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2930 北の達人

東証P
177円
前日比
-3
-1.67%
PTS
178円
23:22 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.7 3.52 1.30 1.79
時価総額 250億円
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北の達人 Research Memo(1):2019年2月期上期は大幅な増収増益を実現


■要約

北の達人コーポレーション<2930>は、インターネットにて一般消費者向けに健康食品や化粧品を販売するeコマース事業を展開している。オリジナルブランド「北の快適工房」のサイトにて、便秘やアトピー、ニキビなど、体の悩みのサポートに特化した商品の開発及び販売を主力とし、特にオリゴ糖を原料とする「カイテキオリゴ」が同社の成長をけん引してきた。また、足元では、新たな収益の柱となってきた「アイキララ」など新商品群が大きく伸びており、事業拡大とともに売上構成のバランスも良くなってきた。集客体制の強化や新商品群の伸びにより、これまでの「健康食品」中心から「スキンケア商品(化粧品)」の構成比が高まるとともに、同社は新たな成長フェーズに入ってきたものと考えられる。

2019年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比88.0%増の3,950百万円、営業利益が同146.9%増の953百万円と大幅な増収増益となった。ただ、売上高は計画を大きく上回った一方、利益面では一時的な特殊要因により計画を下回る進捗となっている。売上高は、主力の「カイテキオリゴ」が堅調に推移したことに加え、ここ、1、2年で発売した商品群が大きく伸びている。前期に引き続き、積極的な広告投資により新規顧客の獲得(及び定期購買会員の積み上げ)に成功したことが業績の伸びをけん引しており、2018年8月末の会員数も21万人超(前期末は約17万人)に拡大した。一方、利益面では、積極的な広告投資等により販管費が大きく増加したものの、増収により増益を実現。ただ、計画を下回ったのは、自社広告システム※の立ち上げに伴う運用上のミスにより、一部採算の合わない広告宣伝費が増加したことが理由である。したがって、同社の収益性に何か構造的な変化が生じたものではない。また、2018年11月より、運用を改めて再度取組んでいるようだ。

※属人的広告運用ノウハウを仕組み化した広告管理システムを自社開発することにより、広告の最適化スピードを高めるとともに、新たなターゲットからの新規会員の獲得を目指すところに狙いがある。


2019年2月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比43.4%増の7,589百万円、営業利益を同73.1%増の2,430百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。上期同様、上位商品を軸として積極的な広告投資が業績の伸びをけん引する想定とみられる。また、これまで十分に手が回らなかった商品の掘り起しにも取り組む方針である。利益面でも、大規模な広告投資の継続などが想定されるものの、増収効果や原価低減への取り組みにより大幅な営業増益を実現し、営業利益率も32.0%(前期は26.5%)と30%を超える水準に改善する見通しである。新商品は上期にリリースした2商品に加えて、数商品を計画しているようだ。

同社の成長戦略は、これまで同様、健康・美容等の悩みに対して効果を実感しやすく、リピートされやすい商品分野に対して、圧倒的な商品力を生かしたニッチトップを狙うことで、安定的な業績の伸びを実現するものである。もっとも、足元では積極的な広告投資により成長ペースが加速しており、当面の目標としてきた売上高100億円、営業利益30億円(営業利益率30.0%)の達成も視野に入ってきた。今後は、次の成長ステージとして、売上高300億円、営業利益100億円をターゲットに定めており、5年以内での達成を目指しているようだ。弊社では、主力商品群の持続的な成長に加えて、売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが更なる成長に向けてカギを握るものとみている。今後も1)新商品の開発状況や業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)海外生産を含む原価低減策の進捗のほか、4)アジア展開の本格化や5)強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)、6)新たなチャネルの獲得などにも注目したい。

■Key Points
・2019年2月期上期も積極的な広告投資や集客体制の強化などにより大幅な増収増益を実現
・新商品群の伸びに伴い、男性中高年層など会員属性の幅も拡大
・2019年2月期の通期業績予想を据え置き(高成長を継続する見通し)
・売上高100億円(営業利益30億円)も視野に入ってきており、今後は次のターゲット(売上高300億円、営業利益100億円)に向けた新たなステージを迎えている

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《RF》

 提供:フィスコ

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