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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3179 シュッピン

東証P
1,177円
前日比
-38
-3.13%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.7 3.23 2.80 0.23
時価総額 273億円
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シュッピン Research Memo(1):売上拡大のプラットフォームの順調な運用で収益が順調に拡大


■要約

シュッピン<3179>はカメラや高級腕時計など「価値あるもの」に特化したEC(eコマース)企業。中古品と新品のそれぞれのニーズの違いや商品特性の違いを生かし、中古品と新品が相互に刺激し合って新品・中古両方の売上を拡大していくポジティブスパイラルの流れを創ることに成功して、業容を急拡大させている。

1. 2020年3月期第2四半期は全事業が増収増益となり、大幅増益で着地
同社の2020年3月期第2四半期決算は、売上高17,852百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益1,124百万円(同64.9%増)と増収かつ大幅増益となった。全事業部門が前年同期比増収増益となり、自転車事業は黒字転換を果たした。大幅増益の原動力となったのは、粗利益率の高い中古品ビジネスにおいて、買取りと販売の両面で順調に進捗して適正な利幅が獲得できたことと、売上高の伸びに比べて販管費の増加のペースが抑制されるというEC(eコマース)特化型モデルの特長を具現化できたことの2つが主因だった。

2. 売上拡大のプラットフォームが完成し、順調に稼働中
一方、トップライングロース(売上高の成長)への取り組みも順調だ。2018年3月期までに完成したOne-to-Oneマーケティングは、本格稼働後2年目に入り同社自身も“使いこなしている”という手応えを感じている模様だ。4商材の中で特にカメラについてはCGM※マーケティングを活用するプラットフォームが完成しており、One-to-Oneマーケティングと合わせて同社が目指してきた売上拡大のプラットフォームが順調に稼働している。今後の課題としては、カメラでの成功事例を、時計を始めとする他の商材でも実践できるかだ。商材ごとの特性が大きく異なるため、それに合わせた修正を加えながら進める必要があるが、同社自身はカメラ同様に安定した売上拡大のプラットフォームの確立に自信を見せている。

※Consumer Generated Mediaの略。掲示板や口コミサイトなど一般ユーザーが参加してコンテンツができるメディアのこと。


3. 2020年3月期通期業績は上振れの可能性。下期はレディース時計事業とAIMDの2つが注目点
2020年3月期通期見通しは期初予想が維持されたままだ。消費増税前の駆け込み需要の反動減が年末商戦に与える影響を見定めたいというのがその理由だが、2020年3月期第2四半期の高い進捗率に照らすと、今後、通期見通しが修正される可能性は十分あると弊社では考えている。下期の注目点は、時計事業のスピンアウト事業としてスタートするレディース時計事業だ。8,200億円市場とも言われる時計市場の重要な部分を占める女性向けの領域を取り込む狙いだ。女性向け高級腕時計はアクセサリー的要素がより強く、宝飾品やジュエリーとも近い関係にあるため、将来的にはその市場も視野に入れている。もう1つの注目点は中古品の買取価格・販売価格の自動アシストシステムであるAIMD※の導入だ。中古品ビジネスにおける的確なプライシングが持つ粗利益率改善効果は2020年3月期第2四半期決算でも明確に表れており、AIMDの本格稼働は収益性の更なる改善に大きな効果を発揮するものと期待が高まる。

※AIを活用したマーチャンダイジングのシステム


■Key Points
・売上拡大のためのプラットフォームが完成に大きく近づく
・AIMDは2020年3月期第4四半期に運用開始の見込み
・時計事業ではレディース時計事業と海外事業で業容拡大を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)

《ST》

 提供:フィスコ

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