信用
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)のみができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

1723 日本電技

東証S
5,910円
前日比
+70
+1.20%
PTS
5,830円
10:57 04/25
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
10.6 1.46 3.11
時価総額 484億円
比較される銘柄
オーテック, 
テクノ菱和, 
大成温調
決算発表予定日

銘柄ニュース

戻る
 

日本電技 Research Memo(4):空調計装と産業システムが両輪


■事業概要

1. 事業内容
日本電技<1723>の事業は空調計装関連事業と産業システム関連事業が両輪で、2021年3月期第2四半期の売上高構成比はそれぞれ83%、17%となっている。空調計装関連事業は、建物の建設時に空調計装工事を行う新設工事と、既設建物のメンテナンスやリニューアル工事を行う既設工事に分けることができる。空調計装の新設工事はゼネコンやサブコン※から受注することが多く、既設工事はビルオーナーなどと直接契約して同社が元請になることが多い。一方、産業システム関連事業は、工場の生産ラインや搬送ラインなどをつなぐ計装から産業用ロボットの制御などへと事業領域も拡大している。また、ジュピターアドバンスシステムズと連携して、同社は空調計装にとどまらず産業計装におけるシステム開発力を強化している。このほか、継続してAIやIoT、クラウドといった最新技術を計装に取り込んでいる。これにより、次世代の空調計装「Building IoT」や産業計装「Industrial IoT」といった技術の創出に弾みを付け、計装エンジニアリング企業として新たな高付加価値サービスの提供を目指している。

※サブコン:大型ビルの建設工事の全体をプロデュースするゼネコンから空調や電気、衛生関連設備といった工事を特化して請負う設備業者。



ビル空調の自動制御をトータルプロデュース
2. 空調計装関連事業
空調計装とは、熱源制御、空調制御、動力制御、中央監視装置などによって、ビルの自動制御システムを総合的にプロデュースすることである。最適なビルの自動制御システムにより快適なビル空間を実現し、また、設備・機器の更新提案や建物のエネルギー管理の補助、省エネ化提案などを行うことで、顧客の建物資産の保全やライフサイクルコストの低減をサポートしている。同社の空調計装関連事業は、ビルシステム事業とソリューション事業に分けられる。ビルシステム事業は同社の主軸であり、建物の建築時に導入される空調・給排水衛生設備などのシステム設計から施工管理、引渡し前の試運転・調整、引き渡し時の取扱説明までをワンストップで行っている。また、建物が完成した後も、納入した設備・機器の保守や保全に携わることで、エネルギー使用状況などの管理・分析や省エネ化を目的とした設備改修・更新などを提案することで継続的に支援を行っている。ソリューション事業では、空調計装関連事業(既設)の施主やエンドユーザーなどと直接取引・契約をし、省エネ化など様々な課題に対し計装技術を用いて解決を図るビジネスである。


「計装エンジニアリング」企業としてシステム開発にも定評
3. 産業システム関連事業
産業システム関連事業において、産業計装とは、生産プロセス(生産工程)や搬送、工場全体を自動制御することであり、小規模工場から大規模工場などまで、自動制御に関わるシステムを提供する。そして、製品管理や品質保持、生産性向上、省コスト化、環境への配慮などを通じて顧客のバリューチェーンを高度化することを目的としている。そのような産業計装の中で、同社は、制御システムの設計から制御盤の製造、施工、メンテナンスまで、「計装エンジニアリング」技術に裏付けられたトータルプロデュース力に定評がある。具体的には、食品や医薬品の製造現場を中心に、電気計装工事、特殊な仕様に対応したユーティリティ設備(冷温水、蒸気、圧縮空気等)の設計施工など、安全性の確保や仕分け作業の精度向上、効率性向上などをサポートしている。また、工場などで不要になって排出される廃温水や廃熱などを有効活用し、環境負荷の低減や工場・プラントでの省エネ化、運用コストの削減などにもつなげている。さらに、箱詰め・検査・組み立て・荷捌といった人手のかかる工程において、ピッキングロボットを活用するなど、生産性の向上や人材不足の解消、人が介在しないことによる安心・安全(フードディフェンス)の確保といった様々な課題に応えている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

《ST》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均