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富田隆弥の【CHART CLUB】 「日足“陰転”」


◆長引く梅雨寒のせいだろうか。7月になっても株式市場は梅雨空模様が続き、そうこうしているうちに暗雲が立ち込めてきた。10月の消費税引き上げを前に、冷夏が日本を襲う。改善に向かうと思われた米中貿易戦争も再燃しそうな雲行きだ。このような状況では投資を急ぐ理由も見当たらず、様子見が一策となる。

NYダウ平均ナスダック指数など米国株が過去最高値を更新。ならば日本株も21日の参院選に向けて上昇すると思われたのだが、7月の日経平均株価は2万1600円前後でこう着、売買代金2兆円割れの閑散地合いが続いた。日足は25日移動平均線や75日移動平均線の上にあり上昇基調を維持していたので、それらの平均線に迫ったところで切り返すことも想定された。だが、17日に下値抵抗線を割り込み、18日には422円安の2万1046円と急落、2万1400円台にあった25日線、75日線の両移動平均線を大きく割り込んでしまった。日足チャートはこれで「陰転」だ(18日現在)。

◆日経平均の週足チャートは、52週移動平均線(2万1695円)が戻りの壁となり、13週移動平均線(2万1368円)と26週移動平均線(2万1279円)を割ってきた。4月24日の高値2万2362円と6月4日の安値2万289円の間で「もみ合い」という位置付けでもあるが、昨年10月の高値2万4448円から引く上値抵抗線(52週移動平均線と同水準)を今回抜けなかったことで、週足ベースの調整基調は継続中となる。

◆NYダウは2万7398ドル、ナスダックは8264ポイントと過去最高値を更新した(いずれもザラバ高値)。FRBパウエル議長の「利下げ発言」からマーケットは再び需給相場に動き出し、NYダウは昨年来の「三尊高値」を突破するなどチャートも強い基調を見せている。ただ、FRBが利下げを示唆する背景には米国と世界の景気の不透明感がある。その懸念を無視して、行き場のないあふれたマネーが米国株に流れ込んだ結果の株高は「マネーゲーム」でもある。

◆需給相場、過剰流動性相場、不況の株高など呼び方はいろいろあるが、それはチャートが上昇基調を維持しているときの言葉。上昇基調が崩れるならばマネーゲームの反動に警戒し「要注意」となることは頭に入れておきたい。その意味で25日移動平均線などが上昇基調維持の一つポイントであり、いまNYダウであれば2万6700ドル台をチェックしておきたい。

◆ここからは米国のFOMC(30~31日)が焦点になるが、そこでの利下げは、100%マーケットに織り込み済みだ。8月のバカンス(夏休み)を控え、7月下旬は投資家が利益確定売りに出やすい。日本株は目先反発してもおかしくないが、日足が陰転しており上値は欲張れない。この夏は、少し大人しく過ごしてはいかがだろうか。

(7月18日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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