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2412 ベネフィット・ワン

東証P
2,165.0円
前日比
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PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
61.7 15.29 5.35
時価総額 3,446億円
決算発表予定日

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ベネ・ワン Research Memo(1):「働き方改革」でブレークスルーを起こす本命株


ベネフィット・ワン<2412>は、1996年の創業以来、「サービスの流通創造」を経営ビジョンとする。設立当初から大きな市場において日本発のビジネスモデルによる世界的な企業を目指し、インターネットを利用するユーザー課金型ストックビジネスモデルを展開している。有料会員を地道に積み上げて、2016年9月時点の会員数は780万人に達し、2021年4月の会員数3,000万人を目指す。そのレベルに達すると無料マッチングサイトに送客力で引けを取らなくなり、競争優位性が他社を凌駕するパラダイムチェンジが起こるとみている。ネットビジネスで見られる「勝者総取り」の展開が期待される。

総合型コンテンツという独自性を有する同社は福利厚生・報奨・健康をワンストップで提供できる強みを持つ。今期資本業務提携し、新たに同社子会社となるシンガポールのRewardz社は、スマホを中心にそれらを一体型サービスとして展開しており、今後アジア圏での収益力を強化していく。今後国内においても同様に一体型サービス展開をすることにより、強みを一層発揮できるようになるだろう。

欧州市場を中心に社員向けポータルサービスが台頭しているなか、同社は、パソコン立ち上げ時に表示される社内ポータルを無償で提供することを計画している。スケジュール、タスク管理、業務用チャットなどの基本機能に加え、同社の有償のBPOサービスをシームレスで利用できるようにする。

少子高齢化による労働人口の減少を緩和するため、政府は一億総活躍社会の実現を目指している。日本は出産・育児を機に退職する女性が多く、年間10万人と言われている介護離職の増加も危惧される。首相官邸主導で進められている働き方改革実現会議は、今年度内に具体的な実行計画を取りまとめ、スピード感をもって国会に関連法案を提出する意向だ。とりわけ、同一労働同一賃金の実現、生産性の改善、長時間労働の是正が重要課題となるうえ、テレワークや副業・兼業などによる柔軟な働き方を促進する。同社が進める働き方改革「Neo Work」は、これらの課題の解決を図るものだ。業務棚卸と因数分解、映像化・マニュアル化を通して、定型業務の75%を外部化する計画で、効率改善により、収益性の一層の向上が期待される。外注先は、同社OB・OGをはじめ、同社の会員にも対象を拡大してく方針だ。また、クラウドサービス等の利用による在宅勤務やサテライトオフィス設置も計画している。ワークプレイスが都心にある必要がないことから、地方における雇用創出が見込め、既に地方自治体から進出の要請が来ている。

個人が保有する遊休資産の貸出しを仲介する新しいサービスであるシェアリングエコノミーでは、代表格の米国Uber(ウーバー)が自動車配車Webサイトと配車アプリを提供し、設立して6年目で、GMの時価総額を超えた。会員ネットワークを活用する同社のCtoCは、同一企業内において社員同士で遊休資産の売買・賃貸をするシェアリングエコノミーとなる。モノに限定せず、時間や知識を労働力として提供する仕組みをつくり、事業の進展に応じて、活動の範囲を同一企業からグループ企業へ、さらにすべての会員に拡張する。会員の労働力提供先は、同社にとどまらず、業務の標準化を行う他の企業にも広げる。同社は、シェアリングエコノミーでCtoCとともに、CtoBを行うことを企図しており、実現により職務無限定による長時間労働を前提とした日本的雇用慣行に構造的な変革をもたらす稀有な存在となるだろう。

2013年3月期から2016年3月期のCAGR(年平均成長率)は、売上高で13.9%、経常利益は16.7%と2ケタの高伸長だった。2017年3月期第2四半期の業績は、売上高が14,351百万円、前年同期比20.1%増、経常利益が2,504百万円、同70.4%増と著しい伸びをみせた。上期の実績は期初予想を売上高で5.9%、経常利益で45.6%上回った。通期予想は売上高で前期比15.9%増、経常利益が同24.0%増の期初予想のまま据え置いている。

■Check Point
・構造的な働き方改革をALLベネ会員に広げる
・会員ネットワークを活用したシェアリングエコノミーを創造する
・第2四半期業績は前年同期比7割増益

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《TN》

 提供:フィスコ

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