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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3087 ドトル日レス

東証P
2,053円
前日比
-25
-1.20%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.7 0.91 1.95 5.24
時価総額 936億円
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決算発表予定日

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外食“勝ち組”銘柄を追う、内需への資金回帰追い風 <株探トップ特集>


―高価格路線への見直しや消費者ニーズ対応など奏功し市場規模拡大―

 足もと外食産業の業績が好調だ。低価格競争で一時低迷したものの、高価格帯路線への見直しや消費者ニーズの変化に対応し2011年を底に切り返し、その後は確実に市場規模が拡大している。近年、「 日本食」ブームや訪日外国人観光客の増加などの後押しもあり、積極的な新規出店も奏功している。外的リスクの高まりから内需関連株に物色資金が回帰するなか、 外食産業の“勝ち組”銘柄に注目したい。

●足もとの既存店売上高は好調

 外食産業の筆頭に挙げられるのは和洋中のあらゆる業態を展開するすかいらーく <3197> 。同社の17年12月期第1四半期連結決算は、売上高が881億3000万円(前年同期比1.3%増)、営業利益が62億7100万円(同2.1%増)と順調な滑り出しとなり、その後4月の既存店売上高が前年同月比2.6%増で着地するなど好調さは継続している。同社が展開するガストは時流を取り入れて自身で調理する体験型メニューを開発するなど、消費者の心を捉える工夫を怠らない。今年度年間の出店計画はグループ全体で100店舗を予定しているが、1~4月までの実績は24店舗と業界内の競争激化にも耐え、計画通りに進捗している。さらに、6月は株主優待の権利月ということで、株価にも追い風となりそうだ。

 このほかレストラン業態を展開するドトール・日レスホールディングス <3087> やサイゼリヤ <7581> 、ロイヤルホールディングス <8179> も足もと好調な売り上げを確保している。

●日本食ブームに新潮流か

 日本食を好む訪日外国人観光客のインバウンド需要も見逃せない。日本食というと寿司や懐石料理のようなものを最初に思い浮かぶが、最近ではラーメンやカレーなど国内で独自に発展した食べ物も日本食として広義に解釈されている。そのような流れも影響してか、訪日外国人が寿司といった日本食の王道から、日本人が気軽に行くような飲食店や居酒屋にも出没する姿を見かけるようになった。そうした外食産業の中でも勝ち組に位置する銘柄が増えている。

 3月に上場したばかりの力の源ホールディングス <3561> [東証M]は知名度の高さから初日は値がつかず、2日目に公開価格の3.7倍となる2230円で初値がついた。上場後の盛り上がりに比べると現在の株価は調整色が強い。ただ、18年12月期連結営業利益予想は前期比36.3%増の8億3000万円と大幅増益を見込んでおり、2000円台前半は押し目買いのチャンスだ。

 また、ラーメン業態を展開する物語コーポレーション <3097> 、幸楽苑ホールディングス <7554> 、ハイデイ日高 <7611> はいずれも独自の店舗戦略で競争力が高く、要注目となる。

 ハウス食品グループ本社 <2810> の子会社となった カレーチェーンの壱番屋 <7630> は既存店売上高が好調。海外では既に中国、台湾で展開しているほか、今後はベトナムやイギリスの進出も予定しており、“日本カレー”人気に一役をかっているといえそうだ。

 カレーが好きになった外国人がレトルトやルーを自国に持ち帰る可能性もある。外食産業ではないが、カレールーを主力とするエスビー食品 <2805> [東証2]もインバウンド需要の恩恵を受ける企業として頭に入れておきたい。

 ホットランド <3196> の業績は戻り歩調にある。16年12月期は不採算店舗の閉鎖などが響き最終損益は6億6100万円と赤字転落したが、今期はその反動で3億5000万円の黒字を見込んでいる。また、売上高は340億円(前期比7.8%増)と2期連続で最高を更新する予想を出している。ハイボール酒場を併設した店舗も増加中で、“ちょい飲み”指向のサラリーマンと粉ものを食べたい外国人客の取り込みが期待できそうだ。

●ターミナルの周辺企業に恩恵あり

 16年にバスタ新宿がオープンしてから以前にも増して訪日外国人観光客が新宿駅を利用するようになった。これを受けて新宿駅西口の思い出横丁に軒を連ねる居酒屋には英語で書かれたメニューが多くの店で置かれ、サラリーマンたちと肩を並べて焼き鳥を口にする外国人の姿も増加している。海外にはない日本独特のシステムや雰囲気を味わいたいという観光客が増えているようだ。

 政府観光局(JNTO)が発表した4月の訪日外国人客数は257万9000人と単月として過去最高を記録した。東京オリンピックに向けて、今後ますます訪日客の増加が予想され、外国人の居酒屋需要は盛り上がりを見せそうだ。

 「甘太郎」など居酒屋チェーンを展開するコロワイド <7616> や、磯焼きが体験できる「磯丸水産」のSFPダイニング <3198> [東証2]、鳥貴族 <3193> や串カツ田中 <3547> [東証M]のインバウンド需要の取り込みに向けた攻防も注視していきたい。


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