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2930 北の達人

東証P
177円
前日比
-3
-1.67%
PTS
177.9円
14:19 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.7 3.52 1.30 1.79
時価総額 250億円
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北の達人 Research Memo(1):足元業績は「刺す化粧品」シリーズの大ヒットにより増収増益


■要約

北の達人コーポレーション<2930>は、インターネットにて一般消費者向けに健康食品や化粧品を販売するeコマース事業を展開している。オリジナルブランド「北の快適工房」のサイトにて、便秘やアトピー、ニキビなど、体の悩みのサポートに特化した商品の開発及び販売を主力とし、特にオリゴ糖を原料とする「カイテキオリゴ」が同社の成長をけん引してきた。また、足元では、大ヒットとなっている「刺す化粧品」シリーズが大きく伸びており、従来の「健康食品」中心から「スキンケア商品(化粧品)」の構成比が高まっていることに伴って、アンチエイジングを意識する男性の中高年層など会員属性の幅も広がってきた。

2020年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比28.0%増の5,055百万円、営業利益が同45.8%増の1,390百万円と増収増益であった。一方、期初予想に対しては、一過性の要因によって売上高が下振れたものの、利益面では上振れる進捗となっている。「刺す化粧品」シリーズの大ヒットが増収に寄与。特に、2016年9月にリリースした「ヒアロディープパッチ」が想定を上回るペースで伸びており、商品別売上構成においても存在感を増している。ただ、売上高が計画を下回ったのは、爆発的なヒットとなった「ヒアロディープパッチ」の製造が追い付かず、発送遅延の状況が発生したことが理由である。一方、営業利益が計画を上回ったのは、前述のとおり、「ヒアロディープパッチ」の製造が追い付かなくなったことから、一時的に広告出稿を抑え、受注を抑制したことによるものである。なお、新商品については「刺す化粧品」シリーズの2商品をリリースし、順調に立ち上がっている(2019年9月末時点)。

2020年2月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比31.6%増の10,939百万円、営業利益を同45.2%増の2,702百万円と引き続き大幅な増収増益を見込んでいる。達成すれば、売上高は当面の目標としてきた100億円を突破することとなる。上期同様、「ヒアロディープパッチ」を中心とした「刺す化粧品」シリーズが業績の伸びをけん引する見通しである。新商品については、通期で5商品前後を予定しているようだ。利益面でも、積極的な広告投資や人件費の増加、本社移転及び東京支社開設に伴う費用などが想定されるものの、増収効果により増益を実現し、営業利益率も24.7%(前期は22.4%)に改善する見通しである。

同社の成長戦略は、これまで同様、健康・美容等の悩みに対して効果を実感しやすく、リピートされやすい商品分野に対して、圧倒的な商品力を生かしたニッチトップを狙うことで、安定的な業績の伸びを実現するものである。もっとも、足元では積極的な広告投資により成長が加速しており、当面の目標としてきた売上高100億円の達成も視野に入ってきた。今後は、次の成長ステージとして売上高300億円をターゲットに定めており、5年以内での達成を目指している。弊社では、主力商品群の持続的な成長に加えて、売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが、持続的な成長に向けてカギを握るものと見ている。今後も1)新商品の開発状況や業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)海外生産を含む原価低減策の進捗のほか、4)アジア展開の本格化や5)強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)などにも注目したい。

■Key Points
・2020年2月期上期の業績は、「刺す化粧品」シリーズの大ヒットにより増収増益を実現
・ただし、爆発的なヒットとなった「ヒアロディープパッチ」の製造が追い付かず、発送遅延の状況が発生したことから、売上高は計画を下回る進捗となっている(生産体制は強化されている)
・2020年2月期の通期業績予想を据え置き、増収増益を見込んでいる(売上高は100億円を突破する見通し)
・次のターゲット(5年以内に売上高300億円を達成)に向けた新たなステージを迎えている

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《ST》

 提供:フィスコ

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