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3131 シンデン・ハイテックス

東証S
2,980円
前日比
-160
-5.10%
PTS
2,990円
19:56 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.6 0.83 2.01
時価総額 62.9億円
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決算発表予定日

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シンデンハイテ Research Memo(4):2018年3月期は検査装置の特需で営業利益は大幅増益


■業績動向

● 2018年3月期の業績概要
(1) 損益状況
シンデン・ハイテックス<3131>の2018年3月期連結業績は、売上高54,406百万円(前期比22.4%増)、営業利益1,207百万円(同44.0%増)、経常利益874百万円(同74.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益603百万円(同66.5%増)となった。

液晶分野は、一部顧客の車載用機器向けがメーカー直販になったことにより21,124百万円(前期比8.2%減)となったが、これは当初から予想されていたことであり、今回の減収幅も想定の範囲内である。半導体分野は、メモリ需要が旺盛で価格も高水準で推移したことに加え、委託開発案件ビジネスが順調に進捗したことから19,049百万円(同34.4%増)となった。ただし利幅が薄いため利益に与える影響は増収幅ほど大きくはなかった。

電子機器分野の売上高は、期初計画にはなかった計画外の大口受注(約45億円)の獲得と異物検出機等の装置ビジネスの堅調な推移により11,572百万円(同113.7%増)と大幅増となった。顧客からの営業秘密保護要請により大口受注の詳細は明らかにされていないが、ある種の検査装置とのことである。この受注は、単に機械を右から左へ流すものではなく、以前から同社が顧客とメーカーの間に入り、それぞれの要望をまとめることで成立した案件だ。まさに独立系商社である同社だからこそまとまった案件と言えるだろう。その他分野は、バッテリー及びその周辺機器等の新規ビジネスの立ち上がりにより2,660百万円(同44.0%増)となったが、ほぼ期初の計画どおりであった。

比較的利益率の低い半導体商品の売上比率が上昇したことから、売上総利益率は6.3%と前期比で0.2ポイント低下したが、売上げの増加により売上総利益は3,446百万円(同19.7%増)となった。販管費の伸びが前期比9.6%増にとどまったことから営業利益は大幅増益となった。


今後は自己資本比率の改善が課題
(2) 財務状況
2018年3月期末の財務状況は、流動資産は21,451百万円(前期末比497百万円増)となったが、主に現金及び預金の減少2,939百万円、受取手形及び売掛金の増加1,624百万円、棚卸資産の増加1,462百万円などによる。固定資産は257百万円(同5百万円増)となったが、内訳としては有形固定資産の増加2百万円、無形固定資産(主にソフトウェア)の増加3百万円、投資その他の資産の減少1百万円による。その結果、2018年3月期末の総資産は21,709百万円(同503百万円増)となった。

負債合計は16,244百万円(同1,557百万円減)となったが、主に買掛金の減少3,441百万円、短期借入金等の増加1,259百万円、長期借入金の増加743百万円などによる。また純資産合計は5,464百万円(同2,060百万円増)となったが、主に新株発行(下記参照)に伴う資本金の増加445百万円、同資本剰余金の増加720百万円、親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加459百万円などによる。これらの結果、2018年3月期末の自己資本比率は25.1%(前期末16.0%)となった。

同社は2017年12月に、利払い負担の軽減による収益力の向上、業容拡大に対応した資金調達方法の多様化、新規商材の開拓等の成長原資の拡充を目的として公募増資(200,000株)及び第三者割当増資(69,000株)を行った。さらに保有していた自己株式190,000株)の売り出しを行い、合計で1,519百万円の資金を調達した。これらの新株発行の結果、2018年3月末の発行済み株式数は2,110,200株(2017年9月末1,841,200株)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

 提供:フィスコ

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