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2930 北の達人

東証P
180円
前日比
-1
-0.55%
PTS
179.5円
14:58 04/24
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.1 3.58 1.28 1.79
時価総額 254億円
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北の達人 Research Memo(8):売上高100億円、営業利益30億円の早期実現を目指す


■成長戦略

北の達人コーポレーション<2930>は、具体的な中期経営計画を公表していないが、当面の成長イメージとして、売上高100億円、営業利益30億円の早期実現を目指している。特に、売上高よりも利益を重視しており、基本的には、ニッチトップを狙った商品を十分なテストマーケティングを行った上で毎期コンスタントにリリースするとともに、効果的な広告宣伝費の投入により着実に需要を積み上げる戦略と言える。もっとも、足元では、積極的な広告宣伝費の投入により新規顧客を獲得(及び定期会員の積み上げ)した上で、将来的な利益の獲得に結び付ける段階的なマーケティングが奏功しており、それによって成長ペースが加速してきた。さらには、化粧品や健康食品の分野では日本ブランドへの信頼や人気の高いアジアへの展開も、インバウンド需要を含めて同社の成長を後押しするものと考えられる。

同社成長の源泉は、圧倒的な商品力(品質及び機能)と効果的なマーケティング手法(顧客開拓力)の両輪によるものと評価できるが、特に商品力の高さによる需要の積み上げが、同社の中長期的な成長を支えていくものとみている。したがって、主力商品群の持続的な成長に加えて、年間5~10品目程度の新商品をコンスタントにリリースし、その中から売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることができれば売上高100億円、営業利益30億円の早期実現は可能であると考えられる。また、依然として伸びしろの大きい「カイテキオリゴ」についても、再度成長を促進するためのプロジェクトチームを立ち上げており、今後の動向が注目される。強固な財務基盤を生かしたM&Aなども検討しているようだ。

弊社では、売上高100億円の達成については、足元の業績の伸びから判断して、来期(2019年2月期)には視野に入ってくるものとみている。一方、営業利益30億円については、更なる事業拡大に向けた先行費用(広告宣伝費の投入)の継続が想定されることから、再来期(2020年2月期)以降に持ち越される可能性が高いと考えられる。いずれにしても、同社は新たな成長フェーズに入ってきたと言えるだろう。

今後も、1)新商品開発の状況と業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)原価低減への取り組み、4)アジア展開の本格化、5)M&A戦略などに注目していきたい。特に、1)及び2)については、これからも業績の伸びをけん引する両輪であるとともに、さらに進化を遂げる可能性が高いと評価できる。

また、4)については、同社の中長期的な成長性を評価するうえで重要であると捉えている。2015年8月末に開設した台湾支店は、「アイキララ」の取扱い等により徐々に軌道に乗ってきたようだ。足元では好調な国内需要への対応を優先させているが、段階的に広告宣伝費を増やしながら着実にブランドを根付かせていく方針である。台湾が軌道に乗ってくれば、中国本土や東南アジアへの進出も視野に入れている。インバウンド需要の勢いをアジア展開へ拡散することができれば、ポテンシャルは大きい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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