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3179 シュッピン

東証P
1,181円
前日比
+1
+0.08%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.0 3.32 2.79 6.59
時価総額 274億円
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ワットマン
決算発表予定日

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シュッピン Research Memo(10):EC取引の本格化で時計事業の成長に期待が高まる


■成長戦略

5. 時計事業の成長ポテンシャル
時計はカメラと並ぶシュッピン<3179>の事業の柱であるが、時計とカメラとではこれまでは収益構造が多少異なっていた。具体的には、時計はカメラに比べてEC比率が低く(すなわち店舗売上高の比率が高い)、仕入れ(買取)においても同様に店頭・対面の取引が多いということだ(同社の店舗が新宿に1店舗しかないことを考慮すると、この店舗売上高の比率の高さ及び金額の大きさは別な意味ですごいとも評価できるが)。

この理由は比較的容易に説明がつく。カメラは工業製品であり、機能性が担保されていれば外観の傷などにはあまりこだわらないという客層が多いのに対し、時計、とくに同社が扱う高級機械式時計は、工芸品やアクセサリーと捉えられているケースが多いため、機能に加えて外観にもこだわりを持つ客層が多いということだ。こうした傾向は同社に限った話ではなく、世の中の時計の販売はカメラに比べて店頭取引が中心であるということだ。

したがって、同社の時計事業の成長戦略としては、消費者の固定概念を崩して『ECで高級時計を買っても安心・安全だ』ということを浸透させることだと考えられる。この点に関し、2017年3月期おいて注目される動きがあった。1つはEC販売に占める自社サイト比率が前期の50.4%から比べて大きく上昇して70.1%に達したことだ。もう1つは時計の中古品比率が前期の36.8%から2017年3月期は42.9%に上昇したことだ。

この原因は同社の自社サイトのコンテンツの充実にあると考えられる。同社は画像の高精細化に加え画像数を30カットに増やした。その結果として状態や傷の確認がサイト上で十分できるようになった。また、2015年12月の東証1部上場で企業としての知名度や信用力も一段と高まったことも一因と考えられる。こうした様々な要因が重なり、同社は、高級時計を“シュッピン(GMT)から”ECで取引(購入、買取)することは安心・安全である、との評判を確立したと弊社では考えている。

前述のように2017年3月期の時計事業のEC売上高は前期比22.4%の伸びを示し、4事業のうちで最も高かった。EC取引が順調に拡大すれば、同社が当面の区切りと考える売上高100億円規模には早晩到達できると弊社では期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

 提供:フィスコ

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