ケアネット Research Memo(8):自己資本比率は高水準を維持、無借金経営で財務の健全性を維持
■財務状況と株主還元策
(1)財務状況
ケアネット<2150>の2015年6月末の財務状況は、総資産が前期末比157百万円減少の1,555百万円となった。現預金が52百万円増加した一方で、売上債権が205百万円減少した。また、負債は前期末比134百万円減少の254百万円となった。主にその他流動負債の減少によるものとなっている。純資産は前期末比23百万円減少の1,301百万円となったが、配当金の支払いにより利益剰余金が23百万円減少したことが要因となっている。
経営指標を見ると、自己資本比率は83.4%と高水準を維持しており、また無借金経営を続けていることから財務の健全性は十分保たれていると言える。一方、収益性に関しても2013年3月期以降黒字転換しており、改善傾向に向かっている。
同社ではKPIとして成長性の観点からは医師会員数の推移を、収益性の観点からは売上総利益率、販管費率、営業利益率を、健全性の観点からは自己資本比率、流動比率、流動資産比率、営業キャッシュフローの状況を重視している。中長期的な成長に向けては、医師会員数の増加や、他社との提携などによる自社サービスの拡充を進めることによって、収益性の高い医薬営業支援サービスの売上拡大を進めていく戦略だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
《HN》
提供:フィスコ