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ダイナック Research Memo(13):直営ビジネスと受託ビジネスのそれぞれの進化と両者の最適化で、収益力強化へ


■中長期の成長戦略

3. 『事業ポートフォリオの進化による収益力強化』
事業ポートフォリオというのは、直営ビジネスと受託ビジネスの組み合わせのことだ。これら2つのビジネスは、業態や地域、客層、需要ドライバーなどが異なっているため、2つのビジネスをともに一定の規模を伴って保有するという稀有な企業であるダイナック<2675>は、それだけで優良な事業ポートフォリオを有していると評価できる。これをさらに進化させて好況期においてはいうまでもなく、不況期においても着実に成長を実現できるような体制づくりがこのテーマの意味するところだ。

直営ビジネスでは、高付加価値化、専門化、多様化を通じて業態価値の向上に努めている。しかし、この戦略は誰にでもできるというものではない。都心特化型の、ビジネスパーソンをターゲットにした、超ドミナント出店という特長を有する同社は、それができる数少ない企業の1社であるのは疑いない。

具体的には、丸の内・八重洲エリア30店舗、新宿エリア23店舗、大阪梅田エリア25店舗といった集中した店舗展開の状況を活用し、専門性や流行を見極めた業態転換や進化型ブランドの開発などで、顧客のニーズを取りこぼすことを最大限避けることが可能になると考えられる。また、「倶楽部ダイナック」カードによって多業態にわたる店舗展開でありながら「ダイナック」というブランドを生かすとともに、顧客囲い込みが可能になると期待される。

受託ビジネスは直営ビジネスとはまったく異なる特徴を有している。ゴルフ場レストラン(もしくは文化施設、道の駅など)という業界特化型で、全国展開という特徴がある。また顧客層も当該施設への来場者・利用者に限定されるという特徴がある。

受託ビジネスは直営ビジネスと比較して“計算が立つ”ビジネスだと弊社では考えている。事前の調査で収支のめどはつけられるため、優良案件の契約を勝ち取ることにこのビジネスの成否の最大のカギがあると弊社では考えている。同社はその点、ゴルフクラブレストランでは業界トップクラスの実績を有し、道の駅やケータリングサービスなどではサントリーグループのブランド力と営業力を最大限活用できる立ち位置にある。ゴルフクラブレストランを例にとると、年間5件の新規受託獲得目標に対し、ここ数年は毎年それを上回る実績を残しており、今後も堅調な事業拡大が続くと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

 提供:フィスコ

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