度となっているようだ。

※2号店目からは「いち五郎」に屋号変更


また、従来型の居酒屋収益モデルや「磯丸水産」モデルに加えて、新たな収益モデルの開発にも取り組んでいる。2018年2月期は、大衆酒場業態として「ホームベース」「ホームベース2」※1及び「五の五」※2をトライアル出店(合計4店舗)しており、今後の動向が注目される。

※1 オールドタイプの酒場に平成モダンを取り入れ、SFPのノウハウで再現した業態
※2 昭和レトロの大人の酒場をベースにこだわりの看板商品をラインナップした大衆業態


4. 東京・大阪の一等地への集中出店
郊外小規模市場においては景気動向の影響を受けやすいリスクがあることを踏まえ、再度出店の軸足を繁華街に据える方向へ出店エリアの方針を転換した。すなわち、「磯丸水産」については、これまで都心一等立地でのドミナント出店により認知度を向上させ、郊外エリアへの出店拡大を目指す戦略を取ってきたが、郊外エリアへの出店を見直し、今後は出店余地のある関西圏への展開を含め、東京・大阪の一等立地への集中出店を強化する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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