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2700 木徳神糧

東証S
5,650円
前日比
-80
-1.40%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.2 0.70 1.06
時価総額 96.4億円
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決算発表予定日

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木徳神糧 Research Memo(1):米穀卸大手の一角。日本の米市場の先行きは不透明だが中長期的に卸大手には追い風


■要約

木徳神糧<2700>は、米穀の販売を主力とする食品卸会社である。米穀卸としては国内3強の一角を占める。米穀以外には、加工食品、飼料、グループ会社で鶏卵などを扱っている。

1. 2017年12月期第2四半期決算(実績):業務用精米の品不足、台湾工場の立ち遅れなどから営業減益
2017年12月期第2四半期決算は、売上高が49,903百万円(前年同期比8.0%減)、営業利益279百万円(同61.5%減)、経常利益330百万円(同56.5%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益639百万円(同8.2%増)となった。主力の米穀事業において価格は比較的高値で推移したが、家庭用精米の販売低迷、業務用の低価格な原料米の品不足などから採算が悪化した。さらに、食品事業で台湾工場の稼動遅れが予想以上に長引いたことなどから全社での営業利益は期初予想を下回り前年同期比で大幅減益となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、旧本社跡地等の売却益などにより前年同期比で増益となった。

2. 2017年12月期(通期予想):利益予想は下方修正されたが事業の実態は回復見込み
上期の実績に伴い2017年12月期通期予想も下方修正され、売上高102,580百万円(前期比0.2%減)、営業利益740百万円(同30.3%減)、経常利益760百万円(同31.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益920百万円(同0.1%増)と予想されている。主力の米穀事業では大手外食チェーンやコンビニエンスストア向け需要は引き続き好調が続くと予想されるが、それに見合う等級米の供給が不足していることから採算面では厳しい状況が続くと見ている。しかし一方で、海外事業の利益拡大、遅れていた台湾工場の立ち上がりなどによる食品事業の採算改善等など、事業全体の実態は回復傾向にある。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は旧本社跡地や仙台の精米工場跡地の土地売却益(特別利益)の計上により増益となる見込み。

3. 日本の米市場の先行きは不透明ながら中長期では追い風
米国のトランプ政権がTPPからの離脱を宣言し、さらに自民党政権と全農等の農業団体との関係も綱引きが続いており、この先の日本の米市場の動向は不透明感が増している。しかし中長期的には米市場の自由化は進むものと予想され、同社のような大手米卸会社にとっては追い風と考えられる。

■Key Points
・2017年12月期第2四半期は業務用精米の品不足、台湾工場の稼動遅れ等から減益
・2017年12月期も下方修正だが事業の実態は回復傾向
・中長期的には国内米市場の変化は大手卸には追い風

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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