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2930 北の達人

東証P
177円
前日比
-3
-1.67%
PTS
177.4円
22:18 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.7 3.52 1.30 1.79
時価総額 250億円
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北の達人 Research Memo(1):2020年2月期も成長持続により、売上高100億円を突破する見通し


■要約

北の達人コーポレーション<2930>は、インターネットにて一般消費者向けに健康食品や化粧品を販売するeコマース事業を展開している。オリジナルブランド「北の快適工房」のサイトにて、便秘やアトピー、ニキビなど、体の悩みのサポートに特化した商品の開発及び販売を主力とし、特にオリゴ糖を原料とする「カイテキオリゴ」が同社の成長をけん引してきた。また、最近では、新たな収益の柱となってきた「ヒアロディープパッチ」や「アイキララ」など新商品群が大きく伸びており、事業拡大とともに売上構成のバランスも良くなっている。特に、集客体制の強化や新商品群の伸びにより、これまでの「健康食品」中心から「スキンケア商品(化粧品)」の構成比が高まるとともに、男性中高年層など会員属性の幅も拡大してきた。

2019年2月期の業績は、売上高が前期比57.1%増の8,312百万円、営業利益が同32.6%増の1,861百万円と大幅な増収増益を実現し、売上高、営業利益ともに過去最高を更新。ただ、期初予想に対しては、売上高が大きく上回ったものの、利益面では下回る着地となっている。売上高は、「刺す化粧品」と言われる針状に固めたヒアルロン酸などの美容成分を直接肌に刺す「ヒアロディープパッチ」の爆発的ヒットが大きく貢献した。同社によると、発売以来累計で約1,000万枚売れており、現在は製造が追いつかない人気ぶりだという。このほかにもここ1~2年で発売した商品群が大きく伸びている。上位商品を中心とする積極的な広告投資や集客体制の強化により、新規顧客の獲得(及び定期購買会員の積み上げ)に成功したことが業績の伸びをけん引しており、2019年2月末の会員数も25万人弱(前期末は約17万人)に拡大している。一方、利益面でも、積極的な広告投資により販売費及び一般管理費(以下、販管費)が大きく増加したものの、増収により吸収して増益を実現。ただ、計画を下回ったのは、機会ロスの回避や新規顧客獲得の増加を図るため、計画を超える広告投資を戦略的に実施したことなどが理由である。

2020年2月期の業績予想について同社は、売上高を前期比31.6%増の10,939百万円、営業利益を同45.2%増の2,702百万円と大幅な増収増益を見込んでおり、売上高は100億円を突破する見通しである。前期同様、上位商品を軸として積極的な広告投資による新規顧客の獲得(及び定期購買会員の積み上げ)が業績の伸びをけん引する想定である。また、自社広告システムの運用等を含む集客体制の更なる強化により、広告投資の効率性や精度を上げるとともに、これまで十分に手が回っていなかった商品の掘り起こしにも取り組む方針である。新商品についても5商品前後を予定。利益面でも、積極的な広告投資の継続や人件費の増加、本社移転及び東京支社開設に伴う費用などが想定されるものの、増収により増益を実現し、営業利益率も24.7%(前期は22.4%)に改善する見通しである。

同社の成長戦略は、これまで同様、健康・美容等の悩みに対して効果を実感しやすく、リピートされやすい商品分野に対して、圧倒的な商品力を生かしたニッチトップを狙うことで、安定的な業績の伸びを実現するものである。もっとも、足元では積極的な広告投資により成長が加速しており、当面の目標としてきた売上高100億円の達成も視野に入ってきた。今後は、次の成長ステージとして売上高300億円をターゲットに定めており、5年以内での達成を目指している。弊社では、主力商品群の持続的な成長に加えて、売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが、持続的な成長に向けてカギを握るものと見ている。今後も1)新商品の開発状況や業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)海外生産を含む原価低減策の進捗のほか、4)アジア展開の本格化や5)強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)などにも注目したい。

■Key Points
・2019年2月期は積極的な広告投資や集客体制の強化などにより、「ヒアロディープパッチ」の売上が牽引し、大幅な増収増益を実現
・新商品群の伸びにより、これまでの「健康食品」中心から「スキンケア商品(化粧品)」の構成比が高まるとともに、男性中高年層など会員属性の幅も拡大
・2020年2月期も増収増益により、当面の目標としてきた売上高100億円を突破する見通し
・次のターゲット(5年以内に売上高300億円を達成)に向けた新たなステージを迎えている

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《ST》

 提供:フィスコ

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