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【杉村富生の短期相場観測】 ─ 2020年には双発エンジンがフル稼働に!


「2020年には双発エンジンがフル稼働に!」

●「釈迦に説法」の類いとは思うが…

 経験豊富な読者(投資家)の皆さんにとっては「釈迦に説法」の類いと思うが、株価を決めるのは価値、需給、人気(これを株価の3要素と称する)である。

 価値は経営資源のすべてを含む。これは最終的に企業業績(1株利益→EPS)に収れんされる。需給、人気は株価収益率(PER)に影響を与える。ちなみに、株価はEPS×PERの計算式によって算出できる。

 現在、日経平均株価のEPS(予想ベース)は1666円だ。実績ベースは1760円である。5.3%減益となる。8月末には1776円あった。EPSは減り続けている。

 2019年度の企業業績は減益予想だ。EPSが減少するのはやむを得ない。しかし、日経平均は8月26日の2万173円を直近安値に、11月8日には2万3591円の高値(ザラ場ベース)まで急騰した。約3400円幅、16.9%の急騰劇である。

 前述したように、EPSは減少している。この急騰劇はPERの上昇(11倍そこそこ→14倍台に)によってもたらされたものだ。PERの上昇は需給の改善(外国人の買い越し転換、売り方の買い戻し)、および米中貿易協議の進展、NY市場の史上最高値更新などを受けての人気の高まりによる。

●NYダウのPBRは4倍を超えている

 ちなみに、NYダウ平均のPERは18.6倍、PBRは4.07倍に買われている。日経平均のPERは14.0倍、PBRは1.15倍だ。「割安じゃないか」。単純に言うとそうだが、それは違う。

 NYダウのROE(株主資本利益率)は21.1%、配当性向は43.3%だ。一方、日経平均のROEは8.7%、配当性向は27.0%にとどまる。改めて述べるまでもない。PBRはROEと連動している。日本企業はタメ込み主義(日本企業の内部留保額は463兆円)をやめ、自社株買い、増配にもっと積極的になる必要があろう。

 これは株価に刺激を与え、結果としてROEが上昇する。まあ、19年度の自社株買いは10兆円を突破、史上最高になりそうだが……。いずれにせよ、日本企業には改善の余地が大きい。これが見直しにつながる。

 さて、足もとの株式市場は急騰の反動、片肺飛行の弱さがあって、やや波乱含みの展開になっている。しかし、心配は無用だ。20年度は間違いなく増益になる。そう、EPSとPERの双発エンジンがフル稼働に転じる。

 物色面では“小物”優位の展開になりつつある。具体的には、元気なメドピア <6095> [東証M]、Lib Work <1431> [東証M]、GCA <2174> 、業容一変期待の明星電気 <6709> [東証2]などに注目できる。

2019年11月14日 記

株探ニュース

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