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2700 木徳神糧

東証S
5,730円
前日比
+40
+0.70%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
9.3 0.71 1.05
時価総額 97.8億円
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決算発表予定日

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木徳神糧 Research Memo(1):米穀卸大手の一角。日本の米市場の先行きは不透明だが長期的には卸大手には追い風


■要約

木徳神糧<2700>は、米穀の販売を主力とする食品卸会社である。米穀卸としては国内3強の一角を占める。米穀以外には、加工食品、飼料、グループ会社で鶏卵などを扱っている。

1. 2016年12月期決算は家庭用精米の販売不振などから営業減益
2016年12月期決算は、売上高が102,797百万円(前期比2.1%増)、営業利益1,061百万円(同23.4%減)、経常利益1,116百万円(同19.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益918百万円(同7.1%減)となった。主力の米穀事業において家庭用精米の販売は低迷したが、卸業者向けの玄米販売が好調に推移したことなどから前期比で増収となったが、家庭用精米の採算が悪化したこと、食品事業で台湾工場の稼動遅れに伴う追加費用を計上したことなどから営業利益以下は前期比で減益となり、中期経営計画の目標(営業利益1,210百万円)は未達となった。

2. 2017年12月期は農業政策の先行き不透明感などから横ばい予想
2017年12月期通期予想は、売上高102,580百万円(前期比0.2%減)、営業利益1,000百万円(同5.8%減)、経常利益1,040百万円(同6.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,040百万円(同13.2%増)と予想されている。主力の米穀事業では大手外食チェーンやコンビニエンスストア向けは好調が続くと予想されるが、一般家庭向けは依然として低調であること、今後の天候や平成29年産米の価格に加えてTPPを含めて農業政策の先行き不透明であること等により保守的な予想となっている。しかし一方で、海外事業の利益拡大、食品事業の採算改善等もあり、上方修正の可能性も考えられる。なお親会社株主に帰属する当期純利益が増益になるのは旧本社跡地や仙台の精米工場跡地の土地売却益を特別利益として計上する計画のため。

3. 米穀市場の先行きは不透明ながら中長期では追い風
米国のトランプ政権がTPPからの離脱を宣言し、さらに自民党政権と全農等の農業団体との関係も綱引きが続いており、この先の日本の米穀市場の動向は不透明感が増している。しかし中長期的には米市場の自由化は進むものと予想され、同社のような大手米卸会社にとっては追い風と考えられる。

■Key Points
・2016年12月期は減益で中期経営計画目標未達だが、体質変化は進む
・2017年12月期は米穀市場の不透明感から堅めの予想
・中長期的には国内米市場の変化は大手卸には追い風

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《HN》

 提供:フィスコ

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