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3167 TOKAI

東証P
953円
前日比
-8
-0.83%
PTS
957.2円
22:10 04/23
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.6 1.51 3.36 2.96
時価総額 1,331億円
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決算発表予定日

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TOKAI Research Memo(5):LPガス事業と法人向け情報及び通信サービス事業が収益増のけん引役


■TOKAIホールディングス<3167>の業績動向

2. 事業セグメント別動向
(1) ガス及び石油事業
ガス及び石油事業の売上高は前年同期比5.4%増の35,766百万円、営業利益※は同81.4%増の1,966百万円となった。このうち、LPガス事業の売上高は同3.5%増の29,240百万円となった。既存・新規エリアともに顧客獲得が進み、契約件数が前年同期末比24千件増の639千件と伸長したことが増収要因となった。ただ、商圏の買取りが遅れたこともあり、会社計画比では13千件の未達となっている。利益面では、増収効果に加えて顧客獲得維持コストの減少、冷夏による世帯当たりガス消費量の増加、仕入コストの減少等が増益要因となった。なお、2020年3月期第1四半期より新規エリアとして三重県に初進出している。

※間接費用配賦前営業利益となり、決算短信とは算出方法が異なる。


一方、都市ガス事業については2019年4月から新たに事業譲受した群馬県下仁田町での営業を開始したことで、顧客件数が前年同期末比1千件増の56千件となったほか、学校の空調工事案件の増加、原料費調整制度による販売単価の上昇等もあって、売上高は前年同期比14.8%増の6,526百万円となった。下仁田町では約1千件の顧客に対して、グループの各種サービスの営業も開始しており、電気や宅配水、LIBMO、ISP等合わせて約100件の契約を獲得している。同社ではグループの商材を複数提案していくことで、1顧客当たり最大2.5倍の売上増が期待できると見ており、今後も引き続き営業活動を推進していく。

(2) 情報及び通信サービス事業
情報及び通信サービス事業の売上高は前年同期比3.0%増の25,911百万円、営業利益は同41.1%増の2,269百万円となった。このうち、コンシューマー向け事業に関しては、大手携帯キャリアとの競争激化による契約件数の減少が続いており、売上高は同6.1%減の14,563百万円となった。ただ、利益面では売上減に伴う利益減を顧客獲得コストの減少やLIBMOの収支改善でカバーする格好となっている。契約件数の内訳を見ると、光コラボが前年同期末比4千件減の324千件、従来型ISP等が同37千件減の403千件、モバイル(携帯電話販売代理店)が同8千件減の215千件となり、格安スマートフォンLIBMOのみ同7千件増の43千件となっている。

一方、法人向け事業の売上高は前年同期比17.6%増の11,347百万円と好調に推移した。クラウドサービス市場の高成長を背景にデータセンターの通信回線契約数が2ケタ増で伸びているほか、システム受託開発も2ケタ増収と好調に推移した。利益面では増収効果により前年同期比7億円の増益となり、計画比でも1.6億円上回った。

(3) CATV事業
CATV事業の売上高は前年同期比3.0%増の15,593百万円、営業利益は同9.0%増の2,539百万円となった。放送・通信セット加入による割引サービスや大手携帯キャリアとの連携によるスマートフォンセット割引に加え、地域に根差したコミュニティチャンネルの番組作りの強化等を図ったほか解約防止の取り組みも進めたことで、顧客件数が放送サービスで前年同期末比13千件増の794千件、通信サービスで同17千件増の282千件とそれぞれ順調に拡大し増収要因となった。営業利益は約2億円の増益となったが、このうち1億円弱は減価償却費やリース費用の減少によるものとなっている。会社計画比でも売上高、利益ともに若干上回って推移した。

(4) 建築及び不動産事業
建築及び不動産事業の売上高は前年同期比8.3%増の9,736百万円、営業利益は同52.2%増の843百万円となった。設備機器販売やリフォーム事業の案件などの増加が増収増益要因となり、会社計画に対しても若干上回って推移した。

(5) アクア事業
アクア事業の売上高は前年同期比7.5%増の3,752百万円、営業利益は同37.5%増の400百万円となった。大型商業施設等での顧客獲得に積極的に取り組んだことで、顧客件数が前年同期末比3千件増の159千件と着実に増加した。利益面では増収効果に加えて、製造及び物流コストの低減を進めたことが増益要因となった。

(6) その他・調整額
その他の事業の売上高は前年同期比6.2%増の2,255百万円となった。内訳を見ると、介護事業は施設の利用者数増加に伴い同8.0%増の574百万円、造船事業は船舶修繕の工事量増加により同15.9%増の726百万円とそれぞれ増収となった。一方、婚礼催事事業は婚礼挙式組数の減少により、同8.1%減の574百万円となった。なお、内部調整額も含めた営業損失は2,519百万円(前年同期は2,393百万円の損失)となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SF》

 提供:フィスコ

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