TOKAI Research Memo(7):積極投資を実行しつつ、自己資本比率は30%台をキープ
■TOKAIホールディングス<3167>の財務状況
2018年3月期第3四半期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比4,785百万円増加の165,897百万円となった。主な増加要因としては、東京ベイネットワークの連結子会社化等により有形固定資産が2,014百万円増加したほか、株価の上昇等により投資有価証券が1,083百万円、仕掛工事案件の増加等により仕掛品が755百万円それぞれ増加した。
一方、負債合計は前期末比2,006百万円増加の106,672百万円となった。未払法人税等が2,638百万円減少した一方で、有利子負債が3,374百万円、未払金や前受金等のその他流動負債が1,092百万円それぞれ増加したことによる。また、純資産合計は前期末比2,778百万円増加の59,224百万円となった。剰余金の配当により4,001百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益3,435百万円を計上したこと及び、転換社債型新株予約権付社債の転換により2,400百万円増加したことによる。
経営指標を見ると、財務の健全性を示す自己資本比率は前期末比0.5ポイント上昇の35.0%と着実に上昇している。有利子負債が増加したため、有利子負債依存度は同1.1ポイント上昇しているが、ここ数年の傾向で見れば改善傾向が続いており、問題の無い水準にあると判断される。同社では中期経営計画において1,000億円の戦略投資を実行する計画となっており、有利子負債については今後も増加する可能性があるものの、自己資本比率は30%台の水準をキープしていく方針となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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提供:フィスコ