「博士でも非正規のまま」の悲哀から、年配当430万円+αの億り人昇格の技
すご腕投資家さんに聞く 『銘柄選び』の技
トランプ波乱を勝ち抜く技
ナマズさんの場合-1回完結
イラスト:福島由恵■ナマズさん(ハンドルネーム・60代・男性)のプロフィール:
非常勤かつ任期付きの大学研究員として活動する傍ら、株式投資で1億5000万円を運用している。投資を始めたのは2008年。本業の収入面に不安があり、副収入を得ようと開始した。最初は株主優待狙いに着手し、次第に配当収入の拡大も意識するようになり、現在のスタイルに行き着く。「億り人」になった今は経済面の不安は解消され、投資は趣味の一環で続けている。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「配当・株主優待重視」、日本株投資の腕前は「中級者」となる。
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今回登場するナマズさん(ハンドルネーム)は、大学院で博士課程を修了後、非常勤かつ任期付きの大学研究員、いわゆるポスドクとして勤務先を転々としてきた。
株式投資は、「安定しない給与をカバーするには、配当金で稼ぐしかない」と、切実な思いから始めた。その思いは実を結び、今では3000万円の累計元本は1億5000万円と5倍に膨らんだ。
目標にしてきた配当金も、2024年の1年間で430万円(税引き後)ほど受け取っている。加えて株主優待でも50万円相当と、合わせて500万円近い“安定収入”を得るまでになった。
給与所得者の平均年収並みのインカムゲインを手にできるようになったのは、高利回り銘柄にこだわってきたことがある。とはいえ株式投資は不確実性のゲームである以上、減配や株価下落、優待でも廃止のリスクがつきまとう。
ナマズさんは、そうした落とし穴にはまらないように、最善の注意を払いながら銘柄選びに臨んできた。どのような着眼点で選んできたのか。
■「配当・株主優待狙い」でのナマズさんの位置づけ(左下)

総合利回りの基準は4%以上、長期分散を徹底
ナマズさんは、配当利回りに優待商品の金銭的価値を加えた「総合利回り」を重視する。その目安は4%以上だ。中には株主優待を実施していない銘柄に投資することもあるが、その場合は「配当利回り」を参考にしている。
運用リスクを低く抑えるために、銘柄分散を心がけている。1銘柄の投資は1000株を上限とし、足元で500銘柄を運用している。
その中で運用額が大きいのが、非鉄金属商社の白銅<7637>、都内で投資用ワンルームマンションを手掛けるグッドコムアセット<3475>、設備工事大手の三機工業<1961>、建材や産業資材を中心とする専門商社の高島<8007>、特殊ガラスを開発する日本電気硝子<5214>などだ。
2015年から21年にかけて取得を開始したもので、足元の時価評価額は110万~260万円台。いずれも数十万円以上の含み益が生じている。具体的にどのような条件で取得したのか。
■5銘柄の保有状況
注:2025年7月28日終値時点。三機工、高島、日電硝は配当利回り
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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トランプ波乱を勝ち抜く技
ナマズさんの場合-1回完結
取材・文/真弓重孝、高山英聖、イラスト/福島由恵
イラスト:福島由恵非常勤かつ任期付きの大学研究員として活動する傍ら、株式投資で1億5000万円を運用している。投資を始めたのは2008年。本業の収入面に不安があり、副収入を得ようと開始した。最初は株主優待狙いに着手し、次第に配当収入の拡大も意識するようになり、現在のスタイルに行き着く。「億り人」になった今は経済面の不安は解消され、投資は趣味の一環で続けている。「株探-個人投資家大調査-2025」の回答者で、投資スタイルは「配当・株主優待重視」、日本株投資の腕前は「中級者」となる。
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| この記事を読んで分かること |
| 1. 将来不安を解消したインカムゲイン戦略の中身 |
| 2. 総合利回り重視の銘柄選びでの注意点 |
| 3. 運用効率を高めるために心がけていること |
今回登場するナマズさん(ハンドルネーム)は、大学院で博士課程を修了後、非常勤かつ任期付きの大学研究員、いわゆるポスドクとして勤務先を転々としてきた。
株式投資は、「安定しない給与をカバーするには、配当金で稼ぐしかない」と、切実な思いから始めた。その思いは実を結び、今では3000万円の累計元本は1億5000万円と5倍に膨らんだ。
目標にしてきた配当金も、2024年の1年間で430万円(税引き後)ほど受け取っている。加えて株主優待でも50万円相当と、合わせて500万円近い“安定収入”を得るまでになった。
給与所得者の平均年収並みのインカムゲインを手にできるようになったのは、高利回り銘柄にこだわってきたことがある。とはいえ株式投資は不確実性のゲームである以上、減配や株価下落、優待でも廃止のリスクがつきまとう。
ナマズさんは、そうした落とし穴にはまらないように、最善の注意を払いながら銘柄選びに臨んできた。どのような着眼点で選んできたのか。
■「配当・株主優待狙い」でのナマズさんの位置づけ(左下)

総合利回りの基準は4%以上、長期分散を徹底
ナマズさんは、配当利回りに優待商品の金銭的価値を加えた「総合利回り」を重視する。その目安は4%以上だ。中には株主優待を実施していない銘柄に投資することもあるが、その場合は「配当利回り」を参考にしている。
運用リスクを低く抑えるために、銘柄分散を心がけている。1銘柄の投資は1000株を上限とし、足元で500銘柄を運用している。
その中で運用額が大きいのが、非鉄金属商社の白銅<7637>、都内で投資用ワンルームマンションを手掛けるグッドコムアセット<3475>、設備工事大手の三機工業<1961>、建材や産業資材を中心とする専門商社の高島<8007>、特殊ガラスを開発する日本電気硝子<5214>などだ。
2015年から21年にかけて取得を開始したもので、足元の時価評価額は110万~260万円台。いずれも数十万円以上の含み益が生じている。具体的にどのような条件で取得したのか。
■5銘柄の保有状況
| 銘柄名<コード> | 取得開始 | 株数 | 時価評価額 | 総合利回り |
| 白銅<7637> | 2015年10月 | 600株 | 142万円 | 4.38% |
| グッドコムA<3475> | 17年11月 | 1000株 | 119万円 | 7.14% |
| 三機工業<1961> | 18年12月 | 600株 | 259万円 | 3.82% |
| 高島<8007> | 19年12月 | 900株 | 139万円 | 5.83% |
| 日電硝<5214> | 21年03月 | 700株 | 263万円 | 3.86% |
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
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