貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

2676 高千穂交易

東証P
3,715円
前日比
+40
+1.09%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
27.0 2.08 3.69 8.05
時価総額 378億円
比較される銘柄
東エレデバ, 
グローセル, 
ダイワ通信

銘柄ニュース

戻る
 

高千穂交易 Research Memo(5):2021年3月期はコロナ禍の影響あるも営業利益が12.4%増(1)


■業績動向

1. 2021年3月期の業績概要
(1) 損益状況
高千穂交易<2676>の2021年3月期は、売上高20,591百万円(前期比0.1%減)、営業利益886百万円(同12.4%増)、経常利益926百万円(同4.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益548百万円(同187.7%増)となり第2四半期に発表した計画値(売上高20,100百万円、営業利益750百万円)を上回った。リテールソリューションや電子プロダクトは前期比で増収になったが、オフィスソリューションやグローバル事業、国内向けが多い産機プロダクトが減収となり、連結売上高は横ばいとなった。

売上総利益率は主に商品構成の変化により前期の24.8%から23.9%へ低下したが、特に海外(タイの防火システム事業の不振)の影響が大きかった。販管費は、コロナ禍の影響で営業活動を自粛したことなどから出張旅費等や諸経費が減少し、4,043百万円(前期比6.7%減)となった。この結果、営業利益は前期比で2桁の増益となり、中間期時点の計画値(750百万円)を上回った。また親会社株主に帰属する当期純利益は、前期に特別損失(減損損失245百万円)を計上したことなどから、前期比では大幅増益となった。

(2) 財務状況
2021年3月期末の財務状況は、流動資産は16,516百万円(前期末比280百万円増)となった。主要科目では現金及び預金199百万円減、受取手形及び売掛金298百万円増、たな卸資産128百万円減であった。固定資産は2,956百万円(同637百万円増)となったが、内訳は有形固定資産が577百万円(同278百万円増)、無形固定資産337百万円(同190百万円増)、投資その他の資産2,041百万円(同169百万円増)となった。有形固定資産と無形固定資産の増加は、本社移転や基幹システム導入に伴うソフトウェア仮勘定取得などによるもので、投資その他の資産の増加は投資有価証券の取得によるものである。以上のような結果から、資産合計は19,473百万円(同917百万円増)となった。

流動負債は4,547百万円(同373百万円増)となったが、主な変動は支払手形及び買掛金の減少248百万円などであった。固定負債は751百万円(同46百万円減)となったが、主な変動は退職給付に係る負債の減少56百万円などである。純資産は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加334百万円などから14,174百万円(同590百万円増)となった。期末で1,266,078株の自己株式を所有している。なお、長年無借金経営を続けており、財務基盤は安定している。

(3) キャッシュ・フローの状況
2021年3月期のキャッシュ・フローは以下のようであった。営業活動によるキャッシュ・フローは753百万円の収入となった。主な収入は税金等調整前当期純利益の計上929百万円、減価償却費133百万円、売上債権の減少98百万円、たな卸資産の減少129百万円、仕入債務の増加249百万円等であった。一方で主な支出は、貸倒引当の減少128百万円、前払費用の増加191百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは774百万円の支出となったが、主に有形固定資産の取得による支出363百万円、投資有価証券の取得による支出450百万円、無形固定資産の取得による支出199百万円などである。財務活動によるキャッシュ・フローは214百万円の支出となったが、主に配当金の支払いによる支出214百万円による。この結果、期中の現金及び現金同等物は199百万円減少し、期末残高は4,900百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《ST》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均