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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3148 クリエイトS

東証P
3,295円
前日比
+5
+0.15%
PTS
3,294.5円
13:33 03/29
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.0 1.71 1.64 22.51
時価総額 2,202億円
決算発表予定日

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株主優待“オフシーズン”に狙う、隠れ優良株「6銘柄」セレクト <株探トップ特集>


―中長期保有に魅力の4月&5月株主優待銘柄ピックアップ―

 7日の東京株式市場で日経平均株価は前日比373円高の1万8950円と大幅に続伸した。安倍首相が6日、緊急事態宣言を発令するとともに、108兆円規模の緊急経済対策を打ち出すことを表明したことが好感された形となった。ただ、国内の新型コロナウイルス 感染者数は依然として増加傾向にあり、外出自粛などの経済に与える影響も不透明で、先行きを楽観視できる状況ではない。株式市場では、今後も株価が乱高下を繰り返すことも想定される。こうしたなか、今回は中長期の視点に立ち、インカムゲインに魅力のある銘柄に照準を合わせてみた。

●波乱展開の株式市場に新規参加者が急増

 新型コロナウイルスの感染拡大を背景に全体相場が暴落した2月以降、株式市場に新規参入する個人投資家が急増している。楽天証券は2月に新規開設数が初めて10万口座に到達したのに続き、3月は16万口座を突破した。また、SBI証券では2月25日に全口座数がネット証券トップの500万口座を達成し、対面大手の野村証券に迫る勢いとなっている。株安で割安感が出てきた銘柄に買い意欲を示す投資家が出てきた格好だ。

 ここでは投資初心者でも参入しやすく、個人投資家に根強い人気を誇る株主優待に注目。新型コロナウイルス禍で業績の先行き懸念が強まるなか、減配リスクに注意を払いながら、これから株主優待と配当の権利確定月を迎える銘柄群を探った。

●閑散期にも魅力的な株主優待は存在

 株主優待の権利が確定する企業が最も多い3月を通過し、配当を含めたインカムゲインに対する個人投資家の熱は冷めつつある。4月と5月に株主優待を実施する企業は合計で70社程度と、800社を超える優待銘柄がある3月から急減する。ただ、こうしたなかにも株主優待や配当面で魅力のある銘柄は存在するものだ。以下では、4月と5月を株主優待の権利確定月とする企業の中から、クオカード、自社商品、優待券といった利便性の高い優待品がもらえる銘柄をピックアップ。更に足もとの業績や過去の還元履歴から株主優待と配当の減額リスクが少ないとみられる6社を紹介していく。

 なお、株主優待や配当を手に入れるには権利付き最終日に株式を保有している必要がある。権利付き最終日は権利確定日の「2営業日前」で、月末締めの場合、4月、5月ともに27日に株式を保有することが必須条件となる。

 ※株主優待と配当を合算した利回りである「トータル利回り」、「最低投資金額」は7日時点の優待品、配当、株価から算出

●伊藤園は定番人気、優先株にも注目

 最初に紹介するのは4月優待銘柄の人気株として知られる伊藤園 <2593> 。株主優待は毎年4月末に100株以上を保有する株主を対象に、自社製品詰め合わせ1500円相当(1000株以上保有者は3000円相当)を贈呈するほか、通信販売商品を30%割引(1000株以上保有者は50%割引)で提供するというもの。伊藤園の注目点は普通株に加え、優先株を発行していることだ。優先株は議決権がない代わりに配当面での優遇があり、普通株の1.25倍の配当が支払われる。20年4月期の年間配当は普通株が40円、優先株は50円を予定する。また、株価は普通株5890円に対し、優先株は2101円と4割以下で購入できる。株主優待の内容は同じであり、株主優待と配当のみを狙うなら優先株の方がメリットが大きいといえる。ただ、流動性が低い点には注意が必要だ。[普通株のトータル利回り:0.93% 最低投資金額:58万9000円][優先株のトータル利回り:3.09% 最低投資金額:21万100円]

●タマホームは断トツの高利回り

 タマホーム <1419> は低価格を強みとする戸建て注文住宅の建築請負会社。株主優待制度では毎年5月末と11月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、クオカードを500円分ずつ贈呈する。長期保有特典があり、3年以上継続保有すると、1回につき1000円分のクオカードに増額される。足もとの業績は好調で、2月に20年5月期の業績見通しと配当計画の大幅増額修正に踏み切った。5月に実施する期末一括配当は70円と4期連続の増配を予定しており、株主還元に積極姿勢をみせる。[トータル利回り:7.12% 最低投資金額:11万2300円]

●ヤマシタHDの基準日は優待、配当とも5月末一括

 医療機器販売を展開するヤマシタヘルスケアホールディングス <9265> の優待品もクオカードだ。毎年5月末に100株保有する株主に対し、継続保有期間が1年未満で500円分、1年以上で1000円分、3年以上で1500円分を贈呈する。また、保有株数の区分もあり、最大で4500円分のクオカード(2000株以上かつ3年以上保有)が付与される。配当の権利月は株主優待と同じ5月の期末一括で、権利付き最終日の5月27日に100株保有していると500円分のクオカードと4500円の配当金がまとめてもらえる。[トータル利回り:3.38% 最低投資金額:14万8100円]

●ニッケは優待品豊富、配当は安定感抜群

 ウールメーカー老舗、日本毛織 <3201> の優待品は3種類ある。まずはクオカード。毎年5月末と11月末時点で100株以上保有する株主に500円分ずつ贈呈する。2つ目は株主優待カタログによる特別販売で、5月末の全株主を対象に実施する。そして3番目の優待品は、5月末時点の1000株以上保有株主に対し、自社運営のスポーツ施設や店舗などで使える優待割引券(保有株数によって3000円~1万円相当)を配布するというもの。割引券は優待カタログでの購入にも利用可能だ。配当面では40年以上減配なしと超安定配当であることに注目。20年11月期配当は前期と同額の26円を計画している。[トータル利回り:4.01% 最低投資金額:8万9700円]

●キャンドゥは商品1点から利用できる優待券

 100円ショップ大手キャンドゥ <2698> の株主優待品は1枚110円の買い物券で、毎年5月末に100株以上を保有する株主に対し、保有株数に応じて2200円から1万1000円相当を贈呈する。20年11月期の配当は前期と同額の17円(中間期と期末に8.5円ずつ)を実施する予定だ。業績面では、直近実績の2月既存店売上高は前年同月と比べ10%近く増加している。新型コロナウイルスの感染拡大で衛生関連商品などが伸びたようだ。7月には高価格帯商品の取り扱いを始める予定で、収益力の向上が期待されている。[トータル利回り:2.31% 最低投資金額:16万8800円]

●クリエイトSは足もとの業績好調

 大手ドラッグチェーンのクリエイトSDホールディングス <3148> は株主優待に選択制を採用している。毎年5月末時点で100株以上300株未満を保有する株主には、自社店舗で使える買い物券1500円相当または全国共通おこめ券3枚を配布。また、300株以上保有の株主には保有株数に応じて、4000円から1万2000円相当の買い物券またはカタログギフトを贈呈する。一方、配当の基準日は中間期と期末の年2回で、期末にあたる5月末は19円を実施する方針だ。6日に発表した20年5月期第3四半期の業績は新型コロナウイルスに絡む特需の発生も追い風となり、2ケタ増収増益を達成している。[トータル利回り:1.95% 最低投資金額:27万1900円]

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