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1450 田中建設工業

東証S
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師走IPOの行方、超ド級「ソフトバンク」に視線集中<株探トップ特集>


―12月は20銘柄が登場、AI関連など多彩な顔ぶれ―

 12月の新規株式公開(IPO)が11日から本格化する。例年、年末の12月はIPOラッシュに沸く時期であり、今年は20社が登場する。なかでも国内のIPOでは過去最大規模となるソフトバンク <9434> [東証]に投資家の視線は集中している。12月IPOは超大型上場となるソフトバンクから、人工知能(AI)ドローン関連、それに有名資産運用会社など顔触れは多彩であり、人気化への期待は高まっている。

●大型IPOによる資金調達に警戒、全般相場堅調なら人気化に期待

 12月に登場する20社のIPOの内訳は、東証マザーズが13社、ジャスダックが3社、札幌証券取引所アンビシャスが1社、東証2部が1社、東証1部が1社、東証1部または2部が1社となる。昨年の23社からは、若干減少するが高水準をキープする。

 国内のIPOでは過去最大規模となるソフトバンクをはじめとして、調達金額や時価総額が大きな企業も少なくない。市場関係者からは「ソフトバンクをはじめとする大型新規上場による資金調達は気になるが、10月のような波乱相場にならなければ、12月IPOはいつも通りの人気を集めるのではないか」(アナリスト)との見方が出ている。

●ソフトバンクは5%利回り魅力、個人向け販売は好調との観測

 その12月相場の超目玉となっているのが、ソフトバンクだ。同社は19日に東証に上場を予定しており、売出価格の仮条件は先月30日に1500円で決まった。この仮条件に基づく資金調達金額は約2兆6000億円と日本企業として過去最大規模。時価総額も7兆円超となりそうだ。同社のIPOはソフトバンクグループ <9984> との親子上場となるほか、通信事業の成長性は高くないとの見方から、外国人投資家からの人気は限定的ともみられている。

 ただ、今期(半期)の1株当たり配当は37円50銭であり、年間換算ベースで仮条件から弾いた配当利回りは5.0%となる。この高配当利回りから「高利回り債券に投資する感覚で個人投資家からの買いの引き合いは強い」(国内証券)という。すでに2兆円規模の個人向け販売をこなすメドはついたともみられている。

 ソフトバンクの売出価格は10日に決まるが、仮条件と同水準とした場合、「初値が大きく飛ぶことは想定しにくいものの、配当利回りが下支えとなり、大きく売られることもないだろう」(ファンドマネジャー)との予想が出ている。今後の相場状況にもよるところは大きいものの、現時点ではソフトバンクのIPOは、その債券的な性格から「無難にこなされそうだ」(同)との見方が少なくない。

●「人工知覚」や「ドローン」「AI」「越境EC」関連など注目

 では、ソフトバンクを除く残りの19社のうちどのような新規上場銘柄が人気を集めそうなのか。「AIやIoTなどITや先端分野に絡む銘柄の人気は強いだろう」(小型株アナリスト)という。具体的には、Kudan <4425> [東証M]や自律制御システム研究所 <6232> [東証M]、テクノスデータサイエンス・エンジニアリング <7046> [東証M]、ピアラ <7044> [東証M]などの名前が挙がっている。

 Kudanは19日に東証マザーズに上場する。同社はイギリスに研究開発拠点を持つ、人工知覚(AP)のパイオニア企業。APとはデータを数理的に処理し、立体感(方向・距離など)や運動感覚(位置・移動)を緻密に処理出力するソフトウェアのこと。拡張現実(AR)や仮想現実(VR)、ロボットなどに必須な技術とみられている。資金調達金額は小さく株価は人気が期待されている。自律制御システム研究所は21日に東証マザーズに新規上場する。商業用ドローンの製造・販売を手掛け、日本で開発した独自の自律制御テクノロジーを持つ。ドローンのテーマに乗り投資家の注目度も高まっている。

 テクノスデータサイエンス・エンジニアリングは18日に東証マザーズへ上場する。ビッグデータやAIを活用したソリューションやAI製品の提供を行っているが、想定されている時価総額は70億円弱と小さい点なども注目されている。ピアラは11日に東証マザーズへ上場を予定している。電子商取引(EC)支援のマーケティング事業などを手掛け、越境ECなどにも絡む。12月IPOのトップバッターとなることから人気が期待されている。

●「ひふみ投信」運用のレオスキャピタルにも関心

 更に、AmidAホールディングス <7671> [東証M]は、印鑑をネット通販する「ハンコヤドットコム」を展開するIT関連企業であり、今後のEC事業の展開が関心を集めている。Amazia <4424> [東証M]も「マンガBANG!」などマンガアプリ事業を展開。電子書籍関連銘柄として注目されそうだ。レオス・キャピタルワークス <7330> [東証M]は「ひふみ投信」の運用会社であり、投資家の知名度は高い。純資産額は急拡大するなか業績は好調であり、著名ファンドを抱える同社の上場は市場の話題を集めている。

■12月の新規上場銘柄
日時   コード・市場  銘柄名           主幹事
12月11日 <7044>・東マ  ピアラ           SBI
     <7043>・東マ  アルー           野村
12日   <4423>・東1  アルテリア・ネットワークス SMBC日興
13日   <7670>・東2  オーウエル         大和
     <1449>・札ア  FUJIジャパン      藍澤
17日   <7045>・JQ  ツクイスタッフ       SMBC日興
     <2970>・JQ  グッドライフカンパニー   みずほ
18日   <7046>・東マ  テクノスデータサイエンス
             ・エンジニアリング     いちよし
     <1450>・JQ  田中建設工業        野村
19日   <9434>・未定  ソフトバンク        野村
     <4425>・東マ  Kudan         SMBC日興
20日   <7671>・東マ  AmidAホールディングス 野村
     <4424>・東マ  Amazia        SMBC日興
21日   <7047>・東マ  ポート           大和
     <7037>・東マ  テノ.ホールディングス   野村
     <6232>・東マ  自律制御システム研究所   みずほ
     <4427>・東マ  EduLab        SMBC日興
25日   <7330>・東マ  レオス・キャピタルワークス みずほ
     <7048>・東マ  ベルトラ          野村
     <4428>・東マ  リンク           SBI

  (注)未定は東証1部または2部、札アは札幌証券取引所・アンビシャス市場。

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