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3182 オイシックス・ラ・大地

東証P
1,111円
前日比
-31
-2.71%
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.6 1.45 7.67
時価総額 422億円
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家事の時間をもっと短く――「時短」商品ヒット企業が続々と <株探トップ特集>


―食品・日用品で高まるニーズ、出荷増続き時短が企業の注力分野に―

 新たな消費のキーワードとして「時短」が注目されている。女性の社会進出に伴う共働き世帯の増加で、掃除や洗濯、調理などの家事にかけられる時間が徐々に少なくなっているためで、今や「時短商品」は食品や日用品から家電などにも裾野が広がっている。共働き世帯以外にも高齢者の増加で、手間のかからないこれらの商品へのニーズはさらに高まるとみられており、関連する企業には注目が必要だ。

●「調理食品」の支出は増加傾向

 総務省が5年ごとに実施している「平成23年社会生活基本調査」によると、過去10年間の家事にかける時間の推移を男女・年齢階級別にみると、男性は概ね横ばいとなっているが、女性は55歳未満で減少傾向にあり、なかでも30~54歳で大幅な減少が見られるという。特に、共働き世帯にその傾向が顕著となっており、今後もこの傾向は続きそうだ。

 こうしたなかで増えているのが、「時短」につながる消費だ。総務省の家計調査によると、2016年の2人以上の世帯における食料品への支出は前年比で実質0.2%減だったが、「時短」につながる弁当や総菜などの「調理食品」の支出は同3.8%増だった。

 家事にかける時間が減少するなかで、手軽においしいものを食べたいというニーズが増加していることが背景にあるようだ。味の素 <2802> が7月31日に発表した第1四半期(4-6月)決算でも、純利益が前年同期比18.3%増の160億6300万円となった要因の一つに、消費者の時短・簡便化ニーズを背景とした家庭用冷凍食品の好調があるとされている。

●サトウ食品は包装米飯が2ケタ増ペース

 こうした「時短」ニーズを取り込んで拡大を続けているのが包装米飯だ。電子レンジで2分ほど温めれば食べられる利便性が受けて市場規模は拡大傾向にあり、サトウ食品工業 <2923> [東証2]の「サトウのごはん」は年2ケタペースで売り上げを伸ばしている。また、東洋水産 <2875> もマルちゃんブランドの包装米飯シリーズが伸長しており、同社では19年夏を目指して生産能力を増強中だ。

 また、弁当向けなどの利用が多かった冷凍食品を自宅での食事で利用する消費者が増えていることから、ニチレイ <2871> は昨年、家庭の食卓向け新シリーズ「匠御菜(たくみおかず)」を発売。ピーマンの肉詰めや桜えびしんじょ、牛肉どうふなどのラインアップをそろえたが、テレビ番組で紹介されたことから人気に火がついた。

 さらに、オイシックスドット大地 <3182> [東証M]では、主菜と副菜がセットになり、20分以内に料理を作れる「Kit Oisix(キットオイシックス)」を13年から販売しているが、7月からはローソン <2651> の通販サイトで取り扱いを開始し、さらに今秋にはローソンの店頭でも販売する予定だ。

●洗い流すだけで油汚れを落とす花王の食器用洗剤

 食品だけではなく、日用品や化粧品でも「時短」を狙った商品が人気化している。

 花王 <4452> では、昨年10月に、食器に泡を直接スプレーし、水で洗い流すだけで油汚れを落とせるのが特徴の食器用洗剤「キュキュット クリア 泡スプレー」を発売した。発売後半年の販売本数は計画比約2倍の420万本を売り上げ、食器用洗剤としては異例のヒットとなっている。

 また同社は今年4月、ヘアケアブランド「エッセンシャル」から、ハネ寝ぐせを抑えるシャンプーとコンディショナー「エッセンシャル スマートスタイル」を発売した。毛先がはねる「ハネ寝ぐせ」をできにくくしたのが特徴で、朝に寝ぐせを直す時間が短縮できるとして好評だという。

 さらに、第一三共 <4568> では今年2月、洗い流す必要がない「ミノン アミノモイスト ぷるぷるリペアジェルパック」を投入。手軽さが支持され人気商品となっており、今後の業績への貢献にも注目したい。

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