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3549 クスリアオキ

東証P
3,927円
前日比
-56
-1.41%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.1 2.62 0.41 0.36
時価総額 3,755億円

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クスリのアオキホールディングス:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】

担当 近藤 浩之

●クスリのアオキホールディングス <3549> [東証P]
レーティング:NEUTRAL(2025/7/24)→ NEUTRAL

◆食品と調剤薬局を強化したドラッグストア
◆積極的な買収が足元の利益を圧迫
◆既存店売上高は順調に伸び

【タイトル】

(注)22/5期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、22/5期の伸び率は記載していない。2023年11月21日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しており、22/5期~24/5期のEPS・1株配は22/5期期首に分割が行われたと仮定して算定。

出所:クスリのアオキホールディングス、ブルームバーグ、今村証券

◆食品と調剤薬局を強化したドラッグストア

 ドラッグストアが主軸の上場企業の内、直近決算期の売上高は7位。北陸最大手で、26府県にドラッグストア1033店舗(内、調剤薬局併設676店舗)、スーパーマーケット20店舗、調剤専門薬局6店舗を持つ(2025年10月7日現在)。食品(日配品・冷凍食品・生鮮食品等)を取り揃えて集客力を高め、併設した調剤薬局で来店客から信頼を得ることを狙った店舗を展開する。前期(2025年5月期)における食品の売上構成比51.3%と調剤薬局併設率66.1%は同業上場企業のなかで3番目に高い。

◆積極的な買収が足元の利益を圧迫

 前期に株式報酬費用約4億円を計上した。この影響を除くと、今期(2026年5月期)第1四半期の営業利益は前年同期比6%減、純利益は同10%減だった(資料1・2、出所:決算短信・決算説明会資料)。第1四半期に営業利益、純利益が減益になるのは4期ぶりだ。

(資料1)業績の推移
【タイトル】
(注)22.5期~は「収益認識に関する会計基準」等を適用。

(資料2)業績の詳細
【タイトル】

 積極的な買収が重荷になった。生鮮食品強化と好立地物件の確保を目的に、前期までの2年間でスーパーマーケット10社92店舗を取得した。現在はこれらの店舗をドラッグストアに転換する過程にあり、多くの店舗が収益性の低いスーパーマーケットとして運営中または一時閉店中のため、利益を圧迫した。第1四半期にも香川県で食品スーパー5店舗を展開する株式会社ミワ商店を子会社化した。

 加えて、電気代が会社予想を上回って上昇した。また第2四半期以降は、新規出店が増え、費用が嵩む。今期の新規出店見通しは過去最高となる110店舗(前期比+42店舗)で、その9割を第2四半期以降に出店する(資料3、出所:決算短信・決算説明会資料)。

(資料3)ドラッグストア新規出店数の推移
【タイトル】

◆既存店売上高は順調に伸び

 一方で会社予想を上回ったのが、既存店売上高だ。第1四半期の既存店売上高は前年同期比7.1%増だった(資料4、出所:月次営業速報)。前期までの3年間で既存店693店舗を改装し、第1四半期にも50店舗弱を改装した。すべての店舗(超小型店を除く)で青果・精肉・惣菜を取り扱うようになり、すでに生鮮食品を取り扱っていた店舗は品揃えを拡充した。この効果や、EDLP(エブリデー・ロー・プライス。毎日一定の低価格で販売する手法)施策の推進が売上増加につながった。

(資料4)既存店売上高の推移(前年同月比)
【タイトル】

 月次で既存店売上高をみると、8月度や、第2四半期に入った9月度は伸びが鈍った。改装効果が一巡した店舗が出てきたのは会社予想通りだ。ポイント販促日が前年同月より1日ずつ少なかったことを踏まえれば、会社予想を上回る推移が続いている。

◆投資判断はNEUTRAL継続

 今村証券による今期業績予想は、売上高5700億円(前期比+13.7%)、営業利益250億円(同▲6.0%)、純利益170億円(同▲4.4%)。会社予想を売上高が100億円(1.8%)、営業利益が20億円(8.7%)上回る予想であり、前回(7月)今村証券予想を据え置く。既存店売上高が会社予想を上回る状況が続くとみている。来期(2027年5月期)に関しては、新規出店が今期並み、既存店売上高が今期今村証券予想比鈍化との前提で、売上高6300億円(今期今村証券予想比+10.5%)、営業利益260億円(同+4.0%)、純利益177億円(同+4.1%)を予想する。

 投資判断は「NEUTRAL」を継続する。

【レーティングの定義】
OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。
NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。
UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。
トータルリターン:株価変動率+配当利回り
目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。


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