ヨシムラHDが頑強、最終利益大幅増額修正は一過性も株価底値圏で見直し機運
ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>が朝高後に値を消すも、押し目は拾われ頑強な展開をみせている。同社は食品の製造販売を行うが、複数の中小食品企業をM&A戦略により傘下に収め、相互補完する形で成長を図るビジネスモデルが特徴で、海外売上高比率が全体の2割強を占めている。足もとの業績は国内外の外食需要を捉え絶好調に推移している。9日取引終了後、25年2月期業績予想の修正を発表、最終利益を従来計画の11億1300万円から15億400万円(前期比46%増)に増額修正した。最終利益は修正前時点で過去最高益更新見通しにあったが、今回大幅に上乗せされた。原子力発電所の処理水放出に伴う、外国政府の日本産水産物の輸入停止措置などの損害賠償金として、ホタテ加工の子会社が東京電力ホールディングス<9501>から約8億5000万円を受領したことで、特別利益を計上した。本業のもうけを示す営業利益は従来予想から変更なしとはいえ、前期比15%増の27億4400万円予想と2ケタ成長で連続過去最高利益更新が見込まれている。株価は底値圏に位置しているだけに、最終利益の増額修正を契機に見直しムードを誘発する可能性もある。
出所:MINKABU PRESS
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