貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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1446 キャンディル

東証S
593円
前日比
+2
+0.34%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
23.8 2.03 1.35 2.25
時価総額 63.7億円
比較される銘柄
サンヨーH, 
FJ, 
イチケン
決算発表予定日

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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】 ─ハイテク主導で順張りも、NT倍率修正のタイミングを見極め


「ハイテク主導で順張りも、NT倍率修正のタイミングを見極め」

●日経平均は昨年来高値を更新

 米イラン対立による中東情勢の緊迫化が懸念され、波乱の幕開けとなった2020年相場であったが、両国とも戦争は望まず、対立激化が回避されたことを受けて株価は早期の切り返しをみせた。

 その後は、米中貿易協議へ市場の関心が向かう中、トランプ政権が合意署名に先立って、交渉の障害の一つとなっていた中国に対する為替操作国の認定を解除。米中両国は15日に「第1段階」の合意文書に署名した。中国からの輸入品およそ2500億ドル分に対する25%の制裁関税は「第2段階の合意」署名まで維持したが、ひとまず「一時休戦」の流れが定まったことが安心感につながった。

 さらに米国では決算シーズンに入っており、JPモルガン・チェース、モルガン・スタンレーなど主要企業の好決算を追い風にNYダウが最高値を更新。また、台湾積体電路製造(TSMC)の今期見通しや設備投資計画を受けて、半導体景気の先行きに楽観的な見方が広がったことなども支援材料となり、日経平均株価は昨年12月17日以来の高値を更新した。

●TOPIXには断続的な売り

 もっとも、上昇を牽引しているのは指数インパクトの大きい値がさハイテク株などであり、TOPIXに対しては海外勢とみられる先物経由での売りが断続的に出ている。そのため、NT倍率(日経平均÷TOPIX)は2000年以降で最高値の水準まで上昇。全体としては日経平均ほど強い相場には感じられない状況である。出来高も依然として低水準であり、先物主導によるインデックス売買に振らされやすい需給状況であることに変化は見られない。

 ただし、海外勢によるTOPIXへの売りについては、昨年末に向けての上昇に対する利益確定の流れとみられ、日本株売りに転じたと判断するには時期尚早であろう。NT倍率の強い上昇がみられ、ハイテク株などの強い値動きが続いている現状では、TOPIXへの売りには違和感はないだろう。今後はNT倍率修正のタイミングを見極めていくところである。

●1月後半から決算発表が本格化

 国内でも1月後半から決算発表が本格化してくる。ゲーム株の決算が相次ぐこともあり、個人主体の資金を誘い込むことになりそうだ。ただし、商いが低水準の状況において、決算内容に過剰に反応する局面が多くみられている。大きくトレンドを崩している銘柄も少なくなく、イレギュラー的な価格形成もみられる。神経質になりやすいところではあるものの、過剰反応をみせた銘柄などについては一気に需給整理も進むと考えられるため、冷静に押し目拾いのスタンスを取りたい。

 また、月末にはTOPIXの浮動株比率見直しに伴うリバランスが行われる。出来高が薄い状況でもあるため、浮動株比率見直しに伴うインパクトが出やすい銘柄などへは、先回り的な資金シフトも意識されやすいところである。

●今週の活躍期待「注目5銘柄」

◆マクロミル <3978>
インターネットリサーチ、デジタルマーケティングリサーチ、医療分野に特化したメディカルリサーチなどを手掛ける。秋には衆院議員の任期が残り1年を切り、解散総選挙のタイミングが意識されやすいところでもあり、世論・選挙情勢調査といったリサーチ需要が高まるとの思惑につながりやすいだろう。株価は昨年10月安値845円をボトムに緩やかなリバウンド基調を継続しており、足元では25日移動平均線が支持線として意識されている。

◆ブレインパッド <3655>
ビッグデータ活用サービス、デジタルマーケティングサービスを提供。80名を越すデータサイエンスとが人工知能(AI)によるビジネス課題の解決を支援する。企業や社会に大量に蓄積されるデータを解析し、その中に潜む重要なパターンや法則性を抽出するデータマイニングなど、国内企業におけるデータ活用意欲の高まりを受けてプロジェクトの大型化・長期化が進んでいる。

◆キャンディル <1446>
戸建て向けのリペアサービス、住環境向け建築サービス、商環境向け建築サービスなどを手掛ける。内装建材、家具などに発生した傷や不具合を、部材交換することなく修復(リペア)するサービスに特徴。主に集合住宅を中心としたリペアサービスを提供しているが、分譲マンションの竣工数の伸びが追い風。東京オリンピック後の選手村のリペア需要などへの思惑が高まりやすい。

◆エフオン <9514>
省エネルギー支援サービス事業、グリーンエナジー事業を展開している。木質バイオマス燃料のすべてを国産原料で補っているほか、山林経営・施業も手掛ける。子会社エフオン壬生の壬生発電所は、2020年1月2日より試運転から商業運転に移行している。株価は昨年8月安値654円をボトムに緩やかながらもリバウンド基調が続いている。足元では75日線を支持線に25日線を上放れてきている。

◆グレイステクノロジー <6541>
マニュアル制作専門企業。コンサルティングや技術翻訳も手掛けており、大手メーカー中心に2000社以上の取引実績を持つ。AIを使ったマニュアル「グレイスビジョン」は、AIを搭載した専用メガネに、AR(拡張現実)を表示し、音声とともに誘導する完全誘導型AIマニュアルであり、5G/IoTの本格普及によって需要拡大が見込まれる。株価は直近でダブルボトム形成からリバウンドの展開をみせており、75日線を突破してきている。

2020年1月17日 記

株探ニュース

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