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話題株ピックアップ【夕刊】(3):テーオーシー、グリコ、デルタフライ

■テーオーシー <8841>  839円  -29 円 (-3.3%)  本日終値
 テーオーシー<8841>が反落。8日の取引終了後、12月4日に同社のネットワークが第三者による不正アクセスを受けたことを確認したと発表しており、嫌気された。同社では現在、外部の専門家とも連携してインシデントの範囲調査や復旧措置の実施、影響を受けた情報の確認を迅速に進めているとしており、業績予想に及ぼす影響についても精査中としている。

■江崎グリコ <2206>  5,352円  -12 円 (-0.2%)  本日終値
 江崎グリコ<2206>は小動き。8日取引終了後、「ポッキーチョコレート」「ポッキー極細」を含むチョコレート製品20品目について、本来の風味と異なる商品の流通が判明したため自主回収すると発表した。主原料のカカオ豆を貯蔵していた物流倉庫の改修工事の際に、暫定的にカカオ豆と香辛料を同一場所で保管したことで香辛料の香りがカカオ豆に移ったという。食べても安全性に問題はないとしている。

■デルタフライ <4598>  601円  +100 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値
 Delta-Fly Pharma<4598>がストップ高。8日の取引終了後に、米国で臨床試験を実施中の「DFP-10917」に関連する開発パイプラインの治験最新情報を発表。急性骨髄性白血病患者を対象に実施中のDFP-10917単剤の臨床第3相比較試験は中間解析に必要なデータがそろったことから、安全性独立委員会へデータを提出したとしており、進捗状況を好感した買いが入ったようだ。また、「DFP-10917」のPED(ポリエチレングリコール)誘導体である「DFP-14927」に関しては、膵臓がん患者を対象に拡大臨床試験を実施する予定としている。

■学情 <2301>  1,794円  +176 円 (+10.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 学情<2301>が急騰。8日取引終了後、26年10月期単独業績予想について売上高を133億円(前期比20.7%増)、営業利益を32億5000万円(同39.3%増)と発表した。2期ぶり最高益更新の見込み。配当予想も75円(前期67円)とした。これが好感された。同時に発表した25年10月期決算は売上高が110億1900万円(前の期比2.7%増)だった一方、営業利益は23億3200万円(同12.2%減)となった。構造的な人手不足を背景とした若手人材への需要拡大が追い風に働いた。ただ、戦略的成長投資の強化により利益は押し下げられた。

■情報戦略テクノロジー <155A>  1,473円  +131 円 (+9.8%)  本日終値
 情報戦略テクノロジー<155A>が大幅続伸、11月27日に上場来高値1750円を形成後は利益確定を優先したポジション調整の売りに押されてきたが、目先波動転換の様相をみせている。DXの総合商社を目標に掲げ顧客ニーズへの対応力の高さで需要を開拓し、このビジネスモデルを評価した実需の買いが7月下旬を境に波状的に流入している。また、自社株買いなどにも積極的で品薄感から株価上昇に拍車がかかった。業績は好調で、25年12月期は連結決算移行で単純比較はできないものの、売上高・利益ともに過去最高更新基調に変化はない。大手企業を主要顧客にDX内製支援ビジネスを手掛けるが、優秀なエンジニアを抱え、ITコンサルティングからシステム構築に至るまで一気通貫で提供できる強みを前面に押し出している。株式需給面では買い残の増加が頭打ちとなる一方、信用売り残が漸増傾向にあり、直近信用倍率は1.5倍までタイト化している。他方、日証金の貸借倍率は8日現在で0.45倍と売り長、11月下旬から貸株注意喚起の対象となっており、直近は株価が跳ねやすい需給バランスとなっている。

■ダイニチ工業 <5951>  951円  +67 円 (+7.6%)  本日終値
 ダイニチ工業<5951>が大幅高で5日ぶりに反発。同社は8日、BS-TBSで12月14日放送予定の「御社でインターンよろしいでしょうか?」で紹介されることになったと発表しており、好感された。同番組は、芸能人がインターン生として企業に潜入し、業務体験を通じて企業のリアルを伝えるビジネス情報バラエティー番組。高い品質と安全性を追求する同社のモノづくりや、新商品の開発現場などが紹介される。

■萩原工業 <7856>  1,695円  +97 円 (+6.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 萩原工業<7856>が急伸。合成樹脂繊維の大手で土木・建築業界を中心に需要を獲得し、スリッター(切断装置)やワインダー(巻取装置)などのエンジニアリング製品にも定評がある。足もとの業績は好調で、8日取引終了後に発表した26年10月期業績予想は売上高が前期比10%増の350億円、営業利益が同43%増の21億円と大幅な伸びを見込む。加えて株主還元も強化、年間配当は前期実績に10円増配となる75円を計画し、配当利回りは前日終値換算で4.7%弱に達する。更に、新たに策定した中期経営計画も発表した。数値目標として28年10月期に営業利益30億円(今期予想比43%増)を掲げている。PBRも0.7倍台と指標面で割安感が強く、大幅な水準訂正に期待した買いが集中した。

■ブライトパス・バイオ <4594>  55円  +3 円 (+5.8%)  本日終値
 ブライトパス・バイオ<4594>は大幅続伸。8日取引終了後、開発パイプラインBP1209(完全個別化ネオアンチゲン・ワクチン)に関連する特許出願について、特許庁から特許査定の通知を受けたと発表した。完全個別化がん治療用ネオアンチゲン・ワクチンBP1209を構成するリンカー技術に関するものという。これが材料視された。

■UNICON <407A>  1,212円  +56 円 (+4.8%)  本日終値
 UNICONホールディングス<407A>や構造計画研究所ホールディングス<208A>、土木管理総合試験所<6171>が上昇した。8日夜、青森県東方沖を震源とする地震が発生し、同県八戸市で最大震度6強の強い揺れが観測され、気象庁は一時津波警報を発令。更に、大規模地震への警戒を促すため、9日に「北海道・三陸沖後発地震注意情報」を発表している。また、高市早苗首相は9日午前、負傷者が30人、住宅火災1件が確認されたと述べ、引き続き情報収集に努める方針を明らかにしている。株式市場においては国土強靱化関連の一角を物色する動きがみられ、東北を地盤とした地域連合ゼネコンのUNICONや防災関連のコンサルティングなどを手掛ける構造計画HD、土質・地質調査を展開する土木管理に買いが入った。地盤改良など基礎工事の日本基礎技術<1914>やプレストレストコンクリート(PC)橋梁とともに港湾など土木全般に事業を展開するピーエス・コンストラクション<1871>などが堅調に推移している。

■みのや <386A>  1,638円  +69 円 (+4.4%)  本日終値
 みのや<386A>が3日ぶりに反発。正午ごろに発表した11月度の月次売上高で、「おかしのまちおか」既存店売上高が前年同月比4.6%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客単価が同3.3%増と上昇したことが牽引。客数も同1.3%増と伸長した。なお、全店売上高は同10.2%増だった。

●ストップ高銘柄
 アクアライン <6173>  238円  +50 円 (+26.6%) ストップ高   本日終値
 PostPrime <198A>  242円  +50 円 (+26.0%) ストップ高   本日終値
 ヒーハイスト <6433>  866円  +150 円 (+21.0%) ストップ高   本日終値
 菊池製作所 <3444>  661円  +100 円 (+17.8%) ストップ高   本日終値
 日本ナレッジ <5252>  555円  +80 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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