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1878 大東建託

東証P
16,725円
前日比
-100
-0.59%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.0 2.81 3.20 1.34
時価総額 11,527億円
比較される銘柄
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決算発表予定日

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ハウスコム Research Memo(1):17/3期は4年連続で営業増益を達成。不動産テックと豊かな情報で差別化


■要約

ハウスコム<3275>は、賃貸住宅の仲介及び周辺サービスを行う大東建託<1878>グループの会社である。住宅需要の高い首都圏と東海圏を中心に直営158店舗(2017年3月末)を展開し、賃貸住宅の仲介件数では業界4位規模である。2011年6月、大証JASDAQ市場(現東証JASDAQ市場)に上場した。将来的には東証本則市場を視野に入れていることも公表している。

2014年3月に現代表取締役社長の田村穂(たむらけい)氏が就任し、その後3年間にわたり収益構造を改善しながら、事業規模の拡大を行ってきた。営業収益(売上高)は、8,244百万円(2014年3月期)から10,109百万円(2017年3月期)に22.6%増加し、当期純利益は、402百万円(2014年3月期)から757百万円(2017年3月期)に88.2%増加し、4年連続の増収増益を続ける。この間、積極的かつ立地を吟味した新規出店(出店28店舗、純増24店舗)、WebやAIなどのITツールの積極活用、リフォーム事業への進出・拡大などを成功させている。

1. 事業内容
インターネットの普及は不動産業界に大きな変化をもたらしている。ネット上で物件を比較し、信頼・安心できる少数の店舗を訪問し、効率的に、いつでも・どこでもやりとりすることを望むようになった。また、住み始めた後に価値がわかる地域に根ざした情報(“豊かな情報”)が求められるようになってきている。

同社では2年ほど前から顧客接点のレベルアップを目的に不動産テックの導入を行っており、AI(人工知能)を使った物件検索サービス、検索ややりとりの履歴がわかる「マイボックス」システムなど一歩先を行くツールを導入している。また、“豊かな情報”を充実させるために、昭文社<9475>や(株)Properと業務提携を行い、独自のサービスを強化している。

2. 業績動向
2017年3月期通期の業績は、営業収益で前期比8.6%増の10,109百万円、営業利益で同17.2%増の946百万円、経常利益で同9.2%増の1,177百万円、当期純利益で同20.1%増の757百万円となり、4年連続の増収増益を達成した。売上面では、新規店舗(7店)や過去数年にオープンした店舗の成長、リフォーム事業の拡大が増収の要因となった。営業費用は増加したが、増収効果が上回った。

2018年3月期通期の業績は、営業収益で前期比7.1%増の10,822百万円、営業利益は同6.6%増で1,009百万円と5年連続増収増益を予想する。新規出店は11店舗を計画しており、新規出店費用や店舗人員の充足などで費用がかかるため、一時的に期中減益を想定しており、2018年3月期第2四半期の段階では減益、通期では増益を見込む。

3. 成長戦略
同社は2018年3月期を初年度、3年後の2020年3月期を最終年度とする新中期経営計画を策定した。2017年3月期を初年度とする中期経営計画があったが、初年度で2年目の計画を超えたために新しい中期経営計画が策定された。3年後の2020年3月期に営業収益で11,910百万円、営業利益1,120百万円、期末店舗数187店舗を目標としている。過去3回の中期経営計画はいずれも前倒しに達成しており、今回も計画を超えていく意気込みだ。

新中期経営計画の中では「収益源の多様化」が盛り込まれており、リフォーム事業の拡大が柱となる。現在3営業所(船橋、川口、立川)で行っており、営業収益316百万円(2017年3月期)と実績も出始めた。また、2017年6月には横浜市の二俣川に新しい営業所を開設して4営業所体制となった。今後、賃貸仲介事業以外のサービスの柱の1つとして大きく育てたい考えだ。

■Key Points
・“不動産テック”と“豊かな情報”で差別化を図る
・2017年3月期は4年連続で営業増益を達成。新規出店とリフォーム事業拡大が寄与
・旧中期経営計画(3ヶ年)を1年で達成し、新中期経営計画を発表

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)

《HN》

 提供:フィスコ

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