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株価指数先物【寄り前】 ハイテク株主導のなかでロング優勢の展開か


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 38620 +150 (+0.38%)
TOPIX先物 2719.0 +8.5 (+0.31%)
シカゴ日経平均先物 38615 +145
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 2日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。トランプ次期米大統領が、中国とロシアなど新興国の「BRICS」加盟国に対し、新たな通貨を創設した場合、100%の関税を課すとの考えを示した。米国のインフレ圧力になるほか、報復措置による影響が警戒されるなど、トランプ氏の関税政策に対する不透明感が重荷となった。11月のISM製造業総合景況指数は48.4と市場予想(47.5辺り)を上回り、景況感の改善が下支えとなる形で下げ渋る場面もみられたが、短期的な過熱感が燻るなか、NYダウは反落。

 アドバンスト・マイクロ・デバイセズ<AMD>やエヌビディア<NVDA>、マイクロン・テクノロジー<MU>など半導体株の一角が買われたほか、高度運転支援システムの最新版を公表したテスラ<TSLA>が上昇し、ナスダック指数は最高値を更新。特別委員会による調査で不正会計の証拠がないことがわかったと発表したスーパー・マイクロ・コンピューター<SMCI>が急伸したこともセンチメントを明るくさせた。半導体SOX指数の上昇率は2.6%を超え、S&P500指数は連日で最高値を更新している。

 NYダウ構成銘柄ではアマゾン・ドットコム<AMZN>、マイクロソフト<MSFT>、アップル<AAPL>が上昇した半面、アムジェン<AMGN>やJPモルガン・チェース<JPM>、ベライゾン・コミュニケーションズ<VZ>、ハネウェル・インターナショナル<HON>がさえない。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比145円高の3万8615円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比30円安の3万8440円で始まり、直後につけた3万8380円を安値にリバウンドをみせており、米国市場の取引開始前にはプラス圏を回復。取引開始後は3万8480円から3万8680円辺りのレンジで推移し、一時3万8700円まで買われる場面もみられた。引けにかけてはポジション調整とみられる動きが入り、3万8620円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることが見込まれる。ナイトセッションでは200日移動平均線(3万8430円)を上回っての推移が目立っており、25日線(3万8720円)とのレンジ推移だった。米国では半導体株の一角が買われ、ナスダック指数は最高値を更新し、半導体SOX指数が2%を超える上昇となったことで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する形になりそうだ。

 ただし、為替市場では円相場が1ドル=149円台と円高に振れて推移しているため、重荷になるだろう。25日線が抵抗線として強く意識されてくると、戻り待ち狙いのショートが入りやすい。そのため、まずはオプション権利行使価格の3万8375円から3万8750円のレンジを想定する。200日線に接近する局面では押し目狙いのロング対応とし、25日線を明確に上放れてくるのを見極めたい。

 25日線を上抜けてくるようだと、節目の3万9000円のほか、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9220円)が射程に入ってくる。ショートカバーを誘う動きも強まるとみられ、短期的にポジションをロングに傾けてくる可能性がありそうだ。

 2日の米VIX指数は13.34(前日は13.51)に低下した。低下基調が継続するなか、7月19日に瞬間的につけた10.62が次第に意識されてくる可能性がありそうだ。トランプ氏による関税リスクを警戒しつつも、米国では年末高を意識したリスク選好が強まろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.19倍に低下した。ファーストリテイリング <9983> [東証P]の下げが日経平均型の重荷となった。一方で、銀行、保険など金融セクターのほか、輸出関連株の一角が買われ、一時14.12倍と11月21日に付けた直近安値水準まで低下する場面もみられた。本日は米半導体株の上昇を受けて、NTショートを巻き戻す動きが意識されそうだ。

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