貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

2930 北の達人

東証P
175円
前日比
-7
-3.85%
PTS
178.5円
22:45 04/19
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.4 3.48 1.31 2.36
時価総額 247億円
比較される銘柄
ハーバー研, 
Ine, 
アルマード

銘柄ニュース

戻る
 

北の達人 Research Memo(1):18/2期上期は積極的な広告投資等により期初予想を上回る大幅な増収増益を実現


■要約

北の達人コーポレーション<2930>は、インターネットにて一般消費者向けに健康食品や化粧品を販売するe コマース事業を展開している。オリジナルブランド「北の快適工房」のサイトにて、便秘やアトピー、ニキビなど、体の悩みのサポートに特化した商品の開発及び販売を主力とし、特にオリゴ糖を原料とする「カイテキオリゴ」が同社の成長をけん引してきた。また、ここ数年は、保湿ケア商品「みんなの肌潤糖」シリーズや、台湾及び香港など外国人からの評判も高い洗顔料「二十年ほいっぷ」が主力商品として定着してきたほか、新たな収益の柱となってきた「アイキララ」や前期投入商品も足元で大きく伸びている。商品開発体制や集客体制など組織強化の取り組みも軌道に乗ってきており、同社は新たな成長フェーズに入ってきたものと考えられる。

2018年2月期上期の業績は、売上高が前年同期比74.0%増の2,101百万円、営業利益が同102.5%増の386百万円と期初予想を上回る大幅な増収増益となった。主力の「カイテキオリゴ」が堅調に推移した一方、前期に引き続き「アイキララ」が好調であったことや前期投入商品の一部が順調に立ち上がってきたことが増収に寄与した。特に、積極的な広告投資により新規顧客の獲得(及び定期会員の積み上げ)に成功したことが大きかったと言える。一方、利益面では、広告投資などにより販管費が大きく拡大したものの、増収効果や原価低減等により吸収したことで大幅な営業増益と実現した。営業利益率も18.4%(前年同期は15.8%)に改善している。

2018年2月期の業績予想について同社は、売上高予想のみ2度の増額修正を行っており、売上高を前期比95.8%増の5,281百万円、営業利益を同43.4%増の777百万円と大幅な業績の伸びを見込んでいる。上期に引き続き、「アイキララ」や新たに立ち上がってきた商品群の伸びが増収に大きく貢献する想定となっている。なお、今期の新商品については、通年で5~6商品のリリースを予定しているようだ(上期実績は2商品)。一方、利益予想を据え置いたのは、将来の利益獲得を目的とした新規顧客の更なる獲得に向けて、集客体制の強化や戦略的な広告宣伝費の拡大を想定したことが理由である。弊社では、売上高予想のハードルは高いものの、足元の業績の伸びや、上期において獲得した新規顧客が定期会員として業績の底上げに貢献することを勘案すれば、十分に達成可能であるとみている。また、利益面では上振れの可能性にも注意が必要である。

同社の成長戦略は、これまで同様、健康・美容等の悩みに対して効果を実感しやすく、リピートされやすい商品分野に対して、圧倒的な商品力を生かしたニッチトップを狙うことで、安定的な業績の伸びを実現することである。当面の成長イメージとして売上高100億円、営業利益30億円の早期実現を目指している。弊社では、「カイテキオリゴ」の持続的な成長に加えて、「みんなの肌潤糖」シリーズや「二十年ほいっぷ」、「アイキララ」のような売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが目標達成に向けてカギを握るものとみており、来期(2019年2月期)には売上高100億円も視野に入ってくる可能性が高いと見込んでいる(一方、営業利益30億円の達成は更なる事業拡大に向けた先行費用により2020年2月以降を想定)。今後も新商品の開発状況や業績への寄与、集客体制の強化とその効果のほか、アジア展開の本格化や強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)などにも注目したい。

■Key Points
・2018年2月期上期決算は期初予想を大幅に上回る業績の伸びを実現
・集客体制の強化や積極的な広告投資により新商品群が伸長
・2018年2月期の売上高予想について2度目の増額修正(利益予想は据え置き)
・収益性の向上や定期会員の積み上げ、組織強化の取り組み等により新たな成長フェーズに移行

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均