貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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1861 熊谷組

東証P
4,065円
前日比
-5
-0.12%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
16.8 1.00 3.20 8.72
時価総額 1,760億円
比較される銘柄
西松建, 
安藤ハザマ, 
大成建
決算発表予定日

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雨宮京子が斬る!戌年「有望株!」 <新春お年玉企画>


「咲き乱れる相場テーマ、中・小型株を一本釣り!」

●中・小型株が飛躍する2018年相場

 もう28年も経つとは、まさにバブルは遠きになりにけり──日経平均株価が3万8915円で史上最高値をつけたのは1989年12月29日の大納会。その後、ITバブル時に構成銘柄の大幅な入替えを実施しているだけに、当時と単純に比較はできないものの、当面の大きな関門として意識されていた1996年6月のバブル後高値2万2666円を更新したことで、ようやく相場は最高値に向けてのスタートを切ったといえるのではないだろうか。

 株価上昇の背景にあるのは、始まってから5年が経過したアベノミクスによる金融政策と、世界的な景気回復だ。さらに、その間、願ってもない好材料となった2020年の東京五輪・パラリンピックの誘致もあり、人口減少というリスク要因はありながらも、当面は国内需要の拡大が期待できる状況にある。談合問題でアヤがついたとはいえ、ポスト五輪にはリニア建設などビッグプロジェクトも控え、中・長期的に内需株の狙い目が大きいとみていいだろう。

 そうした中で、新興市場に上場している中・小型株に注目したい。新興市場は、内需株、輸出株の区分けでいうと、内需株が中心となる。内需が拡大するのであれば、当然のことながら出番がありそうだ。

 さらに、中・小型株は主力株を後追いする形で動くこともポイントになる。たとえば、日経ジャスダック平均株価の動きは、バブル期に日経平均が史上最高値をつけた後、1990年7月9日に最高値4149円をつけた経緯があるなど、タイムラグが生じたことが見逃せない。17年は主力銘柄を中心に全体がカサ上げされたが、18年は出遅れ修正も手伝い、1部市場、新興市場を問わず中・小型株を一本釣りするような相場になると想定できよう。その絡みでは、新規IPOにも注目できる。

 ITバブルの時は、ヤフーなどがIPO後から大化けしたものの、そのような“ダイヤモンドの原石”も探してみたい。

●2018年の相場テーマは“百花繚乱”の状況

 先述したように、今後の日本は人口減少が避けられず、マーケットでも常に、それをリスク要因としてみなければならない。しかし、それを克服するだけの材料もたくさんある。ここ数年、“お題目”のようになっている五輪のほか、AI(人工知能)自動運転 などの新技術もそれだ。ITバブルの時も、好景気の中で、ITの飛躍的な発展が買われたわけだが、EV(電気自動車)、次世代電池、自動運転、画像処理、量子コンピューターセンサー、買収、M&A、TOB、人生100年時代で健康、美容、ダイエットなど──ITバブルでは広義の意味でITの“単品”といえたものの、今はメニューが豊富だ。

 材料となるのは新技術だけではない。マイナスファクターである人口減少、高齢化進展を逆手にとって“働き方改革”も注目できよう。FA物流の効率化などがそれにあたる。さらには、景気拡大に不可欠なのは輸出。とりわけ、日本企業は活路を求めて海外ビジネスをより活発にすると想定され、中国を含むアジア圏でのビジネス、中間層が増える中国やアジア圏の消費関連銘柄に狙い目が出てくる。その絡みでは訪日客にリピーターが多い現状から、インバウンドも再度相場になるだろう。

 このように、テーマは“百花繚乱”ともいえる状況だ。どれに絞るか迷うかもしれないが、相場自体が中・小型株の個別物色となるのであれば、好みのテーマに沿った銘柄を一本釣りするのがいいかもしれない。

 具体的な主力銘柄としては、17年に汎用石油化学の市況上昇により最高益を更新し、株価パフォーマンスも好調に推移した大手化学株に替わり、18年は独自技術による高シェア自社開発製品での収益拡大が見込まれる中堅化学株の宇部興産 <4208> 、三菱ガス化学 <4182> に注目したい。ニッチ市場で高シェアな製品を持つ中堅化学企業は、原料コストの比率が低いため、原油価格が上昇する局面でも採算が悪化しにくいうえ、幅広く新技術に対応できる高付加価値の先端材料が注目できる。

 ネット上の人材マッチング事業と大企業向け事業に加え、フリーターへの貸付を行う「与信ビジネス」も開始したクラウドワークス <3900> [東証M]は、個人のニーズに合わせてマッチングを行うことから「働き方改革」にも沿う銘柄としても注目できる。

 欧州の地図大手ヒアと資本提携したパイオニア <6773> は構造改革が進み、自動運転向け事業化加速に期待。コニカミノルタ <4902> と有機EL照明で合弁会社設立。新興国を開拓、復配か。

 1枚から注文できるプリント基板のネット通販会社のピーバンドットコム <3559> [東証M]。この分野では圧倒的な強みを持ち、会員も拡大中で着実に業容を広げている。ネット通販へのさらなる移行によって、成長期待が大きい。

 そのほか、日本の将来を支えていきそうな新技術を要する銘柄や、高齢化社会に対応できる銘柄をマークしたい。

◆雨宮氏のお薦め「2018年ポートフォリオ10銘柄」

熊谷組 <1861>
ライト工業 <1926>
宇部興産 <4208>
三菱ガス化学 <4182>
パイオニア <6773>
ピーバンドットコム <3559> [東証M]
リゾートトラスト <4681>
クラウドワークス <3900> [東証M]
サインポスト <3996> [東証M]
ヴィスコ・テクノロジーズ <6698> [JQ]

2017年12月26日 記


★元日~3日に、2018年「新春特集」を一挙、“24本”配信します。ご期待ください。
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