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3064 MonotaRO

東証P
1,956.0円
前日比
+25.0
+1.29%
PTS
1,959円
10:24 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
38.7 11.25 0.97 1.26
時価総額 9,806億円
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決算発表予定日

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MRO Research Memo(1):15期連続増収、7期連続最高益。笠間DCは3月稼働開始で年内にも物流費改善効果


■要約

MonotaRO<3064>は、兵庫県尼崎市に本社を置く、インターネット等を利用した工場・工事用、自動車整備用等の間接資材※の通信販売会社である。

※間接資材とは、製造工程で使用される研磨剤やドリル、軍手など、事業者が自社内で使用し、再販を目的としない商品を指す。業種により個別性が高い。


同社のビジネスモデルの特徴は、企業規模や購買金額にかかわらず、すべての顧客に同一の価格で間接資材を販売するという点である。市場の慣習により売り手から不公平な価格を強いられがちであった中小企業を中心に支持を受け、ニッチ市場における専門通販業者として確固たる地位を確立した。220.7万口座(2016年12月末現在)の顧客に対して、1,000万点を超えるアイテムを販売する。

1. 2016年12月期の単体業績
2016年12月期通期の単体業績は、売上高で前期比20.7%増の67,105百万円、営業利益で同32.8%増の9,782百万円、経常利益で同32.5%増の9,800百万円、当期純利益で同40.5%増の6,631百万円と高い増収率・増益率を維持した。第4四半期の業績好調により、売上・各利益ともに10月に発表された修正計画を超えて着地した。売上高に関しては、積極的なTVCMとリスティング広告が新規顧客獲得数の拡大につながった。既存顧客の顧客単価の伸びが想定より低かったことが、第4四半期におけるプロモーション強化につながり、持ち直したといえる。売上総利益は、仕入の最適化やPB/輸入商品の強化、円高による輸入品仕入れコストの低下などにより改善。販管費は、効率化投資やプロモーション投資を増やしたが、効率化の効果が現れ前期並みとなった。全般に、商品仕入れ原価の低下とコストコントロールにより、順調に利益を拡大した。

2. 今後の連結業績見通し
2017年12月期通期の連結業績予想は、売上高で前期比21.0%増の84,239百万円、営業利益で同22.2%増の11,596百万円、経常利益で同22.0%増の11,607百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同24.6%増の7,934百万円と、売上・利益ともに高成長を維持する見通しだ。この計画が達成されれば、16期連続の増収、8期連続の増益を達成する。今期の事業戦略の特徴は、ディストリビューションセンター(笠間DC)の稼働を含めサプライチェインを強化することにより顧客の利便性を向上させ、効率化と売上増を達成することだ。

3. 笠間ディストリビューションセンター(笠間DC)
茨城県に開設する笠間ディストリビューション(物流)センター(笠間DC)は、既に2017年2月の竣工を終え、2017年3月末の稼働開始に向けて順調に準備が進捗している。多岐にわたる商品のピッキングを効率的に行うために、160台の自律搬送型ロボットを導入し、ピッキング作業効率を2倍に改善する計画だ。従来のピッキング作業の時間の多くを占めていた歩行時間が、ロボットが棚を運んで目の前に来ることにより、大幅に短縮される。さっそく、2017年12月期の下期から物流コストの削減効果が現れる予定だ。

4. 大企業顧客とのシステム連携
同社では、大企業顧客の購買システムとシステム連携し、購買を促進する取り組みを推進してきた。2016年12月期の期末時点では、309社(2015年12月期末比88社増)と連携し、連携経由売上高は5,500百万円(2015年12月期末比2,000百万円増)と着実に成長している。また、自社開発システム「モノタロウ One Source」の導入も9社(2015年12月期末比5社増)と進捗した。2017年3月には「モノタロウ One Source Lite」をリリース予定だ。「モノタロウ One Source」のシステムをシンプルにし、導入のハードルを下げ対象顧客層を拡大する戦略だ。

■Key Points
・第4四半期の業績好調により10月発表の修正計画を超える。15期連続増収、7期連続最高益達成
・笠間DCが3月稼働開始、2017年12月期下期にも物流費改善効果が出る予定
・大企業顧客とのシステム連携で「モノタロウ One Source Lite」リリース予定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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