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2150 ケアネット

東証P
590円
前日比
+12
+2.08%
PTS
591円
09:45 04/18
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
17.5 2.34 2.03
時価総額 277億円
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決算発表予定日

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ケアネット Research Memo(1):専門性高い医療情報サイトと新規事業の開始により2020年以降成長を加速


■要約

ケアネット<2150>は、インターネットを使った製薬企業向けの医薬営業支援サービスを主力事業として展開している。医師・医療従事者向けに様々な医療情報を無料で提供するWebサイト「CareNet.com」を運営し、同サイトに登録した会員の属性やニーズなどを収集し、製薬企業に対して医薬品のマーケティング活動支援を行うビジネスモデルとなる。

1. 2019年12月期第2四半期累計業績の概要
2019年12月期第2四半期累計(2019年1月-6月)の連結業績は、売上高で前年同期比4.1%減の1,362百万円、営業利益で同0.7%減の237百万円となった。2019年4月より「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」が施行されたことにより、主要顧客におけるコンテンツ審査や新規案件の意思決定に若干の遅れが生じたことが主な減収要因となった。一方、サービス原価の見直しに取り組んだことで営業利益率は改善し、利益ベースでは期初計画を上回って着地した。なお、KPIとなる「CareNet.com」の登録医師会員数は前期末比5千人増の149千人と順調に拡大している。

2. 2019年12月期業績見通し
2019年12月期の業績は、売上高で前期比6.8%増の3,100百万円、営業利益で同6.5%増の500百万円と過去最高を更新する見通し。医薬営業支援サービスでは、スペシャリティ医薬品※のeプロモーション案件を中心に受注拡大が見込まれている。ガイドラインの影響を受けないサービスも2019年7月末より投入している。一方、医療コンテンツサービスはDVD販売の落ち込みを医療教育動画サービス「CareNeTV」の有料会員数増加でカバーしていく計画だ。また、新規事業として医学系学会向けの情報発信支援サービスも2019年秋より本格的に開始する予定となっており、収益貢献が期待される。

※抗悪性腫瘍剤や自己免疫治療剤、ワクチン、希少疾病治療剤など、高額かつ厳格な流通管理が求められる医薬品を指す。


3. 成長戦略
今後の成長戦略として、医薬営業支援サービスについてはスペシャリティ医薬品領域の情報メディアを強化していくことで競合他社との差別化を図っていく。特に、2019年秋には提携先の(株)フェーズワン※と共同で乳がんを対象とした情報サイトをオープンする予定となっている。同サイトはフェーズワンの持つ手術手技動画コンテンツに同社の学会情報や最新ニュース、医師へのインタビュー動画など専門性の高いコンテンツを加えることで、付加価値の高い医療情報メディアとなる。両社合わせて乳腺外科医師の多くをカバーすることになるため、同領域における治療薬等のeプロモーション案件の受注拡大が見込まれる。同社は乳がん以外のがん種についても、順次共同サイトをオープンしていく予定にしている。一方、医療コンテンツサービスでは5G時代の到来に向けて、VR技術を駆使した手術シミュレーションコンテンツ等の制作・配信等を展開していく予定にしている。新規事業としては、バイオベンチャーに対して臨床開発から販売までをトータルソリューションとして支援するサービスを強化していく方針で、既にスタートアップ企業との協業・連携も複数案件が進んでいる。また、医療専門メディア企業等に対するM&Aなども検討を進めている。同社はこうした取り組みも踏まえて2020年に中期経営計画を発表する予定にしており、その内容が注目される。

※がんの手術手技動画サイト「がん@魅せ技」を運営しており、がん専門医師の登録会員数は3万人を超える。


■Key Points
・インターネットを活用した製薬企業向け営業支援サービスが主力
・新ガイドライン施行の影響により減収となるも、原価改善施策により営業利益率は上昇
・2019年12月期業績は売上高、営業利益、経常利益で過去最高を更新する見通し

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SF》

 提供:フィスコ

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