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3135 マーケットE

東証P
713円
前日比
-29
-3.91%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
5.28
時価総額 38.1億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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マーケットE Research Memo(1):コロナ禍で高成長を続けるネット型リユース企業


■要約

1. 買取も販売もインターネット上で完結するネット型リユース事業
マーケットエンタープライズ<3135>はネット型リユース事業を中核とした企業で、「高く売れるドットコム」を中心に30カテゴリーの自社買取サイトを運営している。自社サイトなどを通じた買取依頼が月間約4万件あり、買い取った商材は、全国10拠点のリユースセンターで検品しECサイトで販売される。販売は、自社サイト「ReRe」や「ヤフオク!」などインターネットを活用したECサイトで行われ、在庫回転数は年間10.3回転とリユース事業としては非常に速い。平均販売単価は3.2万円と比較的高額で、家電、楽器やパソコンなど個人向け商材ばかりでなく戦略分野として農機具や建設機械、医療機器など法人向け大型商材も取り扱っている。足元ではメディア事業とモバイル通信事業が急速に成長している。リユースプラットフォーム「おいくら」の運営なども進めており、事業買収や他社とのアライアンスなどにも積極的である。

2. 強みを生かして成長ステージをステップアップ
リアルなリユース店に対する同社の優位性は、ネット型のためローコストで広い商圏を持つことから売買のマッチングが効率的なことにある。フリマアプリなど個人間取引に対しては、取引主体が上場企業であることによる信頼感や高効率のロジスティクスなど数多い。こうした優位性の源は、ネットにおける専門性とリユース流通における仕組みにあると考えられるが、その背景にWeb集客力、ECノウハウの蓄積、システム開発力という会社設立来同社が培ってきた強みがある。同社はこうした強みを生かし、成長のステージをステップアップするため、自社買取自社販売の自社完結モデルから他社を巻き込んだパートナー共創モデルへと業容を進化させようとしている。その中で特に2021年6月期、農機具は買取・販売と輸出、「おいくら」は買取依頼数の強化とマッチング精度の改善に取り組む計画である。

3. 2020年6月期は業績好調で大幅増益
2020年6月期の業績は、売上高10,904百万円(前期比28.7%増)、営業利益655百万円(同45.0%増)となった。2020年に入って新型コロナウイルス感染症が発生・拡大し、インバウンド需要の減少や緊急事態宣言発令による外出自粛など、経済環境に大きな影響を与えた。しかし同社は、ネット型リユース事業では第4四半期に主に営業時間短縮の影響から一時的に買取依頼が減少するなど影響をうけたものの、メディア事業とモバイル通信事業で巣ごもり需要やテレワーク需要が追い風となり、計画を上回る実績となった。その一方で、主力のネット型リユース事業では事業買収など積極的な事業投資を継続しており、直近では、成長ステージのステップアップにつながる中古農機具の買取・販売・海外輸出の事業や中古農機具のマーケットプレイスの事業などを譲り受けた。

4. 高成長継続で中期目標の経常利益10億円を前倒し達成へ
同社は2021年6月期業績見通しについて、売上高13,500~14,500百万円(前期比23.8~33.0%増)、営業利益730~900百万円(同11.3~37.2%増)を見込んでいる。新型コロナウイルス感染症による不確定要素が多いためレンジによる予想となった。しかし、農機具の買取や海外販売量の増加、「おいくら」の送客精度向上や送客量の増加などが見込まれることから、堅調な業績推移が見込まれる。今後も成長継続が予測されるリユース市場において、農機具の買取・販売・輸出や「おいくら」のマッチング率向上のための開発など積極的な成長戦略を継続する方針であることから、同社の中期成長性は高い状態を継続すると予想される。このため、同社が目標としている2026年6月期の経常利益10億円も、前倒して達成する可能性が高まったと言える。

■Key Points
・新型コロナウイルス感染症拡大の影響があるなか、2ケタ成長を継続
・農機具と「おいくら」で成長のステージをステップアップ
・拡大するリユース市場で強みを発揮、中期目標の経常利益10億円前倒し達成へ

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《NB》

 提供:フィスコ

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