貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

3048 ビックカメラ

東証P
1,543円
前日比
-22
-1.41%
PTS
1,545.8円
22:02 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
30.0 1.82 1.36 0.74
時価総額 2,903億円
比較される銘柄
ヤマダHD, 
エディオン, 
コジマ

銘柄ニュース

戻る
 

アジアンガールの“神器”に、広がる日本ブランド「美容家電」 <株探トップ特集>


―拡大する売り場面積、高価格帯製品の売り上げも伸長―

  美容家電の需要は着実に増えている。働く女性や育児をする女性を中心に自宅で手軽にできるエステとして人気があり、高価格帯でも売れる傾向にある。最近では、所得水準の上昇しているアジア圏の女性や、美意識の高い10~20代の男性のニーズも上々で、生活家電の仲間入りもそう遠くはなさそうだ。

●働く女性急増、ドライヤーと美顔器の人気は圧倒的

 厚生労働省の発表による「平成27年版の働く女性の実情」では、「25~29歳」の労働力率が昭和60年に比べて26.2ポイント上昇し、女性の就業者数は2754万人と昭和60年の2304万人からおよそ20%増となっており、女性の労働力は底上げされて社会進出が加速している。それと同時に女性が得る収入も増え、身だしなみを整える意識も向上したが、家庭と仕事の両立や育児や介護などに追われて、エステサロンに定期的に通いたくてもその時間がないという意識が潜在的にあった。そんな時間のない現代女性には、自宅で簡単にエステに行ったような美容体験ができる家電が、今後さらに手放せない存在になっていくだろう。

●訪日外国人客からの指名買いも

 最新の美容家電の動向について、ビックカメラ <3048> のIR担当者は「美容家電の中では圧倒的にドライヤーが売れている。平均単価が3000円台のドライヤーが多く存在するなかで、1万円以上する高単価な商品の売り上げが年々伸びている。特にパナソニック <6752> のナノケアシリーズは国内でも人気はあるが、アジア圏の訪日外国人観光客からは指名買いが入ることもある」と話す。ナノケアシリーズは、微粒子イオン「ナノイー」で髪質を改善し、風量と温度にこだわった速乾性の高さがウリの製品。髪を乾かす時間が減ることで、特に夏場は汗をかくストレスが軽減されることに加え、温度を自動で切り替える「温冷リズムモード」でまとまり感やツヤを簡単に出すことができる。

●中国では高額美顔器がステータスに

 ドライヤーに続く人気美容家電はスチーマーなどの美顔器類だ。家庭用美容機器メーカーのヤーマン <6630> は、RFシリーズの売り上げが好調に推移している。美顔器は通常、乾燥する秋冬やクリスマスプレゼント向けに需要が高まるが、同社のシリーズは通年でよく売れている。その理由は、「中国人によく売れている。高価格な美顔器を1台持っていることが彼らのステータスになる。また、中国最大のインターネットショッピングモールであるTmall(天猫)にサイトをオープンしており、人気が上位となっていることも要因」(IR担当)としている。現在は、両社ともそれぞれの分野で圧倒的なシェアを占めているが、競合他社も続々と新製品を発売、シェア争いは激しさを増しそうだ。

●美容家電に新潮流、とがった製品目指せ

 デフレ再来が世間に浸透して久しいが、そんな生活防衛の低価格志向も美容家電売り場ではどこ吹く風だ。参入する企業が増えていることに加え、継続して美容家電の設備投資を行っている企業が多いため、家電量販店に占める売り場面積も年々拡大傾向にあるという。この流れを背景として、半導体設備向け部品などを手掛けるフェローテック <6890> [JQ]は、温度調節用部品の「サーモモジュール」で、美容家電など新規用途の開拓が進められている。前述のビックカメラ・IR担当者は「個人消費の低迷といわれようとも、いいものはお金を出して買う消費者が多い。性能に特化したとがった商品が売れている」と力説する。

 ヤーマンは昨春にスカルプ(頭皮)ケアに着目したドライヤーを発売。風が出る部分に好みのブラシを装着できるつくりとなっている。同社は、「今後、市場にない珍しい商材を取り入れて美容家電業界を盛り上げていきたい」(IR担当)と話している。また、日立製作所 <6501> は化粧水の浸透を深める保湿サポート器「ハダクリエ」シリーズや、熊野筆を使用した泡立て洗顔器を展開。ハンドウオッシュでは取り除けないよごれを細かく落とす。

 さらに、異業種の参入も続いている。電子部品商社の加賀電子 <8154> は、子会社のマイクロソリューションが手掛ける歯に塗るマニキュア「トゥーカラー」を販売している。塗ると歯が白く見える優れもの。さらに、アートネイチャー <7823> はヤーマンと業務提携し、共同開発の第1弾としてヘッドスパ美容器「LABOMO(ラボモ) ヘッドスパリフト」を今月発売。頭皮用とフェイス用の2つのアタッチメントが付属しており、用途に合わせてマッサージ機能を選択できる。現在は、全国のレディースアートネイチャーサロンのみの販売としているが、既に数百台ほど売れており、好調に推移している。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均