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1961 三機工業

東証P
2,132円
前日比
+10
+0.47%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.1 1.20 3.28 20.18
時価総額 1,208億円
比較される銘柄
ダイダン, 
新日本空調, 
テクノ菱和
決算発表予定日

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三機工業 Research Memo(6):環境システム事業は大型案件の受注を見込む


■業績動向

(2) 2017年3月期の業績予想

三機工業<1961>は2017年3月期の業績を売上高185,000百万円(前期比3.4%増)、営業利益6,500百万円(同0.1%減)、経常利益7,000百万円(同14.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,900百万円(同8.0%減)と予想しているが、これは期初予想と変わっていない。

売上高の内訳としては、建築設備事業で154,900百万円(同3.3%増)と予想されている。事業別では、ビル空調衛生は期初の繰越工事高が豊富であることから70,900百万円(同9.9%増)、産業空調は上半期の受注が好調であったことなどから、ほぼ前期並みの52,000百万円(同0.2%減)を予想している。ただし、産業空調は一定の手持ち工事を有していることから、予想を上回る可能性もある。電気、ファシリティシステムは前期が好調であったことから、その反動もあり売上高はそれぞれ22,000百万円(同4.2%減)、10,000百万円(同4.0%減)を予想している。プラント設備事業の売上高は、機械システムが9,500百万円(同3.1%増)、環境システム事業が19,000百万円(同1.4%増)とほぼ前期並みを予想している。

受注高は、主力の建築設備事業で145,900百万円(同4.3%減)と予想されている。事業別では、ビル空調衛生は64,900百万円(同1.9%減)、産業空調は52,000百万円(同1.0%減)とほぼ前期並みを予想している。電気、ファシリティシステムについては前期が高水準であったことから、それぞれ19,000百万円(同16.2%減)、10,000百万円(同9.7%減)と減少が予想されている。プラント設備事業では、機械システム事業は前期の大型受注の反動もあり9,500百万円(同7.8%減)、反対に大型案件が期待できることから環境システム事業は26,000百万円(同32.6%増)を見込んでいる。

全般的には、現在の手持工事が豊富であることから、通期の業績予想を達成することは十分に可能だろう。今後注意すべきは、進捗管理を徹底して予想外の不採算工事を出さないことだ。受注についても同社を含めた建設・空調設備業界を取り巻く環境はフォローであり仕事量は豊富にあると予想されることから、目標の受注高を獲得することは可能と思われる。

売上総利益率については、前期が高水準(12.8%)であったことから今期は12.4%へやや低下すると慎重に見ている。しかし実際には、利益を確保していくために引き続き現場サポート体制の整備を一段と進める方針であり、調達本部による資材調達の交渉力をさらに高めるとともに、引き続き一括管理による現場購買業務のサポートを継続する。さらに、サイト業務支援センターにより、現場における事務処理などの業務を、センターから派遣した社員がサポートすることも継続する。これらの施策により現場の負荷を減らすことで本来の現場管理の業務に集中し、進捗や品質の管理を徹底する中で、手戻りや手待ちをなくすこと等による利益率向上の余地はまだありそうだ。したがって、利益率が予想以上の可能性もあり、営業利益が当初見込みを上回ることも期待できそうだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

 提供:フィスコ

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