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2819 エバラ食品工業

東証S
2,844円
前日比
+2
+0.07%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.9 0.85 1.41 4.50
時価総額 298億円
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決算発表予定日

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エバラ食品工業 Research Memo(5):経営ビジョン「Evolution 60」の効果現る


■業績動向

1. 2017年3月期連結決算
エバラ食品工業<2819>の2017年3月期連結業績は、売上高が前期比1.3%増の51,365百万円、営業利益が同6.2%増の1,864百万円、経常利益が同6.4%増の1,923百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同14.5%増の1,179百万円と増収増益となった。家庭用主力商品の「黄金の味」の売上が好調だったほか、ブランド価値の訴求、小容量・個食ニーズに対応した「プチッと鍋」などのポーション調味料等の商品ラインアップも拡充し増収。利益面では、ポーション調味料の生産設備の償却費負担が増加したものの、収益力強化、エネルギーコストの低減、その他事業の貢献等により増益となった。

(1) セグメントの状況
セグメント別の売上高を見ると、主力の食品事業は前期比0.7%増の44,881百万円となった。その内訳は、家庭用商品が同0.8%増の36,115百万円、業務用商品が同0.2%増の8,765百万円。家庭用商品においては、肉まわり調味料群が効果的なプロモーション活動を行った「黄金の味」が好調だったほか、「焼肉のたれ」「生姜焼のたれ」「プチッとハンバーグ」なども増収に貢献した。鍋物調味料群では、ポーション調味料の貢献や汎用性の高い「すき焼のたれ」の売上の伸長もあったものの、天候要因や野菜高騰の影響、商品構成見直しにより減収。 野菜まわり調味料群は微減収、その他群は増収となっている。業務用商品では、スープ群及びその他群が減収となったが、好調な肉まわり調味料群の販売や海外売上の貢献により微増収で着地した。その他事業の売上高は同5.6%増の6,483百万円で、物流事業と人材派遣事業が増収となった。

(2) 財務及びキャッシュ・フローの状況
2017年3月期末時点の総資産は前期比863百万円増の35,601百万円で、流動資産は22,663百万円、固定資産は12,937百万円となった。流動資産の内訳を見ると、現預金が11,608百万円と多い。固定資産のうち有形固定資産は9,131百万円と最も大きい。負債は12,771百万円で、流動負債は8,489百万円、固定負債は4,281百万円の構成。有利子負債は166百万円のみで、実質無借金経営を貫いている。純資産は最終利益の積上げ等に伴い前期末から1,218百万円増の22,829百万円となった。自己資本比率は64.1%、流動比率も267.0%と財務の安全性は高いと言える。

営業キャッシュ・フローでは、税金等調整前当期純利益1,852百万円、減価償却費1,171百万円等により2,910百万円の収入となった。投資キャッシュ・フローは2,128百万円の支出で、有形固定資産の取得による支出2,218百万円の影響が大きかった。財務キャッシュ・フローは配当金の支払額281百万円に伴い281百万円の支出となり、現金及び現金同等物の期末残高は前期比495百万円増の11,084百万円となった。

2. 2018年3月期会社連結業績予想
2018年3月期の連結業績予想は売上高52,200百万円(前期比1.6%増)、営業利益1,830百万円(同1.8%減)、経常利益は1,900百万円(同1.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,170百万円(同0.8%減)。プロモーション等の先行投資に伴う宣伝費の増加により減益を予想するも、売上高、営業利益ともに当初の経営ビジョン「Evolution 60」第2ステージの計画である売上高52,000百万円、営業利益1,820百万円を上回る見込みである。

(執筆:フィスコアナリスト)

《TN》

 提供:フィスコ

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